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2008年03月11日

「不倫の歴史」 ~貴族社会から庶民に広がる~

本の紹介である。

「不倫の歴史」~愛の幻想と現実のゆくえ~
著者:サビーヌ・メルシオール=ボネ-原書房、2001年   ¥3200-

「不倫」は、市場社会がどんどんと広がっていく過程で、庶民にも普及したらしい。
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2007年12月23日

セム語の起源を比較言語学により探る

セム系部族社会の形成調査機関ビシュリ山系北麓ケルン墓サーベイで、セム系部族社会が紹介されていますが、戦争の起源父系社会の起源を探る意味でも、中東(西アジア)の初期遊牧文化を解明する事は、重要な意味を持つものだと思います。

未だ未解明な部分の多い初期遊牧民と思われるセム系部族社会ですが、北メソポタミア山麓地帯の南方・ジャジーラ地方から、東と西に展開したセム系部族社会の形成過程を、見ていくことで様々な実体が掴めてくるように思われます。

今日は、セム系部族社会の実体を掴む上で、セム系言語について、
<セム系部族社会の形成>サイトより、【比較言語学から見たセム語の起源】 池田 潤(筑波大学大学院人文社会科学研究科)
より、セム系言語の起源について、要約して紹介したいと思います。

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2006年12月31日

年末に当たって:人類の課題

本年を締めるに当たって、当ブログを立ち上げた問題意識の一つ“何故人間だけが殺し合いをするのか?”について、本年最後(12/29)のなんでや劇場より。

哺乳類は、性闘争本能(メスの獲得をめぐるオス同士の闘い)を強化したが、あくまで個体間闘争で、かつ殺したのでは種が絶滅してしまうので、負けた方が勝者に従う敗従本能がセットされている。∴殺し合いはしない。
サルは同類間で縄張り闘争をするが、やはり敗従本能または逃避することによって殺し合いはしない。

★人間だけが殺し合いをする。何でだろうか?

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2006年12月11日

セム系部族社会(1) マルトゥの結婚

bam-3-300.jpgシュメール語文学の中でも、「マルトゥの結婚」や「スドの結婚」などは婚約や婚姻に関する手続きを詳細に記述した物語となっている。

「ウル・ナンム法典」「ハムラビ法典」など私権統合を進めるためには観念統合が不可欠であったこと、一対婚を確立するためには上記のような説話が不可欠であったことが伺える。

(by石野)


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2006年11月23日

ギリシアの私有婚

ギリシアは、クレタ文明→ミケーネ文明を経て、ポリス=都市国家の時代を迎える。

(1)クレタ文明 4600~3400年前
ギリシアに先行するクレタ島の先住民文明。強力な海軍を擁し島々を支配、最古の通商航海民といわれている。女性の地位が高く、女神の方が重要であったことから、父系制に転換していても直近まで母系集団だった可能性が高い。

(2)ミケーネ文明 3600~3200年前
4000年前頃インド・ヨーロッパ語族の一派ギリシア人が本土に侵入、先住民を支配したり混血する。非常に戦闘的で、3600年前頃堅固な城壁をめぐらした王宮が成立。この頃の戦闘は英雄伝説として後世に口伝される。

(3)ポリス=都市国家(共同体国家)時代 2800~2300年前
3200年前頃ギリシア西北部からギリシア人の一派ドーリア人(原始的で素朴)が南下。ミケーネの諸王宮は破壊され、諸部族が玉突き移動する暗黒時代(3200~2800年前)の後、ポリスと呼ばれるギリシア独特の国家が成立する。それぞれが独立国家で、大きいものはアテネの30万人、スパルタの40万人、小さなものは数千人程度。

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2006年11月22日

一夫一婦制家族=ファミリーの意味

私有婚(一夫一婦制)はどのようにして登場したのであろうか?
比較的資料の残っているギリシア、ローマの私有婚を参考としたい。

私有婚(一夫一婦制)家族――排他的同棲が制度の本質的要素――を表すファミリー(family)は、ラテン諸部族間の文明時代に出現したらしい。
以下、モルガン『古代社会』より。(注)モルガンのいう文明時代とは、ギリシア、ローマに都市国家が出現する前8~7世紀頃より以降のこと。

ファミリーは、ファミュルス(famulus)、すなわち僕婢と同一の要素を含むファミリア(familia)から出たが、ファミュルスはオスカン語(南イタリア人の言葉)のファメル(famel)、すなわち奴隷(servus)から出たと推測される。
ファミリーの原義は、結婚した夫婦または彼らの子供とは何らの関係を有せず、家族の維持のために働き、そして家長の権力の下にあった奴隷や僕婢の団体と関連したのであった。

