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2023年04月29日

“型を知る” 地域や外圧状況による『型』の違いとは?

このシリーズでは、

「技術や文化や世界観の継承」で重要になってくる“型”は一体どうなっているのか?という課題意識から、型とマニュアルの違いなどを比較し、実践を通して物事の「本質」を掴ませようとするものが『型』である、というところまで追求しました。

 

次に、技術・文化・世界観の継承にも、『型』や『マニュアル』に対しての考え方や使われ方が世界各地で差あるのではないか?という疑問が湧いてきました。西洋と東洋ではどう違うのか?東洋のなかでも日本は?中国は?と各地それぞれの外圧状況によって違いがみられそうです。
今回は、この疑問について追求していきたいと思います!

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日本は、西洋に比べ比較的外圧も小さく、縄文体質と言われるように、自然との一体化欠乏であったり、調和というものに重きを置いてきました。
それゆえに、“調和・一体化を通じて本質を掴む”という世界観が感じられます。

 

前記事でも出てきた 武道・茶道・合気道等の「道」では、そのものの上達のみならず、その手前にある
”礼儀作法”・”心の在り方”・”美しさ”にまで焦点が当たっています。むしろそれらが無ければ、いくら技を磨いても「道」を極めるまではいかず、本質にたどり着けないということもあります。

つまり、日本によく見られる「道」は、時間は掛かってもそれらの「型」を実戦していくなかで、自ら本質へと近づかせ、後世へと技術や文化や世界観を継承していくという風になっています!

 

それに対し、西洋などの外圧が高い地域では、その厳しい外圧下のなかで、自らの家系の存続や、兵士の育成にあまり時間をかけていられません。武術・戦術などの「術」と呼ばれるものは、スピードに重きを置いた「型」という形で、本質がわからなくとも、それがあれば誰でもある程度できるという状態を目指したのだと思います!

 

また、その間にある中国では、本質を掴む「型」も存在しながら、同時にスピードを意識した「型」も多数みられます。
中国にも「道(タオ)」と云われる宇宙・自然に対する法則・道徳的な規範などを重んじていることや、「五行思想」によって万物の関係を掴んだりしています。一方で、中国には現代の市場のなかでみられるようなキャラクター・ブランド品のコピーなども多いイメージがあるかと思います。再現度や質は一旦棚上げにして、凄いスピードで作られていることに驚きを覚えます。

つまり、本質を掴む「型」とスピード重視の「型」、両方が入り混じったようなものになっています。

「型」の追求をしてきましたが、「型」と云っても一括りにはできません。
一概にどれが一番優れているというわけでもなく、
各地域の外圧状況や、それによって生まれる世界観によって、様々な「型」があることがわかりました!

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