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初期人類は骨を食べていた!vol.6<番外編>

<初期人類は骨を食べていた vol.1 [1] vol.2 [2] vol.3 [3] vol.4 [4]>では、初期人類の食性に関して、紹介させていただきました。そして<vol.5 [5]>では、<番外編>として、「口と手連合仮説」を補足する意味で、霊長類の口と手の関係を、原猿や小さなサルの事例で紹介させていただきました。
今回は大型のサル、チンパンジーやゴリラやニホンザルなどでも口と手の形が、食性と関係しているのか 『人はなぜ立ったのか?』『親指はなぜ太いのか-直立二足歩行の起源に迫る-』島泰三著より、紹介させて頂こうと思います。
外敵のいない樹上生活を手に入れたサルたちも、繁殖したことによって生存圧力は激化し、生き残る為、様々な樹上のニッチ見つけ進化を繰り広げています。今日もそんなサルたちの凄まじい可能性収束の痕跡を見ていこうと思います。
続きを読む前にぽちっとして、今回は人類史より遙かに昔の6500万年の旅に出発してみてください。

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■ニホンザルの場合
右図のように、ニホンザルの指は人の指によく似ています。しかしニホンザルのオスには、大きな犬歯が牙のようにあります。手は似てるけど、歯は違いますね。ニホンザルの指と歯の形も主食と関係しているのでしょうか
<季節に応じた食性>
日本には四季があります。ニホンザルの食べ物は季節によってどんどん移り変わっていきます。移り変わる食べ物を同じ歯と指で食べるのだから、それは万能の道具になっているはずです。それが一見、人に似た普通の手の秘密なのだろうか
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上図のように、バリエーションにとんでいます。さて共通点はあるのでしょうか
よく見ていただくとわかると思いますが、小さいものが多いですよね。カキや栗は大きいけどニホンザルはイネやシイの実など小さな物を食べるのが得意なんです。ニホンザルの親指の指先の骨は人間に比べるとややとがっていて、小さな食べ物をつまみとることができる様になっているんです。
そして頑丈な歯は、小さな種子をガリガリかんだり、冬の固い木の芽をかじるのに適した歯になっているんです。
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■チンパンジーの場合
<チンパンジーの手>
チンパンジーの手は、人間の手と比べると、指の太さは2倍もありそうなほど太く、しかも長いです。しかし親指はずいぶん短いんです。チンパンジーは足に比べると手が長くて、その長い手をいっぱいに伸ばして枝先の果実をとって食べます。指が長いのはそのためだとわかりますが、親指がこうまで短いのは何故なんでしょう
その答えは、チンパンジーの住む環境にあります。チンパンジーの森の大木には様々なツルが縦横に橋を渡しています。チンパンジーたちはこの網の中を自由に移動していきます。ヒョウが住み、猛毒のコブラが何種類もいるチンパンジーの森では、このツルのネットワークは安全地帯となっているのです。
チンパンジーはこのツルに指先を引っ掛けて、するっとはずして先へ進みます。そのため移動において親指はあまり必要ではないのです。
<チンパンジーの歯>
チンパンジーにはとがった犬歯があります。オレンジや夏みかんのような固い皮をむくとき、人間の手は不便で、ナイフとかで切れ込みを入れないと、固い皮をむくのは難しいですよね。
チンパンジーが食べるイロンボの果実の皮も固いため、チンパンジーたちはそのとがった犬歯を使い皮をむきます。果実を食べるサルたちはみんな、とがった犬歯を持っているんです。
チンパンジーの歯と指の形は、その主食となる特別なツルの森の果実を食べるための道具なのです。
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■ゴリラの場合
チンパンジーと同じ仲間でも右図のようにゴリラの手はグローブのようですよね。ゴリラはやぶの中に座り込んで、あたりのツル(日本のヤエムグラのような植物)を引っ張って、口で皮をしごいてはツルの皮をまるめて食べます。トゲのあるツルを引っ張り寄せるためには、グローブのような分厚い皮の手としっかり握る太い親指が大切な道具になるのです。
先に紹介したチンパンジーは枝先の果実を引き寄せて、熟したものをつまんで食べるので、親指でしっかり握る必要がないのです。
親指の太さは握り締める力の大きさを示しているのです。
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少し<番外編>が長くなってしまいましたが、霊長類において手と口が、つまり指の形と歯の形が主食を決定している事がわかっていただけたでしょうか
島泰三さんの「口と手連合仮説」によって、初期人類は骨を食べていたことが実証されたのではないでしょうか
さて、いよいよ次回は、直立二足歩行の謎に迫ってみたいと思います。
骨を食べていた初期人類はなぜ直立二足歩行になっていったのか
次回、好御期待ください

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