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千島学説「腸管造血・細胞可逆説」とケルブラン「生体内原子転換説」の接点

千島喜久男博士の「腸管造血・細胞可逆説」とケルブランの「生体内原子転換説」。
この二つの学説は接点がある。千島学説は細胞レベルの転換、ケルブラン説は原子レベルにおける転換であるが、どちらも「可逆的変化」ということを基本にしている点にある。

動物の血液のなかのヘモグロビンと、植物のクロロフィールとは、その化学構造式は酷似している。ヘモグロビンの中心が鉄で、クロロフィールの中心がマグネシウムであることが主たる違いで、両者とも4つのピロールリングが結合していて、単なる偶然の類似ではなさそうである。葉緑素と血色素、すなわちクロロフィールがヘモグロビンに転換するということが理解できれば、草食動物が草だけを食べていて、あの巨大な肉体を形成していることの謎が解ける。
 Mg(12) + 2H(1) → Si(14)
 Si(14) + 4Li(3) → Fe(26)

ケルブランはマグネシウムから鉄への転換には触れていないが、しかし、バクテリアの作用によって、珪素とリチウムが結合して鉄になることを示している。その方程式を応用して、マグネシウムを生体内の水素と結合させて珪素に転換し、珪素がリチウムと結合すれば鉄に転換する。生体内において、植物の緑色のクロロフィルが、動物の赤色のヘモグロビンに原子転換することは、これで説明がつく。

また、ケルブランは窒素が熱変性して、炭素と酸素に分割するときに、一酸化炭素が生成されることを示している。これを生体内で可逆的に逆転換させれば、炭素と酸素が結合して窒素が合成される。これは千島の ″赤血球分化説″ を生化学的に証明することになる。なぜなら、赤血球に含まれる窒素は脂肪に含まれないから、赤血球が脂肪変性するときに窒素は消失する。窒素のゆくえがケルブランの原子転換説で求めることができるからである。

これらの原子転換は、ケルブランによってイヌおよび人間で実証済みである。ケルブランも千島も、これは腸内共生菌の作用によるものだろうと述べている。事実、窒素分の少ない食物を摂取続けると、窒素の内部生産が腸内のなかで増えてくる。これは生体の防衛反応というべきもので、腸内では炭水化物や脂肪がタンパク転換するからである。窒素の少ない植物を主食にしている彼ら草食動物が、窒素の多い肉や卵や乳を生産する理由も、この論理と実際で解決できる。タンパク質飢餓による餓死説は、再検討されなければならないだろう。千島の ”赤血球と脂肪(細胞)との可逆的変化″ は、染色反応など組織科学が進歩すれば確認できるはずである。

だが、それを証明するための生物学的手段はまだ生まれていない。そのために、千島はそれを「生体の場の誘導任用(field unduction)」 という理論を持ち出して、生物学的特性に支配されているとした。しかし、千島はその「場」 が持つ詳しい物理的・科学的性質の説明はできなかった。ケルブラン説と千島学説は、丸山教授によって、ノーベル賞に推薦されながら受賞とはならなかった。

自然科学の領域をひろげ、夢の世界とされていることに意識の次元をたかめたが、現代生物学や医療の基礎原理に反するために、どちらの研究にも追随する研究者の追試がなく、却下されてしまったのである。学界はこの二つの学説に対して、いまも沈黙しているが、実際に観察されたことがらであるから、その事実は認めるべきである。事実であっても説明できないことは否定するという、科学者の態度は正しくない。

【参考】
・忰山紀一著 『生命の自覚 ~よみがえる千島学説~』
・るいネット『現代科学の根底を覆す、「原子転換説」のケルヴラン博士と「千島学説」の千島喜久男博士の可逆(→循環)世界観』(リンク [1]
・Cafeすてきに活ききる旬亭『千島学説』(リンク [2]

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