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2017年4月13日

2017年04月13日

企業や地域との協業が、学校教育をより良く変える

「地域産業 教育 コラボ」で検索してみたら、最初に出てきたのが九州産業大学のKSUプロジェクト型教育。(リンク

見てみると実に面白そう。

現場の声を謙虚に「聞く」
現場で起きている事実の意味を「知る」
それの基づいて現場で「動く」
・・・『キク・シル・ウゴク』

変化の連続で、予想がつかない。従来の手法では答えが出ない。
そうした時代を生き抜くために必要なのは、「現場での実体験」。実社会の現場とは、何なのか。
そこでは、どういうことが語られているのか。どう動けばいいのか。これを、身をもって実感すること。
この現場こそ、KSUプロジェクト型教育の舞台。

課題は教科書の中にあるのではなく、現実に動いている現場にある。だから現場に出て聞いて知って動いて学ぶ。
「元来、教育は生産者を作り出すためにある。」
だから、現場に出て、現実を知り、事実に学ぶのは当たり前のことだ。

今後の教育は学校という檻から抜け出し社会と一体化しなければ取り残される。
最近注目を集めてきた「教育CSR」も同じ動きなのだろう。

ここ十数年にわたって、企業のCSR活動が活発になっている。
CSRとは、社会的責任(Corporate Social Responsibility)の略。
企業が社会を構成する一員としての責任を果たすために、地域の清掃活動や環境保全活動などの社会貢献を行うもの。
その中でも、最近注目を集めているのは、教育問題に特化して学校教育を支援する「教育CSR」。
その活動を日本でいち早く始めたのが、墨田区教育委員会の人物らしい。

教育CSR分野の第一人者で、学校と企業をつなぐコーディネーターとして活躍している墨田区教育委員会事務局すみだ教育研究所の
森本芳男氏のインタビュー記事を読んだ。(リンク

森本氏は、1996年に墨田中学校の校長になった頃から、
長年にわたって企業のノウハウと学校教育を結びつけようという活動を仕掛けてきたらしい。

そこで直面した問題とは、やはり地域との壁。
「地域に開いた学校」などと謳いながら、壁をつくっていたのは学校自身であった。

◆地域の人たちが後押ししてくれた
「当時は、学校崩壊が問題視されていた時代でした。
実際、赴任してみると、始業のチャイムが鳴っても、教室に生徒が入らない。やっと席についたとしても、先生の話を聞かない。
先生たちはいつも生徒たちを追いかけ回している状態で、授業になっていないクラスが多かったです。
私は悩みました。
どうすればよいのか分からず、藁をもつかむ思いで町を歩き、地域のおじいちゃんやおばあちゃんに聞いて回ったのです。」

すると、ある人が笑みを浮かべておっしゃるんです。
「町の人たちが学校に入っていけば、きっとよくなりますよ。子どもたちは町ではいい子ですから」と。

また、ある人はこう言いました。
「子どもは学校に行くと悪さをする。つまり、学校は悪さをする場所になっているんですね。
学校にいるのは先生だけ。その先生たちは絶対に手をあげない。注意をしているだけ。それでは全然収まらないでしょう。
40人の生徒に1人の先生。こっちを追いかけていたら、あっちで暴れて、あっちを追いかけたら、こっちで暴れ、
授業が成り立たないのは当たり前。なぜもっと地域の人の力を借りようとしないのですか。
地域のみんなで学校を再生させていきましょうよ」

「我々はいつでも何かお呼びがかかったら、学校に行って、子どもたちのために教育のお手伝いをさせてもらうよ。
あなたたち先生は教えるプロでしょうが、子どもたちは言うことを聞かない。近所のおばさんの言うことなら聞くんだよ。
みんな、いい子じゃん」って。本当に有難かったです。

「学校がもっと我々の言うことを聞いていたら、我々だってもっと応援してあげられたのに。
学校は地域の人たちを学校に入れようとしない。だから学校は良くならないんだ」と。
これほどまでに学校のことを思っていてくださる方がいたなんて、私はうれしくてたまりませんでした。

◆学校が変われば、社会が変わる
企業だけでなく、地元の人たちにも参加していただきたいです。
近所のおばちゃんやおじちゃんが手話を教えたり、地域の昔ばなしを語っていただいたりといった具合にです。
地域の活性化にもつながりますし、その地域のボランティアの方たちの居場所ができてくる。
すると、学校教育を通して地域社会のかかわりが変わっていくと思います。

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