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2019年09月16日

逆境進化説(弱者進化論)4~6550年前の隕石衝突を生き延びた、水辺に棲む爬虫類と夜行性の哺乳類

6550万年前 隕石衝突 恐竜絶滅。

この過酷な環境を生き抜いた生物たちはどのようにして、この大災害を乗り越えたのか。その原因もわかっていないが、生き抜いた生物たちには共通点があるという。THE21 ONLINE「最強の恐竜が滅び、弱者が生き残った理由とは?」稲垣栄洋

【1】水辺に棲む爬虫類と空に棲む鳥類
それは、恐竜たちに虐げられ、大型の恐竜が棲まない限られた生息場所「水辺」を棲みかとしていた敗者たち=爬虫類である。爬虫類たちは水辺を棲みかとし、巨大なワニのような大型の爬虫類も発達した。

爬虫類が棲む水辺は生命に必要な水がある。高熱を避けることができ保温効果のある水は「衝突の冬」と呼ばれる厳しい環境を乗り越えることにも役立ったかもしれない。また、爬虫類が変温動物であったことも幸いしたのかも知れない。ヘビやカメなどの爬虫類が冬眠をするように、変温動物である爬虫類は気温が低くなると代謝活動が低下し、エサを必要としなくなる。

鳥も隕石衝突を乗り越えた。鳥となった恐竜は、他の恐竜の支配が及ばない空を生息場所としていた。地上では弱者であった鳥たちは、穴の中や木の洞の中に巣を作っていた。こうした隠れ家を持っていたから災害を逃れることができたのではないかと考えられている。また、翼を持つ鳥は遠くに移動することができることも功を奏した。

もちろん、鳥類の多くも絶滅したが生き延びた少数の種が適応放散し、多様な鳥類に進化してゆく。

哺乳類も隕石衝突を生き延びて適応放散した。哺乳類はなぜ生き延びることができたのか?

【2】夜行性の哺乳類
現在まで生き残る哺乳類は共通して、元々は夜行性だったらしい。
『進化の歴史』「大量絶滅からの再出発」長谷川政美

恐竜はいなくなったものの、依然として恐鳥類と呼ばれるディアトリマなどの巨大な肉食鳥やワニが繁栄しており、哺乳類は昼間の世界で活動できなかった。

5600~3400万年前の間にディアトリマなどの恐鳥類が絶滅。その原因は、その頃台頭してきた肉食哺乳類だったとされている。恐鳥類を絶滅させた肉食獣は昼行性だったと思われるが、現在の肉食獣とは別の系統であり、その後絶滅した。

2.5億~6600万年前まで、哺乳類は夜行性だった。稀に昼行性も現れたが絶滅。

6550万年前恐竜が絶滅すると昼行性哺乳類が増えたが、3400万年前、気候が寒冷化に転ずると絶滅。化石からもそれまで繁栄していた多くの哺乳類が3400万年前の寒冷期に入ると絶滅したことが知られている。
3300万年前段階で、現生哺乳類の祖先はほとんどすべて夜行性だったと推定されている。

寒冷な気候がなぜ夜行性と結びつくのかは明らかになっていない。夜行性は寒冷化の前適応だったという説もある。つまり、恐竜全盛時代に夜行性に追いやられた哺乳類は、太陽光を浴びられない不利を克服するために体温を代謝熱で維持する内温性やその熱を外に逃がさないための毛皮などの保温装置を進化させた。3400万年前に始まる寒冷期が終わるまで、そのような特徴を生かして夜行性の生活を続けた種の子孫だけが現在まで生き残ったと思われる。

 

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2019年09月15日

哺乳類の進化過程~母乳は汗が変異し、胎内保育は免疫を抑制するレトロウィルスから生まれたという説

哺乳類はどのようにして登場したか?

母乳の起源は殺菌力を持つ汗であるという説がある。

「生命大躍進 こうして母の愛が生まれた|NHKスペシャル2015.6.8」の要約。

【1】母乳はどうやって生まれたか?

汗のように吹き出すハリモグラの母乳は、卵がかえる前から湧き出している。赤ちゃんの栄養とは別の役割がある。ハリモグラの母乳には、αラクトアルブミンという母乳の甘い栄養分を作るたんぱく質とリゾチームという殺菌力を持つたんぱく質が含まれている。ハリモグラはリゾチームを含む液体で卵を濡らし、雑菌の繁殖を防いでいると考えられる。
全く働きの異なる2つのたんぱく質だが、構造はよく似ている。母乳の起源は殺菌物質のリゾチームを含んだ汗のような液体で、それが変化して母乳のもとαラクトアルブミンを含む栄養豊富な液体に変わったという説がある。

哺乳類の祖先たちは薄く柔らかい膜に覆われた卵を産んでいた。卵に雑菌が入り込むと中の赤ちゃんが死ぬ。そこで母親たちは、殺菌物質リゾチームを含む汗のような液体で卵を濡らし、雑菌の繁殖を防いでいた。
その後、リゾチームを作る遺伝子の一部に突然変異が起こり、作られるたんぱく質の形がわずかに変わり、母乳たんぱく質αラクトアルブミンが生まれ、卵の殺菌が目的だった母親の汗に甘い栄養分が含まれるようになった。これを卵からかえった赤ちゃんが舐めたことが母乳の誕生。

【2】胎盤はどうやって生まれたか?

