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「性の探求者」シリーズ ③代々木忠に見る性の追求 ~チャネリングセックス~

2012年の正月三が日,性の探求者シリーズで
①未開人における性の追求 ~性は日常,性は充足源~
②赤松啓介による性の追求 ~日本人のおおらかな性~
を扱ってきました。
その中で,人類において「性は充足源」である。日本でも昭和初期までは「おおらかな性」により,婚姻≒性は集団にとって最も重要な活力源として機能していたことを見てきました。
しかし,その後の現代社会において,性は活力源として機能しておらず,婚姻集団の家庭もさまざまな行き詰まり現象を見せています。
何が問題なのでしょうか
その原因追求の鍵として「代々木忠」の「チャネリングセックス」を紹介します。
「チャネリング・セックス」の「チャネリング」とは
肉体(五感)に頼ることなく、心と心(精神)を通じ合うこと。ということで「チャネリング・セックス」とは、お互いが触れ合わずとも可能なセックスということになります。 代々木忠著『プラトニック・アニマル』より。


「代々木忠」とは,どのような方なのでしょうか?
北九州市小倉南区)出身のAV監督、映画監督、映画プロデューサー。アテナ映像社長・アクトレス代表。1980年代初頭のAV黎明(れいめい)期以来、数々の作品を放ち続けてきたAV界の巨匠と言われている。彼は,本来の人間の「性」とは何か?と言うテーマを追求し続けて発信し続けている異色の「性の探求者」。現在71歳においても現役である。
まずは,『チャネリング』とは,どのような物かを見てみましょう。
代々木忠は、『プラトニック・アニマル』でチャネリングを体験するための、方法論をいくつか挙げています。

まず第一には、現在のあるがままの自分を心から認めようとすることである。あなたやあなたの彼女には、自分の中に(ああなりたい)(こうなりたい)とか(こんなところを改善したい)という思いはないだろうか。このように思っている間は、まだまだ自分を認めたことにはならない。それは自分の中に否定すべき部分を持っているからである。
相手の欠点とは実は自分の欠点なのだ。自分の悪いところを相手を通して見ているにすぎない。だから、自分の中に善悪の区分を持ってはならない。そもそもこれが善い、これが悪いなどという意識は自分が作っているものだ。自分を認められなければ、人を認めることなどできない。自分を愛せない人は、他人を愛することなどできないのである。

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Movie Theater>openArt Special>エコ&ピース作品特集「自然との会話」より

第二としては、あなたや彼女の部屋に観葉植物などの緑があれば、まずそれとチャネリングしてみることをお勧めする。具体的にどうするのかと言えば、話しかけてやればいいのである。人間は言語でコミュニケーションをとっているのだから、言葉に出してやるのが一番いい。言葉を発する前に、あなたや彼女の思いは必ず緑に届くだろう。
「今日は元気だったかい?」と言えば、その思いが伝わる。「いつもそこにいてくれて、オレは救われるんだよなぁ」とか、ちょっとしおれていたら「ごめん、ごめん。水やるの忘れてた。許してよなぁ。たっぷり水飲んで、いつもの元気な姿、またオレに見せてよ」と話しかけてやることによって、植物と友達になることができる。
植物はなにも語り返してはこない。しかし、それは決して一方通行のコミュニケーションではない。義務としてではなく本当に友達になりたいと思って、毎日話しかけてやれば、植物がその思いに応えようとしている姿を必ず確認できるはずである。これは植物に限らない。犬や猫がいれば、彼らと友達になってみることである。制度の世界に暮らしていない者たちと友達になることによって、あなたや彼女も知らないうちに自然体の自分に変っていくことができる。
第三としては、毎日瞑想することである。(中略)これら三つの方法を一つでも実践し、心の状態を自由にしてやることができれば、SEXにおいてチャネリングは必ず起こる。チャネリングは、二人の気持ちが融合することによって、結果としてお互いをオーガズムに導き、失神させるための確実な方法と言えるのである。

社会の柵(しがらみ)から自分を開放して,自分を肯定する。
そして,素の自分で相手に心で話しかけることみたいです。
人類が持っていた能力が,社会の柵(しがらみ)で拘束されているのでしょう。その柵(しがらみ)さえ解放してしまえば誰にでも,『チャネリング』の能力はあるのでしょう。
いよいよ『チャネリングセックス』について見てみましょう。
『チャネリングセックス』について
代々木忠著『プラトニック・アニマル』より。

