RANKING
にほんブログ村 歴史ブログへ
NEW ENTRIES
RECENT COMMENTS
RECENT TRACKBACK

2023年05月08日

【”型”を知る】本質追求と実戦経験の両輪で技術を高める集団が、今後は強くなっていく

前回のブログ記事では、型とは何か?を扱ってきました。型の中にも、武道や書道のようにじっくり道を極めていく型、一方で、戦術のような短期戦でのスピード重視した型もあることが見えてきました。今回の記事では、その視点を、現代の集団における技術の追求・技術の継承に活かせないか?という視点で見ていきたいと思います。

にほんブログ村 歴史ブログへ

上記にも書いた2つの型。もう少し、日常の仕事や追求に引きつけると、どうなるでしょうか。それぞれ、次のように言い換えることができるかもしれません。

(1)じっくり道を極めて見えてくる型 → 【本質追求】
ひとつのことに、時間をかけて没頭・追求し、本質を見出す追求内容が洗練され、型となっていきます。例えば、計算式を使って自然現象を予測したり、お客さんの期待がどこにあるか探索していくような場面は、このような追求が不可欠です。

(2)短期戦でのスピードを重視した型 → 【実践経験】
こちらの場合は、闘争課題における実践経験の積み重ねが、型になっていきます。大量生産大量消費の時代から、市場競争の圧力が企業や社員に働き、その中での実戦経験が企業の技術蓄積や個人の能力を高めているという面があると思います。やる気にどうつながるかという課題はありますが、型づくりにおいては重要な点です。

大事なことは、現代の技術継承(集団での型づくり)において、【本質追求】【実戦経験】の、両方が必要ということなんです。

なぜ両方が重要と言えるのでしょうか。
まず、ひとつ目の「本質追求」についてです。これは、近年の世の中で起きた現象(東日本大震災や新型コロナウイルス感染症の流行)によって、何が起こるか分からない世の中になってきているという、みんなの感覚が大きくなってきたことがおそらく関係しています。特に産業界からは、不況で人材不足や転職も増加する中で、これまでのやり方ではうまくいかない(市場競争で勝てない)状況を突破するため、生産効率を上げる課題から、社員の活力をどう引き上げ、集団をつくっていくかという課題にシフトしてきています。ここで、社員の活力の上昇という課題は、まさに人々の活力源がどこから生まれてくるのかという本質追求になっていきます。どんどん本質追求の必要性が高まってきているのです。

一方で、もうひとつの「実戦経験」はなぜ重要でしょうか。それは、型の初期段階は、闘争場面で失敗すること・成功することが何よりも重要だからです。特に新入社員には顕著ですが、頭でいきなり原理や本質を理解することは難しく、実戦でうまくいった経験・いかなかった経験を通じて、その物事の構造(因果関係やうまくいくための手順)がちょっとだけ掴めるようになります。そのような場面において、中途半端な姿勢ではあまり気づきは得られず、思い切りやることも大事でしょう。型とは、実戦の生々しい試行錯誤の中で磨かれるというのが、もうひとつの重要なポイントです。

特に今の時代は、【本質追求】を探索する企業や、【実戦経験】を重視して生き残ってきた企業と、様々な企業集団が、生き残りをかけて新しい時代変化に適応しようとしていますが、人々の活力が存続の鍵をにぎるようになってきた今、この2つの両方を同時に高められる集団が、より強くなっていくでしょう。今後のブログでも、そこをさらに具体的に深められたらと思います。

> List 

trackbacks

trackbackURL:

comment form
comment form