2007年02月13日
先住民族「イバン族」はロングハウスで共同生活。
『先住民族の居住地域』の世界地図とリストの紹介
さいこうさん から発掘して頂いたリストを元に、今回は<オーストラリアおよび太平洋>エリアの「イバン族」を探索・追求してみました。
「イバン族」 は、マレーシアボルネオ島北側にあるサワラク州の熱帯雨林に暮らし、性格としては人なつこく、ホスピタリティが溢れている民族の様です。
厳しい環境での生活は、その居住形態や生産様式には共同性が生きています。
↑イバンの子供達
宜しくどうぞ
イバン族の生活の特徴として、全村人が「ひとつ屋根の下」に暮らしている、という村の形態です。
決して一人では生きていけない厳しい環境「熱帯雨林」が、「ロングハウス」という共同コミュニティを生み出しました。
↑ロングハウス
そのロングハウスにはかなり広い廊下があります(というかリビング!)。そこは住民の共有空間となり、多様な営みがされているのが特徴で、生活に密着した欠かせない空間となっています。
一歩ロングハウスに足を踏み入れると、そこはロングハウスを貫く“ろうか”です。このろうかは住民の共有の場です。くつろぎの場であり、子どもが遊ぶところ、井戸端会議の場でもあります。また来客の応接間にもなり、お祭りの会場にもなります。会議場にもなり裁判所にもなります。米の収穫期には脱穀の作業場にもなり、敷物やかごを編む作業場にもなります。夜になると車座になり酒盛りが始まります。
何よりも、暑い盛りの昼下がりに、この廊下を吹きぬける風を感じながら昼寝をするのが、何ともいえず気持ちいいものです。
<コミュニティスペース~ろうか~>
↑廊下(みんなの共有空間)
このコミュニティースペースを見てびっくりしました。ここで行われる行事や作業の多様性を見るとかなり密度の濃い空間の様です。
私達の身近では『多目的スペース』がそれに当たるものだと思いますが、その必要度は想像以上に高い空間だと思います。
この共同性はどこから生まれるのでしょうか?熱帯雨林という自然外圧からなのでしょうか?それとも社会形態(双系社会)そのものにあるのでしょうか?
- posted by minene71 at : 2007年02月13日 | コメント (5件)| トラックバック (0)
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comments
母系・婿入り婚の典型例ですね。
男女の役割分担や社会体制が垣間見えて面白かったです。
『母系・父系の継承』
http://www.jinruisi.net/blog/2007/02/000126.html
で疑問点とされていた財産継承も、女も男もともに出身母系集団へ相続することがわかって成果でした。
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