2.5億年前の史上最大の大絶滅を生き延びた哺乳類ジュラマイアの化石(1.6億年前)には、胎盤があった。
これによって、赤ちゃんは母親の子宮に密着し、栄養や酸素を母親から受け取れるようになった。哺乳類も元々は、受精卵を殻で覆い外へ産み落としていたが、受精卵の中にある赤ちゃんの尿を溜める袋が発達し母親の体の一部に密着したのです。これが胎盤となり子供は母親の胎内に留まって育つようになった。

胎盤の登場によって子供が無事に育つ確率は卵の時代に比べて飛躍的に高まった。なぜ哺乳類は突如、胎盤を手に入れることができたのか?
PEG10という遺伝子が重要な役割を果たしている。この遺伝子は1.6億年以上前に突如現れ、その後の哺乳類に受け継がれた。PEG10遺伝子は、様々な病気を引き起こすレトロウイルスとよく似ている。レトロウイルスが祖先のDNAに入り込み、胎盤を生み出すPEG10遺伝子になったと考えられる。

胎盤には、ウイルスから貰ったとも考えられる不思議な能力が備わっている。それは、母親の免疫を抑えるという能力である。
親子であっても時に血液型すら違う別人である。そんな赤ちゃんが体内にいれば、母親の免疫によって異物とみなされ攻撃される。それを胎盤が母親の免疫を抑えることで防いでいる。レトロウイルスも相手に感染するために免疫からの攻撃を抑える能力を持っている。この力がレトロウイルスをDNAに取り込んだ哺乳類にも伝わり、胎内保育を可能にした。

その後、胎盤の能力は強化され、子を身ごもる期間は長くなっていった。安全な母親の胎内でより成長してから生まれてくるように。

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2019年09月15日

逆境進化説(弱者進化論)3~低酸素下で繁栄した恐竜と隠れ棲む哺乳類

3.6億年前 生物の大量絶滅(寒冷化と海洋無酸素事変)

3.6億年前 肺を進化させた最初の両生類(ペデルペス)が水辺で陸上生活。

3.15億年前 両生類の一部は「羊膜」を獲得して地上で繁殖。羊膜は、胚(多細胞生物の個体発生における初期段階の個体)を乾燥から守る膜。羊膜を獲得した種は乾燥地帯や砂漠にまで生息範囲を拡大。
この羊膜類が、乾燥適応した先爬虫類(双弓類)と寒冷適応した先哺乳類(単弓類)に分岐。
乾燥適応した先爬虫類(双弓類)は、変温動物であったために赤道近辺にしか棲息できなかった。
寒冷適応した先哺乳類(単弓類)は恒温性を獲得し寒冷下で生き延びられるようになり、卵胎生=卵を体内で孵して生む種も登場した。こうして寒冷適応した先哺乳類(単弓類)は、爬虫類よりも広い生息域を確保し、様々な種が登場した。

2.5億年前 史上最大の大量絶滅。地球上の全生物種の70%、海中に限ると96%が絶滅。メタンハイドレートが大量に気化し酸素濃度が著しく低下したため。以降1.4億年前まで低酸素時代が続く。酸素濃度が3億年前35%→2.5億年前15%→2億年前12%に低下。(現在は20%)
先哺乳類(単弓類)のほとんどが低酸素の環境に適応できなかったため絶滅。一部の種が横隔膜を進化させ呼吸効率を高めることで生き残った。

一方、爬虫類は、より呼吸効率の高い気嚢システムを進化させ低酸素に適応し繁栄。爬虫類の肺には前部と後部に気嚢という器官がつながっており、空気は後気嚢→肺→前気嚢に還流する。それによって、息を吐いている時も肺には新鮮な空気が流れる仕組み。鳥類も同じ呼吸システム。「哺乳類型爬虫類の絶滅と恐竜の台頭」長谷川政美

2.25億年前 横隔膜をもつ単弓類から最古の哺乳類アデロバシレウス。 体長10~15㎝、トガリネズミに似る。夜に森林の落ち葉の中に隠れ棲み、虫などを食べていた。胎盤なしで卵生or卵胎生とされているが、本当?

 

2.2億年前 大量絶滅←隕石衝突?火山活動? 以降、気嚢システムを進化させた恐竜が繁栄。哺乳類は恐竜が活動しない夜に活動する小型の夜行性動物として生き抜く。

1.6億年前 最古の有胎盤哺乳類ジュラマイア。中国で化石発掘。体長10cmでトガリネズミに似る。樹上で昆虫などを食べていたとされるが、本当に樹上?

