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日本語の成り立ち(文字編)1~はじめに~

Posted By okatti On 2010年1月29日 @ 5:16 PM In F 日本人の起源 | 5 Comments

日本語の成り立ちシリーズに続いて、新シリーズ『日本語の成り立ち(文字編)』を始めます。
前シリーズ最後の日本語の成り立ち9 [1]で、「日本語は縄文文化と共に始まり、1万年にわたる伝統をもっている」こと、そして以下のような足取りをたどって弥生語が形成されたと推考されました。
原縄文語→前期九州縄文語┬→表日本縄文語───────→山陽・東海方言
                  ├→裏日本縄文語─┬─────→東北方言
                  │            ├→弥生語─→関西方言
                  ├→後期九州縄文語┴─────→九州方言
                  └→琉球縄文語────────→琉球諸方言

%E4%B8%87%E8%91%89%E4%BB%AE%E5%90%8D.jpg弥生語は、日本語の成り立ち8 [2]にあるように、奈良時代まで引き継がれていく、いわゆる「上代特殊仮名遣」の甲乙の区別をもち、京都平安末のアクセント体系につながるアクセントを、無アクセントの縄文語の上にかぶせた。
弥生語はその後「大和言葉(やまとことば)」となり、漢字と出会い、文字を獲得することになります。
新シリーズ『日本語の成り立ち(文字編)』では、この漢字との出会いから苦渋にみちた試行的な作業の末に漢字を国語化したこと、(右図は日本語を表記するために漢字の音を借用して作られた文字-万葉仮名。『万葉集』額田王の歌。Wikipedia [3]より)
さらにさかのぼって文字(漢字やオリエント文字)の起源、そしてメインテーマである漢字の世界観に迫ります。
大体以下のシリーズ構成を予定しています。
1.はじめに~シリーズの構成 1回
2.日本語(文字)の優秀性 1回
3.漢字の国語化(万葉仮名と2種のかな) 2回
4.文字(漢字とオリエント文字)の起源と盛衰 2~3回
5.漢字の世界観 5~8回
計11~15回
応援よろしく
[4]  


縄文語の本源性に並び、漢字も、世界でも稀な文字以前の記憶を残しています。
民族の敗北も断絶もなく、生きつづけてきた文字です。その漢字を日本語化した日本人も太古の縄文人から連続しています。
白川静著『漢字-生い立ちとその背景』より、

古代の先進的な文化地帯には、ヒエログリフや楔形文字をはじめ、多くの文字が生まれた。それらはいずれも象形文字であった。
しかしこれらの象形文字は、比較的早い時期に相ついで滅んでいった。ただ漢字だけが、いまもなお不死鳥のように生き残っていて、その巨大にして旺盛な生命力は、容易に枯渇をみせようとしない。
もしこの文字の背後に、文字以前の、はかり知れぬ悠遠なことばの時代の記憶が残されているとすれば、漢字の体系は、この文化圏における人類の歩みを貫いて、その歴史を如実に示す地層の断面であるといえよう
またその意味で漢字は、人類にとっての貴重な文化的遺産であるということができる。

漢字を除く他の古代文字は、みな早く滅び去って、いまではただ死せる文字として、古代学の研究対象とされているにすぎない。
古代文字がこのようにはかなく滅んでいった原因は、まずその民族と文化の滅亡、あるいは断絶ということが考えられる。
このことは、漢字がいまもなお生きつづけている理由を、端的に説明する事実である。
一には、この民族の歴史と文化に断絶がなく、かれらがかつて文化的敗北を受けたことがないということである。ニには、そのことばを表記する方法として、これに代わりうる適当なものがないということである。
この二つの理由は、わが国の場合にもある程度妥当する。その点では、われわれもまた漢字を用いる民族として、中国と共通の課題をになっているのである。

(左図は最古の漢字-甲骨文字。右図は青銅器に刻まれた金文。Wikipedia [5]より)
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全体を通して、東洋と西洋、または東アジア文化圏構想につながるテーマになると思われます。勿論、漢字教育の重要性は自ずと認識されることと思います。
では、次回は『日本語(文字)の優秀性』から見たいと思います。お楽しみに


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[1] 日本語の成り立ち9: http://bbs.jinruisi.net/blog/2010/01/000733.html

[2] 日本語の成り立ち8: http://bbs.jinruisi.net/blog/2010/01/000727.html

[3] Wikipedia: http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%87%E8%91%89%E4%BB%AE%E5%90%8D

[4] Image: http://bbs.jinruisi.net/blog" target=

[5] Wikipedia: http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%80%E7%94%B2%E7%8D%A3%E9%AA%A8%E6%96%87%E5%AD%97

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