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2016年08月19日

遊びは、子どもの「やってみたい」という気持ちから始まる

夏休みを期に、今回は子どもと遊びをテーマににした記事を紹介します
子どもにとってあそびとは、「生きること」そのもの。食べたり飲んだり眠ったりといった、人間の生命を維持する行為と同じように大切です。子どもの発達にとって、遊びはなくてはならないものであり、遊ぶことによって成長します。

◆遊びはこどもの「やってみたい」からはじまる ~『ボーネンド・キッド』より~
「あそび」と聞くと、「勤勉」や「努力」の対極にあるものと感じるかもしれません。「あそび」と似たようなニュアンスの言葉に、「娯楽」があります。両方とも、とても耳慣れた言葉です。どちらも何となく「楽しい」という共通点があるように思えますが、しかし「あそび」と「娯楽」、両者を比較すると、下図のような違いがあります。

【あそび】 【娯 楽】
プレイ   エンターテイメント
日常的   非日常的
能動的   受動的
蓄 積   消費・消耗
継 続   一過性
全生活   余暇・暇つぶし

端的にいうと、あそびは自発的なもの、娯楽は受動的なもの。あそびは、子どもの「やってみたい」という気持ちからスタートするものであって、決して「やりなさい」と命じられてするものではありません。一方、娯楽はテレビゲームや電気仕掛けのおもちゃのように、スイッチを入れればあとは受動的に物事が進んでいきます。そして、乳幼児や成長過程の子どもにとっては、あそびの方がより重要なのです。
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◆よく遊び よく学べ!(動物たちはこう育つ) ~『NHK教育 地球ドラマチック』より~
野生で生きる動物たちが最初に学ぶのは、「生き残る」コツ。インパラ(野生の鹿の一種)がぴょんぴょんと横とびをして遊ぶのも、野生のヤギが山の急斜面を駆け上がって遊ぶのも、自分たちをねらう肉食動物から逃げる方法を自然と学ぶためなのです。

人間の子どもたちが遊ぶとき、女の子はお人形さん遊びが好きだったり、男の子はプロレスごっこが好きだったりと、性別によって遊びの好みが違っていることがあります。野生の動物たちも同じで、例えばチンパンジーのメスは、子ザルを抱っこして子育て遊びをしますし、オスはオス同士でレスリングをして力を競い、大暴れして遊びます。それぞれの群れでの役割を、遊びながら学んでいるのです。

ある動物園に、人間によって育てられたシロクマがいます。この若いメス、ティグワークはほかのクマを全く知りません。ある日、オスのシロクマ、エディと対面することになりました。ティグワークは警戒し、なかなか友だちになろうとはしません。しかし、母グマに育てられてクマ同士のコミュニケーション方法を知っているエディは、仲良くなるコツを身につけていました。おもちゃを持ってきたり、水に飛び込んで追いかけっこしようと誘ったりしたのです。そのうちティグワークはエディと一緒に遊ぶことがとっても楽しいと気づき、2頭は友だちになっていくのです。

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子どもたちの「遊び」は、本能に根ざしたものであり、同時に集団で生きる術を学ぶものではないかと思います。そして、動物にとっても人類にとっても、遊びは子どもたちの最大の学習課題ではないでしょうか。

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