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2018年12月29日

好戦的なチンパンジーと、平和的なボノボの違いはどこから生じたのか?

「ボノボ」という類人猿をご存じでしょうか。
チンパンジー属に分類され、アフリカ中央部の赤道付近に広がるコンゴ盆地に住んでいます。ボノボとチンパンジーは外見こそそっくりですが、まったく異なる性質をもっています。ボノボの特徴を一言で言えば「平和的」ということです。チンパンジーは発情したメスを巡ってオスが争います。オスによる子殺しや共食い、集団内での殺し合い、集団間の殺し合いがよく見られますが、ボノボにはそういう争いがほとんどありません。

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平和的なボノボ集団の特徴をまとめると、以下のようになります。
(1)メスがオスと同等以上の高い社会的地位についていること
(2)メスが対等というだけでなく、社会関係ではメスがイニシアティブを握っていること(一番強いメスの息子が第一位のボスになる)
(3)メスたちが非常にコンパクトな集団をつくること
これら3つの特徴はいずれもメスがらみです。なぜこのような社会が出来上がったのか?「るいネット」の記事から探ります。

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性の問題を力で解決するチンパンジーと、力に関わる問題をセックスで解決するボノボ (リンク

コンゴ川の左岸だけに生息し、「セックスと平和を愛する」といわれる類人猿ボノボ。近年の研究で、その意外な素顔が見えてきた。
人間に最も近いといわれる類人猿、ボノボは「セックスと平和を愛する」ユニークな生態で有名だ。他集団との争いや子殺しも辞さない好戦的なチンパンジーと近縁でありながら、なぜボノボはこんな風になったのか? コンゴ川の左岸にボノボ、右岸にチンパンジーとゴリラが暮らす現在の分布が、進化の謎を解く鍵とみる説も出ている。

ボノボとチンパンジーの大きな違いは行動にある。なかでも目に付くのは性に関連した行動だ。飼育下でも野生でも、ボノボは驚くほど多様な性行動を行う。
「チンパンジーの性行為はあまり代わり映えしないが、ボノボは古代インドの性愛の指南書『カーマ・スートラ』を読んだのかと思うほど、多様な体位でさまざまな行為を行う」とドウバールは報告した。たとえばボノボはあおむけになった雌の上に雄が乗る、いわゆる正常位で交尾することがあるが、チンパンジーではこの体位はほとんど観察されたことがない。ボノボの性的な活発さは、生殖目的の性交に限定されない。

それ以外の、いわば社会的な性行動が実に多様なのだ。おとなの雄同士や雌同士、おとなと子ども、子ども同士など幅広い組み合わせで、キス、オーラルゼックス、性器の愛撫、二頭の雄がペニスをぶつけ合うペニスフェンシング、雄が雄の上に乗るマウンティング、発情期の雌同士が性器をこすり付けあうホカホカなどの行動が観察されている。

こうした行動は通常オーガズムには至らず、コミュニケーションが主眼のようだ。敵意がないことを伝える、興奮を静める、挨拶する、緊張を和らげる、絆を深める食べ物を分けてもらう、仲直りをするといった目的で行うこともあれば、単に快感を求めて行う場合や、こどもの遊びが性交の練習になっている場合もある。
頻繁に、たいていは無造作に行われる多様な性行動は、さまざまな場面で社会の潤滑油の役割を果たす。ドウバールによれば、「チンパンジーは性の問題を力で解決するが、ボノボは力に関わる問題をセックスで解決する」というわけだ。

豊富な食料が、ボノボをセックス好きで平和を愛する種に進化させた (リンク

ボノボとチンパンジーには、ほかにも大きな違いがある。ボノボの集団では雄ではなく、雌が社会的序列の最上位を占めるのだ。チンパンジーでは若い雄が一時的に同盟を結び、上位の雄を倒してその地位を奪うといった策略がよく見られるが、ボノボの雌の地位は互いの友好関係を通じて確立されるようだ。
ボノボたちは、縄張りが近接する他の集団に攻撃をしかけることはない。昼間はチンパンジーよりも安定した、規模の大きな集団で採食行動を行う。ときには15~20頭がまとまって食べ物を探しながら移動し、夜は安全のためか一ヶ所に固まって、樹上にねぐらを作って眠る。

食べるものはチンパンジーとほぼ同じで、果実や葉を主食とし、たまに狩に成功すると動物性たんぱく質も摂取する。チンパンジーと明らかに異なるのは、ボノボは年間を通じて、林床の植物を多く食べることだ。クズウコンなどのでんぷん質の地下茎やみずみずしい茎、栄養のある新芽や若葉。茎の内側の髄の部分も、たんぱく質や糖分たっぷりのごちそうだ。

つまり、ボノボはいつでも豊富な食べ物にありつけるということだ。チンパンジーのように食料不足や飢えに苦しんだり、食料をめぐって争ったりすることは少ない。こうした食性が、ボノボの進化に大きな影響を与えてきたようだ。
ボノボとチンパンジーは、私たち現生人類(ホモサピエンス)と最も近縁な動物だ。約700万年前、アフリカの赤道地方の森林にはボノボ、チンパンジー、ヒトの共通の祖先が暮らしていた。そこからまずヒトの系統が枝分かれし、約90万年前までにはボノボとチンパンジーの進む道も分かれた。

両者が分かれる直前の祖先が体や行動の面で、現在のチンパンジーとボノボのどちらに近い動物だったのかはわからない。この謎に迫れば、人間の起源についても何らかのヒントが得られそうだ。
私たちはどちらの系統に連なるのだろう。平和を愛し、セックス好きで、雌が主導権をとる類人猿か、それとも好戦的で赤ん坊殺しも辞さない、雄優位の集団を作る類人猿か。

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