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「寝屋子制度(若者宿)」が残る答志島[三重県]

Posted By minene71 On 2008年3月15日 @ 10:14 PM In E 8 日本 | 9 Comments

三重県の伊勢市にうかぶ答志島には、「寝屋子制度(若者宿)」と言われる慣習が残されています。その歴史は古く、100年以上も前からあっと言われています。
答志島は離島の中でも良い漁場を持った漁業の町で、漁師町という共同社会の中では、人々が力を合わせないとなにもすることができなかった。
ましてや、昔は機械などなにもなくすべてを人力に頼らなければならなかった。
この様な背景から「寝屋子制度(若者宿)」が始まったと伝えられています。
:roll: では、その生活の様子やシステムはどうだったのか?を紹介したいと思います。
tousimap.jpg [1]
<答志島>
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答志島のネヤコ(寝屋子)制度
http://www.geocities.jp/minzoku_hm/renai2.html [2]
 

答志島にはネヤコ(寝屋子)という若者宿の習慣が今も残っています。これは、中学校を卒業した男の子が同年齢の子を集めて仲間を作り、どこかの家をヤド(宿)に頼んで毎晩そこに寝泊まりするものです。島を出て外で働く子もいるので、ネヤコに入るのは島に残った者だけで、人数は多くて7人くらい、10人にもなると2つに分けたりしていました。
 
 宿を提供する家の主人をネヤオヤ(寝屋親)と呼び、寝泊まりする子がネヤコです。ネヤオヤになるのは土地で信用のある人でした。金持ちでなくても、真面目で若者を監視することが出来、6畳一間をネヤコのために提供することが出来る人です。そういう家は周りから一目置かれていて、何代も続けてネヤコを寝泊まりさせることもありました。(中略)結婚するとネヤコはヤドを抜けてゆきますが、ネヤオヤとのつき合いは一生続いてゆきます。全部のネヤコが結婚していなくなると部屋が空くので、その家ではまたネヤコを迎えることにもなります。
 自分の子供がネヤコになる適齢期を迎えると、その親がネヤオヤになってくれと頼みに行きます。ネヤコになるのは島で漁師の跡を継ぐ者で、漁の後、自分の家で夕食を食べ、その後でヤドに集まってきます。ヤドでは、冬ならばカッテバのイドリ(囲炉裏)の火に当たりながら漁の話などをして過ごしますが、後で述べるように娘のところに遊びに行ったり、時にはヤドに娘を連れてくることもあったといいます。他に人がいなければ、娘を泊めることもできました。ネヤオヤは、ネヤコが余りに無軌道であれば怒ったりしますが、たいていのことは許してくれました。
(中略)
答志島の恋愛慣行で注目したいのは、ネヤコの仲間による協力体制です。答志島での恋愛は極めてオープンであり、恋愛で悩みがあれば一緒に娘遊びに行ったネヤコの仲間が相談に乗ってくれます。結婚にこぎつけるまでにも協力をしてくれ、ネヤコの仲間は常に最大の理解者になっていました。
 恋愛は一人こそこそするものではなく、みんなの共通認識の中で進展させるものです。そうすることで困ったときには相談者も確保でき、一方では規範を守ることになります。

03-neyako.jpg [3]
<寝屋子>
共同で事を起こすためには、単に人が集まればいいってものではない。
そこには意識を共にした「共同体」という基盤が必要だったという事が伺えます。
今ではこの寝屋子制度は、市場の発展と共に都市へ流れていく若者が増え、漁業を受け継ぐ者が少なくなった為に、週に一回程度の集まりになってしまった様です。
それでも、この制度を継承したいという想い(声)は、色んなところからあがっており、潜在的な「共同意識」があるからだと思いました。


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