1.45億年前以降 大気中の酸素濃度が上昇。

1億年前以降は、現在と変わらない酸素濃度20%にまで上昇。

6550万年前 隕石衝突 恐竜絶滅。

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2019年09月10日

☆子どもにとって、「遊び」は最大の学習課題

昔は子どもたちが外遊びをする姿をよく見かけましたが、現代の子どもたちは学校や塾、習い事etc…と、遊ぶ時間などないような忙しさです。
でも「遊び」は、本能に根差したとても重要なもので、動物にとっても人類にとっても最大の学習課題といえるもの。
もう一度見直していきたいですね。

リンクより紹介します。

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■日本子ども学会「世界中の子供が鬼ごっこをするのはなぜか」リンク より転載。
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鬼ごっこは世界中の子供たちが好んでする遊びである。もっとも単純なものであっても鬼ごっこには規則がある。しかし鬼ごっこが世界的に広まっている現状を説明するには「ヒトはもともと子供の時には鬼ごっこをする動物である」という仮説の方がそれが一つの地域から伝播したと考えるより合理的だ。
餌付けされたニホンザルのコドモたちは一つの物を持ち手を交代しながら遊ぶ「枝引きずり遊び」をする。この遊びには「物の持ち手は逃げ、その他の持たない方は追いかける。物を奪ったら逃げ手になる」という規則があると考えられた。こうした規則とそれによって生じる構造上の類似性などから、枝引きずり遊びは鬼ごっこの原形の起源であると考えられるのである。規則のある遊びはサルでもヒトでも生得的にできるわけではないが、「ゆとり」がある集団では自然に生じると考えられた。
枝引きずり遊びのような遊びが、ヒトという種が起源してからは様々なヴァリエーションを生じ、鬼ごっことして現在の世界的分布を保っていると考えられる。
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(引用以上)

●「古今東西、子どもたちはみんな鬼ごっこをする」。この事実は大きいと思う。そこには必然性があるのだろう。リンク アメリカでは「鬼ごっこ」までが禁止され始めている…という話があるようだが、大人の勝手な都合は、子どもたちの本能に根ざした摂理を歪める可能性が高い。

●上記論文によれば、ルール化された(様式化された)遊びは餌付けされたサル集団でしか見つかっていないようだが、野生でも多くの霊長類の子どもは、「追いかけっこ」と「取っ組み合い」を繰り返す遊びを頻繁に行うことが知られている。

■NHK教育 地球ドラマチック「よく遊び よく学べ!~動物たちはこう育つ~」より転載。
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野生で生きる動物たちが最初に学ぶのは、「生き残る」コツ。
インパラ(野生の鹿の一種)がぴょんぴょんと横とびをして遊ぶのも、野生のヤギが山の急斜面を駆け上がって遊ぶのも、自分たちをねらう肉食動物から逃げる方法を自然と学ぶためなのです。

人間の子どもたちが遊ぶとき、女の子はお人形さん遊びが好きだったり、男の子はプロレスごっこが好きだったりと、性別によって遊びの好みが違っていることがあります。
野生の動物たちも同じで、例えばチンパンジーのメスは、子ザルを抱っこして子育て遊びをしますし、オスはオス同士でレスリングをして力を競い、大暴れして遊びます。それぞれの群れでの役割を、遊びながら学んでいるのです。

ある動物園に、人間によって育てられたシロクマがいます。この若いメス、ティグワークはほかのクマを全く知りません。
ある日、オスのシロクマ、エディと対面することになりました。ティグワークは警戒し、なかなか友だちになろうとはしません。
しかし、母グマに育てられてクマ同士のコミュニケーション方法を知っているエディは、仲良くなるコツを身につけていました。おもちゃを持ってきたり、水に飛び込んで追いかけっこしようと誘ったりしたのです。
そのうちティグワークはエディと一緒に遊ぶことがとっても楽しいと気づき、2頭は友だちになっていくのです。

生きていくための知恵を、遊びならが身につけていく野生の動物たち。それはもちろん、人間の私たちにも言えることなのです。
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(引用以上)

●チンパンジーの例にもあるが、知能が高いといわれる動物ほど、同性同士で遊ぶor遊びも性分化する傾向が高いそうだ。これは大人になったとき、集団の中で果たす役割と連動している。子ども時代に遊ばなかった動物は、集団のルールが分からず、暴力的になったりして、群れから外されることもある。

●動物園のシロクマの例は、動物は集団の中で(遊びなどを通して)育たなければ、生来の機能をまともに発揮できないことを示していると思われる。

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2019年09月08日

水中酸欠から肺を発達させた両生類

3.6億年前 生物の大量絶滅←寒冷化と海洋無酸素事変

同時期の両生類の登場は、この水中酸素不足を契機としているとみた方が妥当である。

淡水域は水量の変動が大きく、特に乾期には大量の葉の分解で深刻な水中の酸素不足に見舞われた。
・この水中酸素不足=酸欠状態が契機となり、人類に連なる祖先の魚類(ユーステノプテロン)は、肺を進化させていった。
・約3億6000万年前、肺を進化させた最初の両生類(ペデルペス)が出現、水辺で陸上生活をはじめる。酸欠という劣悪な環境の中で数百万年の時をかけて肺を進化させた一群が、ようやく陸上へ逃げ延びることが出来たというのが実態であろう。

※肺の起源と進化
・肺の起源は「消化管(腸)から飛び出した袋」のようなものであり、魚類の呼吸器官である「えら」から漸進的に進化したものではなく、消化器官の一部をむりやり呼吸器官に改造したものであった。

