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高齢者が先導する新たな共同体!~シリーズ9:地域共同体構想の実現基盤と実現手法 その5~社会形成

前回の続きです。

>そして2013年の不正選挙、もはやお上にまかせてはいられないと、自給・自考志向~未知への追求欠乏が生起しました。
ついに社会収束⇒「社会形成の試み」の段階に入ったといえます。
>次回は、地域共同体を担う生産主体と、新認識の共認形成手法について具体的に扱う予定です。リンク [1]

地域共同体の建設に向けての具体的な運動論の前に、まだまだ検討しておく課題があります。
そもそも「社会形成」とはどういうことなのか、これまでどのように行われてきたのか、地域共同体とは何なのか、、、
ということで、もう少し基本の社会構造について確認します。

■社会はどのように形成されてきたか
1.最初は、共同体相互の定期的な贈与関係から始まった。
生活必需品の物々交換が市場の起源であるという話など、真っ赤な嘘である。
(参照:超国家・超市場論9 私権闘争の抜け道が、交換取引の場=市場である [2]

2.7000年前頃、遊牧集団が農耕集団との間で定期的な取引関係を形成、武装化を強めていく。

3.6000年前頃 人口の増大による同類闘争の緊張圧力が上昇。乾燥による飢餓から略奪闘争が始まる。
(参照:5500年前、イラン高原で最初の戦争(略奪闘争)が勃発 [3]
(参照:交易によって何が変わったのか? [4]

4.略奪闘争の結果、力の序列共認⇒身分序列で統合された国家が成立した。
国家を統合する為には、身分序列の共認をはじめとする法制共認が不可欠であり、
統合軸が、力を背景にした観念共認に移行し、文字が生み出された。
しかし、法制共認だけでは収奪に苦しむ民衆を統合し切れず、救いに応える宗教共認が不可欠になる。

5.500年前頃、交易・金融集団(金貸し)が資力と情報を武器に境界や国家を支配し(国家から収奪する仕組みを構築し)、十字軍遠征や大航海を通じて莫大な富を蓄積していく。
(参照:金貸しの存在基盤は国家からの収奪。そのための支配戦略が戦争・革命と共認支配 [5]

6.100年前頃、豊かさ期待に応える工業の発展と共に市場が拡大し、企業と取引関係が普遍化する。
あたかも取引関係が社会を覆い尽くしているように見えるが、市場とは別に国家も共同体も残存する。
しかし、国家は金貸しに支配され、共同体は収奪され、家族は市場に依存するだけの存在に成り果てた。
(参照:大衆の期待の変化に応じて統合力も変わってゆく [6]

 

■社会形成の本体
概ねこのような流れで社会が形成されてきた。

関係形成に着目すれば、
・古代    :飢え・戦争を背景とした支配関係
・市場の時代 :物的欠乏を背景とした交換関係、取引関係
・脱市場の現在:期待・応望を母体とした共認関係 であり、
社会を形成してきたものは、集団間の交換・取引関係の形成、序列共認の形成、観念共認の形成の3つである。
序列共認は法制共認が不可欠であり、交換・取引関係は観念共認無しには成立しないことから、
関係形成の主力が何であれ、人々を結びつけて社会を成り立たせている本体は観念共認である。
例えば、学校(教育)は国家が法制共認を確立・浸透させる機関であり、新聞は共認支配のために作られた。
つまり、観念共認なしには社会は成立しない。

観念共認によって社会を形成したのは人類だけであり、人類が観念収束によって統合されるのは必然である。
そして、秩序崩壊の危機感とともに、今後ますます観念収束を強めていく。
私権時代は、「反」発、「否定」発の架空観念(宗教や近代思想)に収束したが、本源社会では可能性収束に基づく事実認識に収束する。
事実認識こそが実現基盤を発掘できる。
かつ、本源社会では多かれ少なかれ誰もが追求者となり、現在すでに追求なしに生きていけない時代に入った。
人類は観念共認によって社会を形成したが、社会(交流・関係)が拡がるほどに観念収束~観念追及の必要が上昇し、進化が早くなる。
従って、今後の本源社会では社会意識が上昇していくのは間違いない。
以上が、社会形成の実現基盤である。

 

 

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