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シリーズ【共同体の原点(集団)を追求する】4 ~集団を形成する本能と、陸上動物にとっての外圧

集団は本能によって形成されます。
群れを作るのも、産卵のために集まるのも、本能によるものです。
また、外圧状況が変化するとともに新たな本能が塗り重ねられていきます。
では、魚類~陸上動物が集団を形成する本能はどのように塗り重ねられていったのでしょうか?
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陸上動物の保育本能:写真は子供に餌を与えるワニです。
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●魚類の集団を形成する本能
魚類は、卵から一斉に孵化してそのまま(数は激減しますが)群れで回遊する種と、拡散してバラバラに生きる種があります。もちろん中間もあります。
群れで暮らす種は、追従本能を使って一団の行動を取り、確実に餌場にたどり着くとともに外敵から防御する種が多いのですが、一部には群れで連携して餌を囲い込む種もあります。
またこれとは別に、生殖のための集まり(群れ)があります。
普段、群れで回遊している種はもとより、拡散してバラバラで生きている種も、生殖期には複数のオスメスが集まって、産卵し放精を行います。これは性本能によるものです。
(産卵と放精の際にオス同士が蹴散らし合うことから、淘汰のための性闘争本能も備わっている事がわかります。)
原核生物時代に、集まってバイオフィルムを形成して遺伝子情報を交換し合っていたものが進化し、オスメス分化した後ではこの産卵放精という形になりますが、この遺伝子情報を交換しあう場を「ふるさと」と考えると、成長する過程は次の遺伝子情報交換のために「出稼ぎ」に行っている過程という事になります。(例えばウナギは、マリアナ海溝の、あるポイントに大集合して産卵放精を行いますが、ここが彼らの「ふるさと」であり、日本にははるばる「出稼ぎ」に来ているという事になります。)
これら総じて見ると、「集まる」という本能を起点にして、更なる適応のために「性本能(と性闘争本能)」が形成され、「捕食のための本能」「外敵から逃げる本能」が状況に応じて発現し、群れの形を決定しているものと考えられます。
●陸上動物の外圧と集団本能
3.4億年前、環境の変化と水中での魚類の種間圧力が高まった結果、一部の魚は陸上動物へと進化する訳ですが、「陸上」では乾燥や寒冷、重力といった水中とは全く異なる自然外圧に晒されます。
最も深刻なのは乾燥で、呼吸や皮膚機能の課題もありますが、難しいのは生殖です。産卵放精過程は「交尾」という形で切り抜けますが、水のない場所での魚のような卵の産み捨ては不可能であり、卵をどうする?という保育課題が残ります。陸上動物は、両生類~は虫類、ほ乳類と、一環して保育機能(保育本能)を発達させていきます。
また、陸上では動物の行動範囲は地面という2次元の平面上に限られます。これは魚の行動範囲が3次元で立体的な逃避が可能であるのに対し、より強い種間圧力が働き、運動機能を発達させる事になります。
陸上動物はこの強い種間圧力によって進化したという面もあります。
その結果、陸上では、この強い種間闘争によって、魚のように生涯にわたって群れを維持する種は一部の限られたものになっていったと考えられます。(両生類、爬虫類では残っていない)
陸上動物の集団は、群れを形成する「追従本能」(+捕食と逃避)、そして生殖のための「性本能」、更に乾燥や寒冷などの自然外圧と、陸上故の種間闘争圧力から、卵と幼生を守るための「保育本能」が加わり、これらの3つの本能によって基礎的な部分が形成されていると考えられます。

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