・その原型はドジョウにも見ることができる。ドジョウは水面から顔を出して空気を吸いこみ、「腸」で酸素を吸収することができ、そのため水中が酸素不足になっても腸呼吸で生きながらえることができる。たまにお尻から出す空気泡もドジョウの腸呼吸の証。

・魚類における原始の肺は、ハイギョに見ることができる。ハイギョはえら呼吸をする魚類だが肺呼吸も出来る。乾期には泥の中で夏眠するが、これは、季節によって水の流れがなくなり水中の酸素が突然減ったりするような劣悪な環境に棲んでいた淡水魚が空気から酸素を吸収するように適応した形態と見られる。

・両生類は、幼生期はえら呼吸、成体は肺呼吸を基本としているが、肺だけでは全呼吸をまかなえず、皮膚呼吸にも依存している(カエルは全呼吸の1/2~1/3が皮膚呼吸)。両生類の肺は、基本的に魚類と同じ単純な袋状。

・は虫類になると、ほぼ肺に依存した呼吸が可能な構造に複雑化して、内壁は海綿状にまで発達している。

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2019年09月08日

逆境進化説(弱者進化論)2~大きくてのろまだったから陸に上がらざるを得なかった両生類

『THE21 ONLINE』「敗者こそが生命史をつむいできた」の要約。出典は稲垣栄洋『敗者の生命史38億年』PHP研究所

【1】両生類は大きくてのろまだったから、陸に上がらざるを得なかった
両生類の祖先とされるのは、大型の魚類である。より弱い小型の魚類は、敏捷性を発達させ、高い泳力を獲得していったが、大型の魚類であった両生類の祖先は、敏捷性が劣るため、泳力に優れた新しい魚たちに棲みかを奪われたと考えられている。そして、浅瀬へ追いやられていった。

大型の魚類は浅瀬を泳ぐことはできないが、大きな体で力強くヒレを動かすことはできる。水底を歩いて進むように、ヒレが足のように進化していったと考えられている。そして、浅瀬から次第に陸の上へと活路を見出していく。もちろん、いきなり上陸して陸上生活を始めたわけではない。普段は水中で暮らしているが、水位が低くなると水辺を移動したり、水中にエサがないときには水辺でエサを探し、敵に襲われたときには安全な陸上へと逃げた。
こうして、陸上という環境を少しずつ利用しながら、次第に水中と陸上を行き来できる両生類へと進化していった。

4億年前から現在まで生き残っているハイギョは、エラ呼吸ではなく肺呼吸もするため、水がない所でも生きてゆくことができる。ハイギョのような魚が両生類へと進化したと考えられる。

【2】最弱トーナメントの敗者が哺乳類や人類の先祖だった

陸上進出した魚の祖先は、海での生存競争に敗れ、汽水域へと進出した魚たちだった。そこで硬骨魚類へと進化した魚たちの中で、より弱いものは川へ逃げた。その中でもさらに弱い魚たちは川の上流へと追いやられた。川を棲みかとした魚たちの中で、小さな魚は俊敏な泳力を身につけた。一方、早く泳ぐことのできない、のろまな大型の魚類は水のない浅瀬へと追いやられた。

最弱を決定するトーナメント戦に負け続け、もっとも追いやられた魚が上陸を果たし、両生類へ進化し、爬虫類や恐竜、鳥類、哺乳類の祖先となる。

38億年に及ぶとされる悠久の生命の歴史の中では、最終的に生き残ったのは常に敗者の方であった。そして、その敗者たちによって、生命の歴史が作られてきたのである。じつに不思議なことに滅び去っていったのは強者である勝者たちだったのだ。私たちは、その進化の先にある末裔である。言わば敗者の中の敗者なのである。

【3】進化は逆境からしか生まれない?
弱い魚を汽水域へと追いやり、広い海を支配したのは、サメの仲間であった。現在、サメは、古い時代の魚類の特徴を今に残す「生きた化石」とされている。

サメは硬骨魚類のような鱗がない。サメ肌と言われるような固い皮で覆われているだけ。そして、ミネラルを蓄積するような高度な仕組みの骨がない。サメやエイの仲間は軟骨魚類と呼ばれている。
それに対して、汽水域で進化した魚が硬骨魚類である。進化した硬骨魚類は、多種多様に進化を遂げ、川や湖、海とあらゆるところへと分布を広げてゆき、現在では、サメやエイを除く魚類は、ほとんどが硬骨魚類である。
一方、無敵のサメは自らを変える必要がないので、現在でもその古い型を維持している。進化しなければダメなわけではない。サメもまた、現在でも成功している魚類である。変化する必要がなければ変化しなくてもよいのである。それがサメをはじめとする「生きた化石」である。
しかし、逆境に追い込まれることが、新たな進化を生みだすことは間違いない。

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2019年09月08日

逆境進化説(弱者進化論)1~河口→川へと追いやられた硬骨魚

生物史では強者が先に滅び、敗者の方が生き残ってきた。その象徴が地上への進出である。最初に上陸した脊椎動物は原始両生類である。
以下、 『THE21 ONLINE』「敗者こそが生命史をつむいできた」の要約。出典は稲垣栄洋『敗者の生命史38億年』PHP研究所