遺言におけるファミリアは、パトリモニューム(patrimonium)、すなわち相続人に承継された遺産と同義語として用いられる。それは、首長が父権のもとに妻や子および奴僕の一団を保持する新しい有機的組織体を定義するために、ラテン社会に導入されたのであった。

従って、この言葉およびその表す観念は、ラテン諸部族の厳格な家族組織より古いものではなかった。これらの家族組織は、ギリシア人とラテン人の分離以後であるとともに、畑作農耕以後および奴隷制の公認以後に現れたものである。
――以上、『古代社会』より――

どうやら氏族集団に新たに加わったよそ者である奴隷(恐らく最初は女奴隷、次第に農耕・牧畜・家事奴隷も加わってきた)を組織するための体制変革であること、そしてそこに資産継承の単位集団という意味合いが組み込まれていったようだ。
ただし、私有婚がラテン社会に起源を持つかどうかは検討を要するだろう。

 読んでもらってありがとう(^_^) by岡 ブログランキング・人気ブログランキングへにほんブログ村 歴史ブログへ

2006年10月06日

世界の暴力連鎖は、『マルツゥ』から始まる?

人類の争いの起源は、平和な狩猟採取生活から略奪を開始した,部族闘争に起源すると思われます。

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それが中東発で、紀元前3000年頃、中東地域は急激な乾燥化を迎えて、狩猟採取生活がとても困難になってきていた為です。
『セム系部族社会の形成』のサイトの中で「今日の世界は暴力連鎖のただ中にあり、その一大要因としてセム系部族社会の存在が考えられています。」と書かれてあります。

そのサイトの中にある「マルトゥの結婚」:シュメール語で書かれた粘土板には、町の外に住むマルトゥが、結局、町の有力者の娘と結婚するという物語が,書かれてあり、当時は婚姻制度がどうだったのかを,思い馳せながら読むと.......。

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2006年09月28日

遊牧の発生と気候変動

人類の婚姻形態の変化には外圧の変化⇒生産様式の転換が根幹に関わっています。中でも農耕・狩猟生産から遊牧生産への転換が、その後の人類の婚姻形態に大きな影響を与えています。9/24のなんでや劇場64~遊牧の発生と私権集団化~では、その焦点である遊牧の発生と婚姻形態の変化について詳細に扱われました。その中から、遊牧の発生の大きな要因となった気候変動について。

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約1万年前ヴュルム氷河期が終わり、西アジアではそれまでの農耕に加え、牧畜が開始されます。しかし、ほどなくミニ氷河期(8200~7800年)が訪れ、一時期寒冷化→乾燥化が進みます。このため、この地域で家畜を飼いながら農耕を営んでいた集団は(ごく一部の恵まれた地域を除いて)流浪民と化し、家畜の餌場と水場を求めて移動する“遊牧”という全く新たな生産様式に転換せざるを得なくなりました。この約8000年前の気候変動=外圧の変化に適応するために、農耕・牧畜民の中から遊牧集団は発生したのです。

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その後、再び2000年ほどの緩やかな温暖期を経て、5800年前にはじまる西アジアの急激な乾燥化によって、一気にこの地域の遊牧民は拡大・拡散し、やがて人類最初の掠奪闘争の幕が切って落とされます。

父系への転換は移動を常とする遊牧生産規範の継承のため に続く。(by笠)


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2006年09月27日

父系への転換は移動を常とする遊牧生産規範の継承のため

 9/24“遊牧部族の父系嫁取婚への転換”を扱った『なんでや劇場』に参加してきたので、気付きと感想を投稿します(文末に配布資料もアップします)。

 遊牧部族は季節変動に合せて縄張内を移動していきます。移動するのは10数人(+家畜)程度の小氏族単位ですが、移動時期や移動ルートなどは部族全体で取り決めています(草地の少ない地域では、数百キロも移動する氏族もいる)。
 この取り決めを守って集団移動を指揮することが各氏族長の最も重要な役割です。移動時期を間違うと家畜の餌草が不足します。ルートを間違うと大切な家畜が猛獣に襲われたり、餌場に辿り着けなかったり集団存亡の危機に瀕することになります。

 牧畜までの“母系婿入婚”のままだとすると、他氏族で生まれ育った“婿”がこの移動を指揮する氏族長を継承することになります。しかし他氏族で生まれ育った者が、移籍先の氏族の縄張り状況(地理・気候)に精通するにはかなりの期間がかかります。よって婿入りして来てから何年かかけて再教育する必要があります。
 これに対し、息子を生まれ育った氏族内に残し、その中で優れた者に氏族長を継承させる“父系嫁取婚”の場合は、その再教育の手間がかからず即戦力です。

 このように家畜を連れて危険な移動を伴う『遊牧という生産様式⇒移動を指揮する経験蓄積の継承課題』こそが、父系制への転換の最大要因と考えられます。

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