初期人類は骨を食べていた!vol.1 [1]~vol.11 [2]シリーズを読んで頂いてたみなさん、ありがとうございました。骨を主食とするという、自然界のニッチを見つけ出した初期人類ですが、一見逆境から環境適応への道を歩み出したかのように思えますが、更なる外圧(逆境)が人類には待ちかまえています。
この新シリーズは、前シリーズに引き続き島泰三の著書『はだかの起原-不適者は生きのびる-』より、初期人類の逆境⇒適応の、様々な適応の起原を、紹介していきたいと思います。
このvol.1では、まず<着物の起原>について触れてみようと思います。
皆さん、人類はいつから着物を着用していたかご存知ですか
人類が着物を着用するようになったのは約7万年前からなのです
それまで裸だったのか ゴリラやチンパンジーのように体毛に覆われていたのか
は、おって見て行こうと思いますが、人類が着物を着用し始めたのは約7万年前からのようです。今日はこの事象について紹介させていただきますね。
今日は7万年前にターイムスリップです。続きを読む前に下のをポチッとお願いします。
では、ターーーイムスリップ!!
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■着物の起原
●コロモジラミのDNAの突然変異
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左がアタマジラミ、右がコロモジラミ
2003年8月、ドイツのマックスプランク研究所のキットラーたちは、コロモジラミのDNAの突然変異を調べて、アタマジラミからコロモジラミが分かれて出現した年代を決定しました。
コロモジラミとアタマジラミとは、人間の着物と髪の毛とに巣くって、それぞれ着物の垢と、頭のふけという全く別の物を食べます。コノモジラミとアタマジラミから分かれたことは知られていましたが、その分岐したした年代が約7万年前であると確定 されたのです
つまり、7万年前には人間は衣類を発明していたのです
しかし、衣類が発明される7万年前まで人間が裸(体毛が短く皮膚が露出した状態)だったかは、これだけでは、なんの根拠にもならないですね。
この7万年前は、それまで暖かかった 時代が終わって、最終氷河期
が始まる時代です。74000年前にユーラシア大陸は一気に寒冷化
になります。その頃の我々の祖先は、アフリカから中近東を通ってユーラシア大陸に入り込んでいきます。
つまり、我々の祖先は、それまで裸で暮らしていたが、この最終氷河期の始まりの寒さの中で、衣類を発明したということではないか
と島さんは推測されています。
衣類は糸や穴開けや結ぶ事など、高度な技術の塊だから、衣類の発明に先行してこれらの個別の技術はすでに開発 されていたのでしょう。
遺跡や化石によって直接、検証できない人間の技術開発の年代でも、遺伝学により人類の起原問題に 光
を与えてくれるのです。
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このシリーズでは、初期人類の様々な事象の起原にも触れていこうと思います。
次回は、<火の起原>について迫ってみたいと思っています。