2008年07月04日
初期人類は骨を食べていた!vol.1
<初期人類の生息環境は、豊か?or劣悪?>に続き、初期人類の食性に関して、『人はなぜ立ったのか?』『親指はなぜ太いのか-直立二足歩行の起源に迫る-』島泰三著に、初期人類の食性<初期人類は骨を食べていた>という非常に興味深い見解があったので、連作で紹介させて頂こうと思います。
島泰三さんは、特殊な手をもつアイアイの研究から、サルの口と手の形、移動方法は、その主食によって決定されていることに注目し、「口と手連合仮説」として、霊長類の手と歯の関連性に着目し研究されている方です。
みなさん、ちょっとご自分の手のひらをを見てください。そして手の力を抜いてみてください。すると霊長類の特徴である「拇指対向性」ゆえの指と手のひらのあいだに立体的な空間が現れると思います。実はここにも秘密が隠されています。
しかし、霊長類は一様に対抗しているわけではないのです。下の図を見ていただくとわかりますが、人差し指や中指が特殊な形をした者や、親指が退化したものもいます。
人類においては太い親指を持っています。人類ほど「親」と言われるほど太い親指を持った霊長類は少ないのです。
![]()
【親指はなぜ太いのか-直立二足歩行の起源に迫る-】島泰三著より転用
上図のように霊長類においても、様々な手の形をしていることがわかると思います。
「口と手連合仮説」によって初期人類が、なにを主食にしていたのか
500万年の過去へ旅をしてみたいと思います
まずは旅を始める前に、ぽちっと下のスイッチを押してから、先にお進みください。
初期人類は骨を食べていた
やはり、骨って食べれるの
栄養あるの
主食になるの
と疑問を持ちますよね 。
現在初期人類は骨の中の骨髄を食べていたのではないかという説がありますが、島泰三さんの仮説によると、骨髄ではなく骨を食べていたのではないかと考えられているようです。その根拠を、いろんな観点から検証されているので、紹介させて頂こうと思います。
■ニッチを形成できるほど骨の量が、サバンナにあるのだろうか?
ケニアのアンボセリ国立公園で沼地や草原や林など6つの環境に分け、骨の集まった場所を調べた研究者達がいたそうですが、その調査結果のよると、1平方キロメートルあたりの骨の集積場所は、沼地で6210ヶ所、林で1040ヶ所、各植生の平均で2290ヶ所と驚くほどの量があるようです。ライオンが食べ、ハイエナが横取りし、ハゲワシが残りをあさって・・・・、アフリカのサバンナでは、ボーン・ハンティングは十分成り立つ生業のようです。
■肉食獣との競合は避けられるのか?
骨猟者としての初期人類(アウストラロピテクス)は、肉に執着しているわけではないので、ライオンたちが満腹した後に骨を拾い集めればいいので、大型獣が狩りをする夜や明け方や夕方を避けて、日中
に活動したのだとすれば、危険の大部分は避ける事ができたのでしょう。
こうして、ライオンと競い合うハイエナたちとはちがって、競合のいない安定したニッチとしての、ボーン・ハンティングが成立したようです。
■骨には充分な栄養があるのか?
下図のように、牛や豚や鶏の骨と豚肩肉を比較すると、肉より骨の方が栄養価が高いことがわかると思います。
鉄分が多いと言われるほうれん草でも100gあたり3.7mgしかないそうなので、骨がいかに栄養的に優れている事がわかると思います。
![]()
■骨の構造ってどうなってるの?
右図をように骨はなっています。
骨の中の骨髄を食べていたという説はありますが、骨自体を食べていたとは考えられていませんでした。
しかし上図で見ていただいたように骨は栄養の宝庫です。
右図のように骨は骨膜に包まれた表面のすぐ下に緻密質があり、その内側に海綿質があります。
手足の長い骨などの管状骨ではその中心の空洞に骨髄がありますが、骨髄は中心の空洞だけでなく、海綿質や骨柱のあいだにも満たせれています。つまり骨髄は骨の構造物質なので、骨を煮て脂肪だけを取り出すならともかく、食物として骨と骨髄を分けることは現実的ではないのです。
*******************************
骨は自然界のニッチとも言える食べ物で、骨をめぐる外敵はいない上、自然界に無数に存在し、栄養価が高いことがわかると思います。
しかし骨って堅いし食べれるの
って、やっぱり思ってしまいますよね。
次回は人類の歯の構造を見ながらその辺を検証してみたいと思います。
- by yidaki
- at 23:25

comments
『初期人類は骨を食べていた』という説はなかなか興味深いですね。
とすれば「他の動物が食べない骨を食べていたのは何で?」が気になるところです。
後、「口と手連合仮説」とは何?」「それと骨を食べていたのとどんな関係が?」も気になります。
興味は尽きません。次回に期待です!
すごく面白い記事です。
内容もなることながら、手の絵や栄養表、骨の構造の絵が“秀逸”です。
骨は砕けば食べられると思いますが、消化・吸収も問題なし?(素人っぽい疑問です)
人類が骨なら、他のサルのニッチの主食は何?手(指)と口(歯)との関係は?と、どんどん興味がわいてきました。
>さいこうさん
コメントありがとうございます。
「他の動物が食べない骨を食べていたのは何で?」これがもっとも解明したいポイントでもあります。
まずは、骨を食べていたという事象を様々な角度から抑え固めてから、
【骨を食べる=外圧状況】
の推測をしていきたいと思います。
【口と手連合仮説】面白いですよ。
追って紹介していきます。\(^ ^)/
>大杉さん
ありがとうございます。
vol.3で具体的に骨をどんな感じで食べたのか?
紹介させてもらおうと思います。
あと、他のサルも手の絵を見ていただいてわかるように、様々なサルも自然界のニッチを見つけ可能性収束しています。
その結果が、手(指)の形、口(歯)の形に現れています。
vol.5では様々なサルのニッチへの可能性収束を紹介させてもらおうと思います。
楽しみにしててくださいね。(@^∇^@)
こんばんは☆
初期人類がが骨の髄をすすっていたっていう話は聞いたことがありますが、骨を食べていた!!っていうのは新しい見解ですね☆それに、肉より骨の方が栄養価が高いっていうのも、めから鱗!!人類がこれだけ知能を身に付けられたのが骨の影響なら、今後ボーンサプリとか出そうですね。
「口と手連合仮説」・・・は骨とどう連関するのかしら・・・読み進めてみますね☆
>shijimiさん
コメントどうもです
【ボーンサプリ】って面白いですね!
脊椎動物の骨のミネラルバランスは、海のミネラルバランスと近いらしいです。ミネラルがバランスよくふんだんに詰まってるんですね。
骨食と脳の進化は関係しているみたいです。
その辺りはvol.6くらいで紹介させて頂こうと思っています。楽しみにしててくださいね♪