【1】巨大オウムガイと6メートルの甲冑魚が支配する世界

古生代、海を支配していたのは、巨大なオウムガイであった。魚たちは、オウムガイの餌食になっていた。また魚の中にも、頭部や胸部を厚い骨の板で武装した甲冑魚と呼ばれる種類が出現した。彼らの最大の武器は「あご」である。それまでの魚は、現在のヤツメウナギのようにあごを持たない魚であり、甲冑魚は力強いあごで捕えた魚をかみ砕く。生態系の頂点に立った甲冑魚の中には、6メートルを超えるような巨大な体で悠々と泳ぐものもいた。
次いで、サメのような大型の軟骨魚類が現れ、甲冑魚に代わって海の王者の地位を奪った。

【2】過酷な汽水域に追いやられた弱者たち
弱い魚たちは、川の河口の汽水域に追いやられた。海水と淡水が混じる汽水域は、浸透圧が異なるため、海に棲む天敵も追ってくることはできないからである。しかし、そこは海水魚こが生存できない過酷な環境である。幾たび挑戦しても、多くの魚たちは汽水域の環境に適応できずに死滅していった。

汽水域で最初に問題となるのは浸透圧である。海中で進化した生物の細胞は、海の中の塩分濃度と同程度の浸透圧になっている。ところが、汽水域では細胞内の塩分濃度が体外より高いので、水が細胞の中へ侵入する。そこで魚たちは塩分濃度の薄い水が体内に入るのを防ぐために、うろこで身を守るようになった。さらに、外から入ってきた淡水を体外に排出し、体内の塩分濃度を一定にするために腎臓を発達させた。

それだけではない。海の中には生命活動を維持するためのカルシウムなどのミネラル分が豊富にあるが、汽水域ではミネラル分が足りない。そこで魚たちは体内にミネラルを蓄積するための貯蔵施設として骨を使った。こうして生まれたのが、骨を充実させた硬骨魚である。こうして、魚たちは逆境を乗り越え、汽水域への進出を果たした。

【3】汽水域から川や海へ追いやられた硬骨魚たち
しかし、汽水域に逃れた弱い魚たちの中にも強者、弱者が存在し、より強い魚が生態系の上位に陣取る。より弱い魚たちは、より塩分濃度の薄い川の河口へと侵入を始める。しかし、そこでも弱肉強食の世界は築かれる。さらに弱い弱者中の弱者は、天敵に追われながら川の上流へと新天地を求めていった。

中には、同じ食われるのであれば、海も同じだとばかりに、再び海へと戻った種も現れた。
浅瀬で泳ぎ回る敏捷性を発達させていた魚たちは、海に戻ってからも、サメなどから身を守る泳力を身につけていたため、海でも適応できたのである。こうして、汽水域に追いやられて進化を遂げた硬骨魚の中から、川や湖を棲みかとする淡水魚と、海で暮らす海水魚とが分かれてゆく。サケやマスなどが、川を遡って産卵をするのは、彼らが淡水を起源とするからである。

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2019年09月05日

真似という身体行動によって活性化する同一視機能(ミラーニューロン)

身ぶり手ぶりから相手の意図をくみ取ろうとするとき、「ミラーニューロン」と呼ばれる神経細胞が働いている。サルが手で餌をつかみ取る時に反応する脳内の神経活動が、他のサルが餌を取る様子を見るだけでも同様に反応する。他人の動作を自分の頭の中に写し出す鏡のような反応を示すことから、ミラーニューロンと名付けられた。

国立身障者リハビリセンターの西谷信之感覚認知障害研究室長らが、人にもミラーニューロンのような部位があることを明らかにした。
棒の先を自分でつまんだ時にも、他人がつまむのを見るだけの時にも、いずれも言葉をしゃべるときに関係する前頭葉の運動性言語野(ブローカー野)の領域が反応する。この反応部位は解剖学的にサルのミラーニューロンがあった部位に近く、他人がつまむのを見てすぐに自分もつまんだときは、その反応が一層強くなる。赤ちゃんは親の身ぶり手ぶりから様々な動作を学び、自分の意思を表現できるようになる。今回の結果は、言語に関係する部位で他人の行動をあたかも自分の行動のように感じ取っていることを示した。

このミラーニューロンは「相手と自分を同一視する機能が共認機能の原点であること(実現論1_4_05)」の証拠であるが、ミラーニューロンは相手の表情を真似することで活性化することがわかっている。逆に、自分が相手の表情を模倣できなくなると、相手の感情が分からなくなってしまうという。

以下、 池谷裕二著『脳には妙なクセがある』新潮文庫のp.132「ボトックスの意外な効果」の要約である。

 ボトックスは食中毒の原因として知られるボツリヌス菌の毒素を顔に注射すると、顔面筋の動きが鈍る。顔のシワができにくくなるので肌の老化を防ぐとされているが、ボトックスを使用すると、相手の感情を読みにくくなるという。

