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江戸の女子教育は男よりも高水準だった?!

『以前から様々な人が言っているが、江戸時代の社会の実態は、もの凄く誤解されているそうである。江戸時代といえば「貧しい農村」である。百姓は厳しい年貢に苦しみ、喰うに事欠き、赤子は間引きされ、娘は苦界に売られていく、と相場は決まっている。
教育やテレビの力というものは恐ろしいもので、今さらそんなことを言われても、小学校や中学校で習った歴史や『水戸黄門』が描く歴史像からは、なかなか抜け出すことができない。
女性の地位についてのイメージも例外ではない・・・・


封建制度と男尊女卑の思想に女性は虐げられ続けてきたのであって、その出発点は江戸時代にあったと理解されている。が、これは大きな間違いである。』
以上: 新書マップ  「江戸時代の結婚・家庭・女性」: 読書ガイド [1]から引用
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その様な内容を紹介する書籍「大江戸生活事情」石川英輔著に見つけました。

江戸の女子教育は、手習いの段階から男よりも水準が高かった。中小の商工業では、女性の果たす役割が大きいため、女子教育が重要になり、日本橋、赤坂、本郷などは女子の就学数のほうが多かった。当然の成り行きとして、女師匠(女性教師)がすこぶる多く・・・・(中略)・・・・<女筆指南>の看板を上げた女専門の師匠も多かった。・・・(中略)・・・・また、女子教育と男子教育の最大の違いは、男は職業を覚えることが優先されているため、手習いも適当なところで切り上げて就職させることも多かったが、女子は、読み書きだけでなく芸事やさらに高い教育を身につける必要があった。

その結果、職人であるよりははるかに教養があって頭の切れる、しっかり者のおかみさんが、江戸落語に登場する。実態としても女房が実権を持って運営している商家は珍しくなかったらしい。江戸の庶民は男尊女卑の世界とは縁遠かったらしい。

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