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共認機能による実現態を探る vol.5 (マントヒヒ編)

Posted By yidaki On 2009年8月15日 @ 11:35 AM In B 人類500万年に亙る共同体社会 | 23 Comments

共認機能による実現態を探る vol.4 [1]】で、マントヒヒの父系重層社会を社会構造を説明しましたが、お解かり頂けたでしょうか
少し長く解りにくかったかもしれないので、今度ゲラダヒヒの母系重層社会マントヒヒの父系重層社会の対比図解で、母系と父系の重層社会の違いをわかりやすく説明したいと思っています。
今日は、なぜマントヒヒの父系重層社会が成立したのか?を、近縁のアヌビスヒヒ(サバンナヒヒ)と比較しながら詳しく見ていこうと思います。
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それではアフリカのエチオピアに重層社会を覗きに行って見ましょう
その前にポチッとお願いします。ではいってらっしゃ~い。。  

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なぜマントヒヒの父系重層社会が成立したのか?★★★★★★★★★★★★★★★★
マントヒヒは分類学的にはアヌビスヒヒ(サバンナヒヒ)の近縁の種になります。しかし、方やアヌビスヒヒは大群をつくる複雄群(ニホンザルと同じような単層社会)なのに対して、マントヒヒは父系の重層社会を構築しています。彼らアヌビスヒヒが、半砂漠的な乾燥地に進出することによって、マントヒヒになり、群れはワンメイル・ユニットに分節化したと学者たちは仮説を立てています。
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乾燥サバンナは最も乾燥した地で食物資源が乏しく、乾季には草は完全に枯れ果て、点在するアカシアの木の芽や実や根茎などをあさって食べていますが、広く分散している食物を採るために、毎日数キロ、時には十数キロという長大な距離を歩かなければなりません。
ここでは大集団で採食するよりも、小集団で分散して採食するほうがはるかに効率的です。そこで採食小集団が結成されたと推測しています。
一方、採食小集団は外敵に対する防衛力が弱いという弱点をかかえます。そこで、強力な雄が必ずその中にいることによって、防衛力を高めるという方法が採用されたと考えられています。性的二型が著しいのも、そういった外圧適応による進化なのでしょう。
そして、その小集団はワンメイル・ユニットと共に、数頭の青年期の雄をかかえているほうが、より戦闘力が増加するので、クランという組織が形成されたと考えられています。
こういう観点からはクランが単独で生活するよりも、クランの集合体であるバンドを組織するほうが、外敵に対する戦闘力をはるかに高めることができます。それゆえ、群れはクラン単位に解体することなく、バンドとして維持する方策をとったようです。
群れが小採食集団に分節化するということは、資源の効率的利用の方策だと考えられますが、一方乏しい資源をめぐっての競争の回避の手段にもなっているようです。
つまりクラン間には、常に食物資源をめぐっての潜在的な競争が横たわっており、それは攻撃性を助長させることになります。
一方、アヌビスヒヒ(サバンナヒヒ)は常にライオン、チーターなど肉食獣に脅かされ、防衛能力を高める必要性に迫られています。その性質は直接マントヒヒに伝わっていたと考えられます。こうしてマントヒヒの雄は霊長類の中でも、とりわけ強い攻撃性をもつようになったようです。
このようにマントヒヒの重層社会成立の原因は、主として生態的要因(外圧状況)によって、著しく共認機能を発達させ外圧適応したと読み解くことが出来ます。
次回は、共認を命綱にしたマントヒヒが、共認によって身体変化を起こす事例と、その強い攻撃性について紹介したいと思います。
ゲラダヒヒの母系重層社会マントヒヒの父系重層社会の対比図解は、もうしばらくお待ちください。 :wink:


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