南カリフォルニア大学のニール博士が、次のような実験を報告している。総勢126人の参加者にさまざまな表情の写真を見せ、その表情から「楽しい」や「悲しい」などの感情を読み取るという実験であるが、ここでボトックスを顔に注射すると、表情を読み取る能力が低下した。ニール博士は「無意識のうちに相手の表情を模倣しながら、相手の感情を解釈している」と説明している。笑顔の人を見ると自分も楽しく感じるのは相手の表情を真似するからであって、笑顔の人を見ても全く真似しなければ楽しくは感じないのだ。

赤ちゃんに微笑みかけると笑顔で返してくるように、サル・人類には相手の仕草を真似る機能が備わっている。特に共感している相手には、無意識に似た動作をする。むしろ、真似するからこそ共感できる。表情から感情を読むときも、たとえば「笑顔」をしている相手を見たら、自分もその表情をわずかに真似してみる。すると、笑顔の効果で、自分の感情が楽しくなり、「真似したら、楽しくなった。ということは、相手は楽しかったのか」と、そんな推論を重ねて、私たちは相手の感情を読んでいる。

また、対談中に相手がコーヒーを飲んだらこちらもカップに手を伸ばしたり、相手が頬づえをついたらこちらも頬づえをついたりなど、さりげなく相手の行動を真似すると、相手からの好感度が増す。サルでも自分の真似をしてくれる人を好きになると言う、真似は種を超えて心を近づけ合う力がある。

このように、ミラーニューロンの同一視機能も、真似という身体行動によって活性化するのである。

 

 

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2019年09月03日

★試験エリートの崩壊。優秀だと思われているCIAは実は無能極まりないダメ集団!

CIAは、超優秀な人材が集まった諜報機関と思われていますが、実は無能極まりないダメ集団だということをご存じでしょうか?

CIAも試験エリートに過ぎず、刻々と移り変わる状況に対応する思考力など持ち合わせていないのです。

リンクより紹介します。

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2007年にニューヨーク・タイムズの記者ティム・ワイナーが「Legacy of Ashes. The History of the CIA」という本を出版した。「Legacy」とは遺産のこと。「Legacy of Ashes」で「灰の遺産」と言うことになる。
「The History of the CIA」という副題から推察すると、CIAから次世代のアメリカが(現代のアメリカのことである)受け継ぐのは戦後のヨーロッパのように「灰だけだ」と言 うことになる。
ずいぶん、厳しい言葉だが、この本を読んでみると、この題名に納得がいく。
私たちは、CIAというと、大変に優れた諜報機関で、全世界にスパイ網を持ち、世界中の情報を収集し、と同時にアメリカにとって邪魔な国を倒すための陰謀を巧みに企んできた恐ろしくもあり強力な存在だと思ってきた。
ところが、この 「Legacy of Ashes」では、如何にCIAが無能で、情報機関としても陰謀機関としても、大きな失敗ばかり重ねてきたか暴いているのだ。
例えば、
1. 自発的にCIAのスパイになってくれたソ連での人々を、CIAがわのソ連のスパイが密告して全員殺された。
2. レーガン大統領の時に、イランに武器を売り付け其の代金を中東で使うというイラン・コントラ事件が起こって、CIAも、中東での関係もめちゃくちゃにして しまった。
3. 恐ろしく情報能力が低下して、ソ連の軍事能力を過信し、アフガニスタンに武器を大量に提供してソ連のアフガン侵攻を阻止しソ連を崩壊させる一助となったの はいいが、其の大量の武器が今アメリカを困らせている。
4. 大統領がCIAを信じないし、CIAも大統領を喜ばせることしか伝えない。CIAは大統領に嘘をつくのである。
5. イラク戦争の時も、CIAは大量破壊兵器があると強調して戦争を始めたが、結局、全て偽の情報でイラクに大量破壊兵器はなかった。
6. CIAの組織力はくずれ、世界中にいるCIAの人間は、ニューヨークのFBIの職員の数より少ない。
7. 2004年にブッシュ大統領は、CIAのしていることは「just guessing」だといった。
「guess」とは推量とか、あて推量で言い当てる、と言う意味だ。
要するに、CIAは「事実に基づいた判断ではなく、勝手に思いこみで言っているんだろう」、とブッシュは言ったのだ。
これは、「Political death sentence(政治的死刑宣告)」だとワイナーは書いている。
こんなことを今までに言った大統領はいない。

1. 2005年に中央情報長官の職が廃止されたことでCIAがアメリカの政治の中心で果たしてきて役割は終わった。
2. アメリカは、情報機関を立て直さなければならないが、遺産として目の前にあるは「Ashes」である。
というのが、ワイナーのこの本に書いてあることだ。

