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シリーズ「私婚関係から私権の共認へ-Vol.2」 ~実現論 第二部:私権時代より-④~

シリーズ4回目です。今回も実現論を紹介しながら、略奪闘争⇒私権統合国家の流れとその根底的な原因でもある性的自我が集団を破壊していく構造を学びました。それでは、現代の私権国家とは何なのか?を勉強していきましょう!
尚、前回までの記事は、
~実現論 第二部:私権時代より-①~ [1]
~実現論 第二部:私権時代より-②~ [2]
~実現論 第二部:私権時代より-③~ [3]
です。
応援ありがとうございます
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実現論ロ.私権文明を問い直す(東洋と西洋) [5]より

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教科書が「人類の文明発祥の地」として教えるメソポタミア・エジプト・インド・中国は、全て掠奪闘争が繰り広げられた場所であり、それらの国家は、全て掠奪闘争の覇者によって作られた国家である。
つまり、今日の「文明」は、全て掠奪闘争によって生み出された文明である。
しかも、性闘争や私権闘争や掠奪闘争=戦争、あるいは環境や集団や精神の破壊、更には権力による支配・抑圧・疎外など、人類の罪悪と言われるものの全ては、性的自我(=邪心)を源とする性闘争 掠奪闘争 支配国家が生み出したものである。
もちろん、性闘争 掠奪闘争 私権統合国家の流れが人類にとって必然の流れであり、かつこの性闘争・私権闘争系の「文明」が今後も更に進化してゆけるものであるなら、その流れに対して主観的に善悪の判断を下しても無効であり、無意味である。
だが、この「文明」の帰結が人類滅亡であるとしたら、人々が戦争や破壊や権力を罪悪視し続けてきたのは基本的には正しかったのであり、それどころか、この「文明」が肯定視されてきたその根幹部そのものの是非が改めて問われることになる。

文明=いいものと捉えがちなのも、これまで我々が教科書レベルで学んできた影響があるように思います。
一般的には、四大文明はどのように出来たのかを紹介します。ウィキペディアより紹介します。よく言われる特徴として以下の内容が紹介されています。

文明をはぐくんだ大河が存在することによる氾濫農耕、潅漑農耕による余剰農産物の蓄積。
都市への定住:人々が特定の職業に就く
組織や種族:単一の定住に比べてより広域な地域にまたがる
小麦の文明:黄河文明以外の文明は小麦の栽培が盛ん
広範囲な貿易
文字で筆記すること:そのすべての痕跡を保存するために開発された

これらの内容は、結果的に実現できた内容であると思いませんか?実現論に書かれている内容こそ真の文明が生まれた理由でしょう。新たな技術・文化も作られてはすぐに搾取されるということを繰り返えされることが文明の発展ということに繋がっていると思われます。この四大文明の地が未だに国家として成熟が進んでいないのも、見逃せない事実でしょう。結果的には搾取されてきたが、私権社会としての道を歩む必要が無かったのか、それとも私権追及の可能性を奪われてきたのか、追求が必要と思います。
実現論ロ.私権文明を問い直す(東洋と西洋) [5]より

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この私権「文明」は、人類を含めて全ての生物がその中で育まれ、進化してきた本源集団を破壊した上に築かれている。しかも、自然の摂理から大きく逸脱したその私権原理そのものが、今や機能不全に陥り、人類滅亡の危機が迫ってきた。
とすれば、本源集団を破壊して終ったことが、人類の最大の誤りであった可能性が高い。ところが、西洋と東洋では本源集団の破壊度に大きな差がある。従って、この「文明」を見直す上で、西洋と東洋の違いがかなり重要なテーマとして浮上してくる。

日本は明治以降に、私権国家に巻き込まれ、西洋文化を数多く取入れてきた。島国であることが隣国との関係にも距離があったのが影響しているのでしょう。逆に言えばそれまではほぼ共同体としての集団が機能していたということになります。よって、西洋のような本源集団が悉く解体されてきた時間的経緯とは大きく異なります。そのあたりについて今後、追及していきたいと思います。
次回に続きます。

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