 少々乱暴な言い方だが、相手を気持ちよくさせることなど、人間はだれもできないのではないかと、実は私は思っている。男でも女でも、人間ができるのは、本当は自分が気持ちよくなることだけなのだ。自分が気持ちよくなったときに初めて、その波動によって相手が気持ちよくなれるのである。
したがって、男のオーガズムと女のオーガズムは、ちょうど合わせ鏡のようなものである。そして、実はこの波動が伝わり合うこと、それがチャネリングなのである。オーガズムに至るSEXでは、その過程で必ずチャネリングが起こっている。
 二人が100パーセントSEXを楽しんだとき、男は男の快感の波が、女は女の快感の波がお互いに伝わり合い、響き合う。そうなったときに初めて人間はイキ、そして失神までしてしまうのだ。だから、チャネリングSEXでは肉体すらも究極的には必要としない。
 私がこのチャネリングSEXに気づいたのは、「目かくしFUCK」シリーズの一本を撮っているときだった。SEXをしているカップルのそばにいた別の目かくしした一人の女の子が、なにもされていないのに自然と濡れてきた。聞けば「感じる」と言う。
そしてとうとう彼女はオーガズムに達してしまった。このように、イメージを送る肉体とイメージを受け取る肉体さえあれば、直接的な肌の触れ合いは必ずしも必要としないのである。チャネリングSEXの原点はイメージの世界である。

また,代々木忠は,性の快感(エクスタシー)に関して『プラトニック・アニマル』という著書の中で次のように述べています。

“…オーガズムの原理はとても簡単である。しかし体験するのはとてもむずかしい。
なぜならオーガズムとは制度の世界で自分を自分たらしめている自我=エゴから自分自身を解放する《エゴの破壊》であり《エゴの死》であるのだ…”又は“…自分の価値観や固定観念を捨てることによって、エゴが死んだ時に、人は初めて《愛の状態》になることができると私は思っている…”
そして“愛とは思考が落ち、エゴが死んだときのみに起こる心の状態を言う…

社会の柵(しがらみ)から開放されて,同化能力が健全な状態でSEXをすることが『チャネリングセックス』のようです。それを代々木忠は『水素論』として纏めています。
代々木忠の水素論
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代々木忠は「セックス理論」を展開し始めたが,その内容は注目に値する。
水素論によると,セックスは『思考』,『感情』,『本能』のレベルに分類される。社会性に縛られた意識階梯では低い快感レベルしか得られず,社会性の束縛から開放されトランス状況となり,肉体だけではなく意識レベルでも快感を得られるチャネリングでは高い快感を得られる。

 たとえば、何らかの理由で心を閉ざした女はクリトリスでしかイケず、社会的なしがらみに縛られた人も快感を得ることにブレーキをかけてしまっている。もはや女であることさえ捨ててしまった不精な妻は、性欲だけでなく感情まで封印してしまっている。そして、逆に訳もわからず魅力を感じてしまう女は、自身の浮気性はさておき、最高のオーガズムに達した経験を持つ女性であることが多い。そういう女は思考、感情、本能を全て最高値にまで引き上げたことで男を母性で包みこむ力を持つようになるため、知らず知らずのうちに惹きつけられてしまうのだ。
「宇宙も男も何もかも、全てはアタシの子宮の中にあるものなんだと感じた。胸にある何かが膨らんでいって、それは気のせいじゃないと分かった」
 これは、監督の作品の中でとある女優が語ったひと言。男を恨み自分さえも憎んでいた女優が、心を開き本物の快感を得た時、まるで神にでもなったかのような言葉を発していく。

代々木忠の『チャネリングセックス』世界,いかがでしたか?
最後に
哺乳類,さらに人類は『性』的な活力源を元に進歩してきました。
近代になり,その根本的な婚姻≒性のありかたを歪めてしまったようです。
人類本来の『チャネリング』から始まる同化能力を,社会しがらみで拘束してしまい,心を開きあうことが出来なくなりつつあるようです。
もう一度,社会に縛られて身動きできなくなっている現代社会を,婚姻制度≒性を切り口に見直してみてはどうでしょうか。

現在のあるがままの自分を心から認めようとすることである。(・・・中略・・・・)自分を認められなければ、人を認めることなどできない。自分を愛せない人は、他人を愛することなどできないのである。blockquote>

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