実に恐ろしいくらい、愚かな失敗をCIAは繰返している。
CIAと言えば泣く子も黙る恐ろしい存在だと思い込んでいた私など、それじゃ、幽霊と思ってススキにおびえていたのか、と愕然となった。
今まで、CIAとソ連の諜報機関との戦いを描いていたハリウッド製のスパイ映画は何だったのと言うことにもなる。
なお、ワイナーによれば、ここに書いたものは、CIA、ホワイト・ハウス、連邦政府の55000以上の文書、 2000以上の、アメリカ情報機 関担当員、兵士たち、外交官たち、のオーラル・ヒストリー(自分の歴史的体験を口述したもの)、そして、1987年以来行われた、300以上の、 CIAの職員、退役職員、(その中には10人の元長官も含まれている)に対して行われたインタビューを元にしている。
この文書は、全て実名の情報に基いている。出所を明らかにしない引用、匿名の情報、噂話の類は一切用いていない。
この本はCIAの真実の全てを書いたものとは言えないかも知れないが、ここに書かれたことは全て真実である、とワイナーは述べている。
さて、改めて言うが、この本を読んで、私はCIAがこれ程までに無能な機関であり、ここまで数々失敗を重ねてきたひどい政府機関であることを 知って驚いた。
そして、一番驚いたのは、この駄目機関であるCIAがただ一つ成功した例があることである。
それは、ああ、なんと、この日本という国の支配なのである。

確かに、我々はこれまでCIAと言えば、冷徹無比な恐るべき切れ者たちの集団だと思わされてきた。そして、日本の特権階級たちも恐れおののいている。ところが、何のことはない。日本の旧軍部や官僚と同じ、事実を直視できない、自分たちに都合のよい思い込みで動いている無能集団であるということだ。
さらに、『わたしはCIA諜報員だった』(集英社文庫 リンジー・モラン/高山祥子) によると、

子供の頃からスパイに憧れていた少女が、難関を突破して念願のCIAに入局―だがそこで彼女を待ち受けていたのは驚き呆れる現実の連続だった。世界最高の情報機関の実態は、機密情報の捏造、予算の浪費ばかりが横行する信じられない無能集団だったのだ。奇妙な入局試験、苛酷な訓練、東欧でのスパイ活動、9・11を経て退局を決意するまでの5年間を自らの体験そのままに赤裸々に公開する。

どうやら、CIAが無能なダメ集団であるというのは本当らしい。
確かに、9・11の自作自演などは、誰が見てもバレる話であって、いくら追い詰められているからと言って、あんなミエミエな事件を実行に移せるのは、彼らがそんなことをしたらどうなるのか、後先が全く読めない馬鹿だからだと考えた方がスッキリする。
よく考えてみれば、これは当たり前のことだ。CIAだって試験エリートにすぎないのであって、刻々と移り変わる状況を白紙から捉え直して、どうするかを考えることなどできるはずがないのだ。そういう意味で、日本の官僚と何ら変わりがないのは当たり前である。(日本の官僚と違うのは、CIAが脅迫という武器を持っていることである)
そんな無能集団である戦争屋-CIAの言いなりに、何故日本だけがなってしまったのか?
日本の官僚たちが(輪をかけて)無能だからだ。
『雁屋哲の美味しんぼ日記』2010年7月11日「鳩山由紀夫氏から菅直人氏へ(2)」から続けて引用する。

これで、日本がアメリカに隷属し続けた原因が分かるだろう。
自民党議員も政府官僚はみんなアメリカから金を貰って弱みを握られているからアメリカに反することは出来ない。
自民党の二世・三世議員も同じことだ。祖父と父が従ってきたボスにどうして息子が反抗出来るか。
だから民主党政権になって、辺野古問題でアメリカの意志に反することを言い出したら、日本の官僚組織が一団となって、小沢一郎氏、鳩山由紀夫氏 を引きずり下ろすために全力を傾けたのだ。
誰なのか正体の知れない「市民団体」に訴えさせて、一旦不起訴と決まった小沢一郎氏を検察審議会に、「起訴相当」の判決を出させたりもした。
どうして、あんな事をさせるのか。
考えてみれば、日本の官僚は上下関係でがんじがらめになっている。自分たちの先輩の決めたことを、自分が覆したら、官僚世界から追放される。官僚は官僚の世界から追放されたら生きて行けない。東大法学部を卒業した人間はその肩書きしか人間としての力はない。その肩書きが通用するのは 官僚に関係する社会だけであって、実社会に放り出されたら、全く無能力である。だから、日本では改革などと言葉で言っても、絶対に改革が実行されない。
それと同じで、現在の官僚は、米軍の沖縄基地の自由使用、と言う過去の先輩たちの決めた慣例をひっくり返したらえらいことになると怯えたのだろう。で、人間としての価値もない無能な官僚全体がよってたかって民主党攻撃に回っているという訳だ。

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2019年08月26日

脊椎動物の進化史年表(補)~どのようにして両生類から哺乳類へ進化したか

哺乳類の進化は、逆境=大絶滅を契機として大きく3段階に分かれる。

【1】先哺乳類  3.6億年前の大絶滅(寒冷化と海洋無酸素)を経て、両生類から先哺乳類(単弓類)が進化。
【2】原哺乳類  2.5億年前の大絶滅(火山活動で酸素濃度低下)、2.2億年前(寒冷化)の2度の大絶滅を経て、先哺乳類は殆どが滅亡。
         かろうじて生き残った少数の種が恐竜支配の下で哺乳類の原基となる基本機能を獲得。
【3】現生哺乳類  6550万年前の恐竜大絶滅後、適応放散し多種多様な種が登場。

