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2007年11月29日

キリスト教と同居する、パチャママ(大地の神)たち

アンデスの民俗は、スペイン人の侵略により滅ぼされてしまい、キリスト教にさせられてしまった。しかし、一神教のはずのイエスキリストは、精霊信仰から始る多神教の神々と同居せざる得なかったようである。そのイエスキリストと、同居している神の一人が、母なる大地の神「パチャママ」である。
%E3%83%91%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%9E%E3%83%9E.jpgモグラのつぶやき 10月9日からお借りしました「パチャママ誕生」です。
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ウキペディアの「パチャママ」より

パチャママ (Pachamama、ケチュア語・アイマラ語で「母なる大地」を意味する) とは、アンデスの古い神話にあらわれる代表的な女神。 先コロンブス期に、先住民たちによって信仰されていた。豊穣を司る大地の神であり、全てのものの母親とされる。 スペインの侵略以降キリスト教が深く浸透したため、インカ時代の神はほとんど信仰されなくなってしまったが、パチャママだけは聖母マリアと重ね合わされて現在でもペルーやボリビアで信仰している人が少なくない。  (中略)   都市部においても、祭りや結婚式などの際の慣習として信仰の儀式が残っているところもある。

16世紀のスペインの侵略以降に、一神教であるキリスト教も、精霊信仰から始る多神教のインダス文化を攻めてくる。

17世紀末以降、イエズス会により推進された先住民のキリスト教化は、それ以前の信仰を完全に払拭しはしなかった。土着信仰は、周縁化され、公然と実践されることはなくなったが、消滅することなく、形態や機能を変えながら、根強く存続してきた。現在でも、そうした信仰は、唯一神への信仰とは異なるものとして、多少の不信感やためらいとともに実践されている。
具体的には、自然界の精霊の信仰、邪術、悪魔信仰、死者信仰、メシアニズムなどである。自然界の精霊とは、森の動物の主や、川や湖の魚の主などである。大空にかかる虹は、後者の化身である。虹は人間を水中にさらい、召使いにする。川や湖でおぼれて行方不明になった人は、虹にさらわれ、水中で生活している。そして夜中、魚を手みやげに地上の親族を訪れるといわれている。
悪魔は大きな蟻塚や大木のうろに住む。悪魔から邪術の知識を授かりたい者は、彼と契約を結ぶため、夜中蟻塚を訪れ、地面を蹴飛ばす。すると、さまざまな商品を満載した百貨店のような悪魔の家が出現するといわれている。

国立文化博物館:アマゾン上流のカトリック文化-ビリビア、モホス地方-
大自然の中で生きてきたケチュア族の人々は、自然を神々に見立てて同化することで、過酷な自然を理解して対処しようとした。このように精霊は万物の背後にある無数の現実そのもの=事実観念から始まる。そしてその神々は、自分と一体的なものである。自ずと大地の恵みには感謝の念が生まれる。

アンデスに住む人々は、祝い事や祭りのときに酒を飲む際、グラスから少量の酒を地面にこぼしてから飲む習慣がある。これは、よい酒ができたことをパチャママに報告し感謝するための儀礼であるといわれる。とうもろこしを発酵させて作るチチャという酒がアンデス地方ではよく飲まれるが、特にこのチチャは飲む前にパチャママに捧げる(つまり地面に少しこぼす)のが礼儀であるとされている。

大地が育んだとうもろこしを発行させて出来たお酒を、「飲む前にパチャママに捧げる」と言う感謝の念は、自然同化の文化そのもので面白い。
インダス文化は欧米文化の侵略・市場化に駆逐されてしまい、キリスト教が普及する。しかしそれは、欧米・市場文化の侵略によって市場世界に巻き込まれてしまい、お金なしでは生きてゆけないが、お金儲けの手段は既に欧米が牛耳ってしまっていると言う不全に落とし込まれた。欧米文化はその不全の刹那的な解消道具まで準備して与えたのが幻想観念のキリスト教である。
Inti1.jpg
インティライミからお借りました。
しかし、インダスのケチュア族たちは、幻想観念:キリスト教よりを受け取ったが、一方で共同体で自然と同化して一体となれる精霊信仰~多神教の文化は、事実観念に基づいているので、根強く慣習となって行き続けているようである。

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  • とれまが人気ブログランキング運営管理局
  • 2008年1月10日 10:29

すごく勉強になりました。
日本の農民は、大きくは幸せに暮らしていたのですね。
テレビの時代劇で、代官様が最後の米までのう年貢として奪ってしまい、娘が身売りをしなくては成らな井。そこに、水戸黄門様が現れて、、、、、と言うようなテレビの時代劇が強烈に「水のみ百姓」と言う生きて行けない極限生活と言うイメージと作ってしまっていました。
歴史的事実 「日本の農民は概して幸せに共同生活をしていた」を、一つ教えていただきました。

  • koukei
  • 2008年1月11日 11:34

江戸時代の農民が圧制に苦しんで一揆を起こしたというイメージがあるのはなんで? ということにスルドク答えてくれている文章をみつけました。
http://www.rui.jp/message/16/88/28_6f95.html
「日本の一揆の実態は暴動ではない」
これによると。。。
>元々一揆とは必ずしも暴動ではなく領主への直訴であり、農民たちの直訴が認められ年貢が減免された事例も少なくない。
逆に藩主が追い出されている例さえある。
日本では、食料供給を担う農民の集団維持・共同体維持こそが、稲作という共同作業を前提とした生産様式には不可欠であることが、領主にも一定共認されていたと思われる。
その共認を犯して一方的に年貢を押し付けた場合に、一揆が暴動にまで発展してしまったに過ぎない。
農村の共同体維持は生産技術の向上にも繋がり、農村自治を守りながら領主と付き合う余力も生み出していたのではないだろうか。
学者たちが徹底的に搾取された農民像を捏造したのは、西洋のように支配勢力と闘い自由を求めた大衆でなければ、日本民族は劣った民族である=西洋こそ手本との意識が根底に見える。
歴史の多くは捏造されている。事実をしっかりと見据え、発信していく重要性を改めて感じた。<

  • bunchan
  • 2008年1月12日 16:21

koukei さん、コメントありがとうございます☆
投稿の順序が逆になってしまいましたが、誤った歴史認識が広まってしまっているのは恐ろしいですね!
でも、「なんでだろう?」と少し調べれば本当のことはわかるものなんだな~とも思いました。

  • bunchan
  • 2008年1月12日 16:27

今日は~^^またブログ覗かせていただきました。よろしくお願いします。

共同体社会と人類婚姻史 | 東洋と西洋、日本の一揆って・・・?

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