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人類のサルとの違いは、木に登れなくなったこと

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(画像はこちら [2]からお借りしました。)

人類の婚姻史を解明するうえで、初期人類はどんな状況で、男女関係はどのようであったかを解明することが重要です。それは、現在の男女関係の土台を成していると考えられるから。たとえば、人類の男女の性は、他の動物とは大きく違う。セックスは季節を選ばないし、行為の時間も長い。それは子孫を残すという意味を越えている。本能を超えるような性の起源は、おそらく先史時代に遡るはずです。

これを解明するには、原始時代に人類はどのように生きていたのかを解明する必要があります。前回、人類の特長を挙げ、感覚的に成立過程を並べてみました。今回は、「★第一段階~一体充足で生き抜く~」の出発点となる「足の指の先祖返り」について検証します。

わたしたち人類の祖先はサルであるといわれています。サルの武器は木に登れること。それによりサルは樹上という防衛力(外敵が来ない)と生産力(木の実)を手に入れました。樹上で生活するためには、木から木へ飛び移る必要があります。そのとき重要なのが足で木の枝を掴めること。木に登った当初のサル(木登りモグラ)は、まだ「かぎ爪」で木に登る段階。それが足の親指が他の指から離れていき、足の指で枝を掴めるようになり、完全に樹上に適応しました。

 

しかし、我々人類の足は木の枝をつかめるようになっていません。木登りモグラ以前の形態、いわば「先祖返り」してしまっています。

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(画像はこちら [4]からお借りしました)

樹上生活ができなくなったサル(人類の祖先)は、防衛力も生産力も失てしまいます。速く走れるわけでなく、猛獣のような牙や爪は持っていません。それはもう、外敵

に見つかれば、すぐに食べられてしまったはずです。食べるものも変えなければなりません。過酷な生存環境に置かれることになります。しかし、このような過酷な状況だったからこそ、人類は他の動物やサルには見られない、本能を超えた進化を遂げることができたと考える方が自然です。その後の人類の特長は、すべて生存環境が過酷だったと考えないと整合しないものばかりです。

 

では、そんな最弱ともいえる人類が、どのように生き延びることができたのでしょうか。

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