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2019年09月24日

”遊び”と機能発達

子どもの遊びについて、前回の記事リンク に続き追求していきたいと思います。

遊びは、動物にとっても人類にとっても本能に根差したもので、生きていくための知恵を遊びならが身につけていくという重要なものです。

そして、共認機能を獲得した猿~人類は、本能機能を働かせる為の模擬訓練としての”遊び”に加えて、共認機能を十全に働かせていく為の”遊び”。そして人類の場合は、”観念機能”を十全に働かせていく為の”遊び”も必要になってきます。

以下リンクより、紹介します。

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自然界を見ると、高度な動物になるほど、「遊び」を行っており、内容が複雑化・高度化していくことが解ります。

哺乳類の遊びの事例はリンクで紹介されていますが、哺乳類以前の動物である魚類でも”遊び”と考えられる行動が見られます。
例えば、比較的進化した魚類の中に、”餌”にはならない水草などを2匹で引っ張りあう、ちょうど”綱引き”のような遊びをするものがいます。(ex.淡水魚のシクリッド類)

インパラの横飛びやヤギの駆け上がり、チンパンジーの子育て遊びやレスリングなど哺乳類の”遊び”の高度さには非常に驚かされますが、魚類・哺乳類・類人猿と”遊び”の中身が複雑化、高度化していくことは、「高度に進化した動物ほど、複雑で多用な遊びを必要とする」と言うことも出来ると思います。

進化させてきた本能機能を十全に働かせ、外圧へと適応していく為には、”遊び”を通した模擬訓練・実践的訓練が必要になると言うことなのでしょう。猿・人類の遊びが、その他の哺乳類と比較にならないほど複雑な理由もそこにありそうです。
共認機能を獲得した猿~人類は、本能機能を働かせる為の模擬訓練としての”遊び”に加えて、共認機能を十全に働かせていく為の”遊び”も重要になる。そして人類の場合は、”観念機能”を十全に働かせていく為の”遊び”も必要になる。

例えば水遊びや砂遊びは、その繰り返しの中で、手などの触覚機能(=本能)を発達させるだけでなく、水や砂の性質(=科学認識)を認識することへと繋がっていきます。
鬼ごっこなどの集団遊びは、走り廻る中で本能機能を発達させるのはもちろん、集団で課題を考えたり、お互い期待をかけたり応えたりする中で、共認機能を発達させ、更には、様々な予測思考や連関思考(因果律・手順律)を繰り返す中で、観念機能も発達させていきます。

このように見てくると、遊びの”本質”とは、外圧に適応する生体へと身体や脳を発達させていく為の、機能発達の場、実践的訓練の場にあると言えそうです。(実際、子供の頃に集団遊びを繰り返すほど、脳神経回路が発達すると言う報告もあるリンク

参加者・人数や場所などによって、無限とも言える複雑な組み合わせを持ちえる従来の遊びとは違い、文字通り”プログラムされただけの”単純刺激であるTVゲームでは、このような機能発達は望めず、時間の浪費でしかありません。
現在社会には、”子供の遊び=取るにたりないもの・時間の浪費”と言う感覚があるように思いますが、遊びをただの時間の浪費へと陥れたのは、市場社会に他ならないでしょう。

環境問題を始め、現在社会に溢れる未明課題を突破する人材を育成していく為にも、自然の摂理に基づいて、遊びに対する認識を180度転換し、その内容を見つめ直していく必要があると感じます。

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