2007年02月21日
サン(ブッシュマン)の社会・婚姻・子育て
カラハリ砂漠のサン(ブッシュマン)、サン(ブッシュマン)の分配・共有制に続いて、サン人の社会組織や婚姻、子育てをレポートします。最近当ブログを賑わしている“双系制”の原初形態でもあります。
●社会組織
夫と妻と子供たちからなる家族がいくつか集まってバンドを構成し、一緒に移動する。バンドの平均人数は25人。
バンドのメンバーは非常に近い関係にあるので、未亡人となった女が亡夫の兄弟と結婚する(レヴィレート婚)とか、妻を亡くした男が死んだ妻の姉妹と結婚する(ソロレート婚)といった場合をのぞいて、バンド内での結婚を禁止するインセスト回避のルールが働いている。
バンド間の通婚は、血縁者や婚族の集まりとして認識される組織を形成する。ある地域では約1000人規模になる。親族や結婚といった手段以外にこの組織を形成するための政治的な基盤はない。
- posted by okatti at : 2007年02月21日 | コメント (3件)| トラックバック (0)