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「三くだり半」とは妻(女)にとって哀れな書状だったの?

Posted By minene71 On 2007年8月12日 @ 12:34 PM In E 8 日本 | 4 Comments

『三くだり半』とは離縁状の代名詞であり、それを差し出された妻は哀れそのものというイメージが、定着されていました。 :-(
しかし、高木侃氏による離縁状の分析から見えてくるのは、その多くが男(夫)からの一方的(専権的)なものとは違い、妻に対して配慮があった(非専権的)とされる記述が紹介されており、当時のおおらかな男女関係を重ね合わせてみても、そちらの方がイメージに合い、「妻は哀れそのもの・・・」というイメージはそぐわない事が分かります。
(参考:江戸時代の結婚~制度から見た男女の地位~ [1]
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「↑三下り半」
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以下、「[増補]三くだり半(江戸の離婚と女たち)」高木侃著より
引用です。

■実際の離縁状にみる離婚理由
離縁状の実例に見られる離婚理由を頻度の高い順に整理すると、注目される点がある。
最も多い離婚理由に「事由無し」であること。
<中略>この種の離縁状が最も多い事はまったく看過されていた。しかも理由のない離縁状は夫が「なんの理由も示さないで、離婚できたことを示している。すなわち徹底的な夫の意思だけで離婚が成立する専権離婚であり、また離婚の成立に特定の原因を必要としない無因離婚だった。」といわれる。
確かに離婚理由の記載がないのであるから、「無因」離婚ということはできよう。しかし離縁状の無因性から直ちに、夫の一方的な恣意による離婚、つまり夫の「専権」離婚であったとは言えない。離婚理由の記載のないのは、妻方に対する配慮・礼儀からあえて書かないのをよしとしたからに他ならなず、むしろ当時の離婚が形式上はともかく実質上は「非専権的」であったが故に、理由を書かなかったと考えるべきである。

引用終わり
現代でも、ごくまれに表現されているようですが、その意味合いは「専権的」ですね。


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[1] 江戸時代の結婚~制度から見た男女の地位~: http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=158029

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