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2019年7月2日

2019年07月02日

【竹内美継説】原核生物と真核生物は別系統で進化した

中心小体論画像

竹内美継氏が『中心小体論』 の中で、次のような説を提起している。上図はそこから転載したもの。
その骨子は次の2点である。
【1】原核生物が進化して真核生物になったのではない。それぞれが中心小体から別々に進化したものである。
【2】従って、原核生物の群体と真核生物の多細胞化も別のものである。

【1】原核細胞、原核生物が真核生物になったという常識は誤りである。

中心小体にはA系統とB系統があり、A系統が原始真核生物となり、B系統は原核生物になった。
A系統は中心小体という細菌(モネラ)の所持する細胞膜(チューブリン膜)の外側に第二次細胞膜を所持し、これは真核細胞膜となった。一方、B系統は第二次細胞膜を所持していない。

B系統は細胞膜と細胞質が一つしかないので、二つの「生への意志」を所持することができなかった。そのため多細胞化・有性生殖に向かえず、細胞の巨大化と無性生殖の方向に向かい原核細胞となった。 A系統は二重の細胞膜と細胞質を持つことになり、一つの細胞の中に二つの「生への意志」を所持することができたので、多細胞化・有性生殖に向かった。
第二次細胞膜を所持する原始真核細胞に、一対の中心小体が共生したことで雌雄分化が始まった。

つまり、中心小体(類)という生命体の祖先が第二次細胞膜を所持したことにより、(1)原始真核生物→(2)原生生物→(3)始原生殖細胞に階層進化→(4)始原生殖細胞が記憶を蓄積し、現在の真核生物となったのである。 原始真核細胞の主体である中心小体類は、真核細胞に対する支配力が相対的に小さくなり、真核細胞の始原生殖細胞が独立性を所持するようになって、結果的に中心小体は始原生殖細胞に全権を委任するようになった。その記憶装置が核であり、その中にRNA・DNA、染色体がある。

現在の生物学は、細胞を生命の最小基本単位とし、細胞の支配者は核であり、核の中にRNA、DNAの集合から成るゲノムがあり、このゲノムの中に全ての情報があり、生命を原子・分子の自己集合なる概念で説明し得るとしているが、核は中心小体の外部記憶装置であり、RNA・DNAは生命体が誕生した後に所持した記録文字にすぎない。

【2】真核細胞の多細胞化と細胞の分化はなぜ起こったか?

真核生物の多細胞と原核生物の群体体制は意味が違う。群体体制を所持している原核生物もいるが、分化はしない。現在の生物学では、真核生物がなぜ多細胞であるかを重要視していない。同様に、原核生物が群体体制をとりながら、なぜ分化しなかったのかの説明がない。

(イ)原核生物の細胞膜は第一次細胞膜(原始原核生物が所持した膜が進化したもの)である。細胞同士の接着(コンパクション)は起きない。

(ロ)原始原核生物の細胞=原核細胞は、それぞれが独立した生への意志を所持する生命体である。従って、原核生物は多細胞生物になれなかった。

(ハ)原始真核生物の細胞膜は第二次細胞膜であった。細胞同士の接着が起きた。

(ニ)原始真核生物の第二次細胞膜内に一対の中心小体が共生していた。

これにより、原始真核生物は多細胞生物になる必要条件を所持した。群体体制(一対以上)をとった原始真核生物(実体は中心小体)のうちから、第二次細胞膜が接着状態を起こした群体(一対以上)が生じ、この時、実体(中心小体)が接着状態を記憶した。それが多細胞化である。

※従来の学説では、中心小体やミトコンドリアや葉緑体が真核細胞に存在する理由として共生説(別系統の生命体が原始真核生物に取り込まれ、共生することになった)をとっているが、これにも同意できない。
共生説は、なぜ原始真核生物が誕生したかを説明していないし、独立した「生への意志」を持つ生命体Aに、系統の異なる別の独立した「生への意志」を所持する生命体Bが共生し、一つの生命体になったという考え方は安易である。また、共生説は遺伝子転移説=遺伝子の優位性によりモザイク遺伝子が一つの生命体になったとされているが、単なる記録文字であるDNAに優位性はない。共生説・遺伝子転移説は、DNA・RNA神話による辻褄合わせにすぎない。

 

 

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