「哺乳類の起源と歩み~哺乳類進化のまとめ~」
「実現論前史ハ.哺乳類(原モグラ)時代の性闘争本能」より
哺乳類の進化図解(全体) (1)
拡大した画像はこちら

【1】3.6億年前~ 先哺乳類の登場と繁栄
3.6億年前、地球寒冷化。両生類は冷たい水中で卵を孵化させる事が困難となり、地上適応していったのが先哺乳類(単弓類)と先爬虫類(双弓類)。
乾燥適応した先爬虫類(双弓類)は、変温動物であったために赤道近辺にしか棲息できなかった。
寒冷適応した先哺乳類(単弓類)は恒温性を獲得し寒冷下で生き延びられるようになり、卵胎生=卵を体内で孵して生む種も登場した。
こうして寒冷適応した単弓類は、爬虫類よりも広い生息域を確保し、様々な種が登場した。

【2-1】2.5億年前~ 低酸素環境下で先哺乳類は衰退
ところが、2.5億年前と2.2億年前の大絶滅で、先哺乳類は殆どが絶滅。
恒温性を獲得していた先哺乳類は変温動物よりエネルギー代謝が高くより多くの酸素を必要とするため低酸素の環境に適応できなかったため。一部の種だけが横隔膜を進化させ呼吸効率を高めることで生き残った。一方、爬虫類(=恐竜)は、より呼吸効率の高い気嚢システムを進化させ低酸素に適応した。
2.2億年前の寒冷化に、恒温性を獲得していた単弓類はより高い恒温性を獲得。横隔膜と高い恒温性を獲得した単弓類が原哺乳類。しかし、未だ地球は低酸素が続いたため、原哺乳類は大型化できず小型化戦略を採って生き延びる。
そして寒冷期が終わり温暖化すると、温暖化と低酸素に適応した爬虫類が大型化し繁栄。

【2-2】2億年前~ 恐竜支配下で原哺乳類が胎内保育機能を獲得
2億年前以降は恐竜の天下で、哺乳類は変温動物である爬虫類が活動できない夜間に、恒温性を活かして密猟捕食の道を選択する。夜間に小さな昆虫を捕食する為に聴覚・嗅覚・触覚を統合し、脳容量が増大するとともに大脳新皮質を獲得。
また、子孫を安全に残すために、原哺乳類は外敵の多いこの時期に胎生に転換したと考えられる。但し、この時期は胎盤機能を有してはおらず、子宮のみ。
そして、1億年前以降、寒冷化が進む。原哺乳類はより安全に子孫を残す為に、胎盤機能(胎内保育機能)を獲得した。

【2-3】胎生の獲得から性闘争本能を強化
胎内保育機能を獲得した哺乳類は、卵生動物より産む数を減らして産後保育を行うようになる。卵産動物が一般に大量の卵を産み、その大部分が成体になるまでに外敵に喰われることによって淘汰適応を実現しているのに対して、胎内保育と産後保護の哺乳類には、適者だけ生き残ることによって種としてより秀れた適応を実現してゆく淘汰適応の原理が働き難くなる。そこで、淘汰過程が成体後に引き延ばされ、成体の淘汰を激化する必要から、哺乳類は性闘争=縄張り闘争の本能を著しく強化していった。
実際、性闘争を強化した種の方が適応力が高くなるので、性闘争の弱い種は次第に駆逐されてゆく。かくして哺乳類は、性闘争を極端に激化させた動物と成っていった。モグラの場合、性闘争に敗け縄張りを獲得できなかった個体(=大半の個体)は、エサを確保できずに死んでゆく。もちろん、性闘争=縄張り闘争の本能は、脊椎動物の前から殆どの動物に存在しているが、哺乳類は、この性闘争(=縄張り闘争)本能を淘汰適応の必要から極端に強化した動物である。その場合、種を存続させる為には、闘争存在たるオスがより闘争性を強めると共に、メスたちの外側で外敵に対応した方が有利である。従って、とりわけオスの性闘争(=縄張り闘争)本能が著しく強化されることになる。従って、とりわけオスの性闘争(=縄張り闘争)本能が著しく強化されることになる。現哺乳類の祖先と考えられているモグラの場合、メスも性闘争(=縄張り闘争)をするが、オスの闘争はより過激で、その行動圏はメスの3倍に及ぶ。従って、概ね3匹のメスの縄張りを包摂する形で1匹のオスの縄張りが形成される。

【3】6550万年前~ 現生哺乳類の適応放散進化
大型爬虫類の絶滅という環境変化によって、小型爬虫類や猛禽類や初期肉食獣が多様化し繁殖していったが(下図)、この環境は(相手が10m級の大型爬虫類であるが故に、体長10~20cmのモグラは充分に「隠れ棲む」ことができたが、相手が小型爬虫類や肉食獣になると)哺乳類にとっては、大型爬虫類の時代以上に危険な生存状態となった。この危機的状況ゆえに、哺乳類は急速かつ多様な適応放散を遂げ、現在に繋がる様々な哺乳類が登場することになる。

dhiatorima purisuthityanpusasu
左【ディアトリマ】体長2m 鳥類(肉食)恐竜絶滅以降、地上に君臨。右【プリスティチャンプサス】体長3m 爬虫類 陸上に適応したワニ類。

下【爬虫類・鳥類の気嚢システム】
気嚢システム

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