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「縄」にこめられた性の肯定視

Posted By naoto On 2007年11月24日 @ 9:41 PM In 未分類 | 8 Comments

相互の相性=好き・嫌いが、結婚の前提と当たり前のように思われています。
しかし、婚姻にまつわる多くの問題を見聞し、それは本当なのだろうかという疑問がぬぐえません。
そこで、今回は、縄文の人たちが、性をどのようにとらえていたのかを探ってみたいと思います。
縄文のしめ縄 [1]より
>人類が、縄を発明したのはいつ頃だろう。
痕跡を残さないから、考古学の対象にはなりにくいが、これはたいへんな発明だった。
指を使って材料を継ぎ足せば、縄は、魔法のように、どこまでも長くなる。
石器、土器の発明に劣らぬ、凄い技術を人類は獲得した。
この技術は、すでに旧石器時代には存在したのだろうか。
それとも、新石器時代(縄文時代)を待たねばならなかったのか。
などと、大上段にふりかぶることもない。
縄には特別の意味があった。
意味がなければ、何千年ものあいだ飽きもせず、縄目が土器の表面を飾るわけがない。
どんな意味があったか。
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   [2]


しめ縄は、2匹の蛇の交尾を表す豊穣のシムボルである、というのは、国際日本文化研究センターの安田喜憲さんの説である。
これは卓抜な意見だ。
聖と清浄の標識であるしめ縄に、蛇の交尾を見る視点は、尋常じゃない。
この視点に立てば、この国の「聖性」の隠れた一面、最も底の部分に光が当てられる。
安田さんによれば、蛇は互いにからまって交尾する。
その時間がおそろしく長い。
長ければ、半日以上もからまったままだそうである。
その長さが、精力の強さ、繁殖力の強さを連想させ、縄文人の蛇信仰を生んだ。
             
そして、安田さんは7000年前の長江稲作文明の蛇信仰と、縄文のそれとを対置するのだが、蛇信仰を持ち出すまでもなく、縄が性的結合のシムボルであったことは、容易に想像できる。
イグサのような強い草の茎、カバやサクラの樹皮などで、縄文の縄は編まれたという。
当初は、素材2本だけの縒(よ)り合わせだったろう。
太い素材を使って、太い縄を編むときは、夫婦、あるいはムラじゅうの共同作業になる。
力を合わせ、2本の茎材をからませて縒り、縒り合わせが性的結合を連想させ、それを暗示する労働歌なども歌われたかもしれない。
あるいは男女のかけ合いで。
こうして、縄は性的結合のシムボルとなり、性的結合は、単に快楽のためだけのものではない。
祖霊――「祖」という観念が、どの程度発達していたか――死んだ父母、あるいは死児の霊を、竪穴住居の中に祭った小型の石棒に降ろし、更に妻(たち)の胎へ呼び戻す、聖なる再生の儀式でもあったはずだ。
是が非でも、縄文の夫婦は、たくさんの子をつくらねばならなかった。
コール&デムニイのモデル生命表というものに、縄文人の死亡率を組み込んで試みた、国学院大学・小林達雄教授の計算によると、縄文の人口を維持するためには、一人の女性が、最低8人の子を産まなければならなかった。
共同体の人口増加を願うなら、当然もっとである。
15歳から産み始めたとして、30歳をわずかに越える平均寿命の終わりまでに、9人、10人と産み続けねばならない。
そして生まれた子の半数以上は成人せずに死ぬ。
縄文の女の胎に、休む暇はなく、竪穴住居の中では、目まぐるしく生と死が入れ替わった。

とめどない生死の交替の中で、死は終わりではない、生死は縄目のように終わりなく循環する、という観念が生まれ、循環をつかさどるのは、祭りを要求する見えない霊の力だが、契機は男女の性的結合そのものにある、と考えられるようになる。
今も、性行為を「お祭り」と呼ぶ言い方がある。
これなどまさに、何千年を生き続けた、縄文的表現とは言えないだろうか。【引用ここまで】
現在、「できちゃった」が結婚に踏み切る大きなっきかけとなっているそうです。
その背後には、集団の期待が介在する余地などない(そもそも集団そのものがない)のではないでしょうか?
たった2人で、これからのことを考えると、あまりに不安。
こんな意識で出産→子育ては無理。
多くの夫婦が、こんな状態に追い詰められているのではないでしょうか?
翻って、縄文の時代、女の出産・子育ては、集団の成員、皆からの期待の塊だったのだと思います。
だからこそ、性行為そのものを全面的に「肯定視」し、縄に皆の期待を込めた。
そのような皆からの期待という深い安心基盤があったからこそ、女たちは命をかけて何度も子供を産むことができたのだと思います。


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