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2019年02月19日

赤ん坊の言語習得過程から人類の言語の進化過程を探る3

言語交流研究所では「7ヶ国語を話そう」をキャッチフレーズにして言語習得の方法論を研究している。
そこでは、従来の文法型の学習ではなく、赤ん坊が言葉を覚えるやり方を使う。
基本的に文字を見ずに、外国語音声を聞きながら真似して発声するらしい。

以下は言語交流研究所・ヒッポファミリークラブのホームページに2002年時点に掲載されていた内容です。
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従来の勉強法では、文法という型に、単語という部品を正しい順番で組み込むことで話せるようになると思われてきました。「この部品はここでいいのかな?」「順番は正しく組み立てられているかな?」と細かいことが気になってしまい、これではいくら努力しても、目の前の相手と話せるようにはなりません。赤ちゃんの方法で自然に耳に触れ、体に溜まったことばは、そのまま丸ごと口から溢れ出てきます。ことばを受けとめてくれる相手とのキャッチボールを楽しむうちに、いつの間にか自分もこんなにことばが話せるようになっていたんだ!という嬉しさを実感するようになります。

多言語を話す人たちが自然に身につけている、ことばを習得していくやり方、それが「赤ちゃんの方法」です。赤ちゃんは私たちが外国語教室でやるように、発音を練習したり、単語を覚えたり、文法を勉強したりすることはありません。お母さんや兄弟が「先生」としてことばを基礎から教えるわけでもなく、また試験を受けることもありません。赤ちゃんは生まれると、周りで話されるさまざまなことばを、浴びるように聞きつづけます。そしてそのうち、初めは大まかな全体として、そして徐々に明確に、理解したり話したりできるようになります。

「まずは聞こえた音をマネして言ってみる。そして、とにかく人に向かって言ってみるんだ。うまくいかないときもあるけれど、それは気にしない。うまくいったら、そのことばはもう忘れないよ」とケニアのジョンさん。最初は、聞こえてくる音をそのままマネして口に出してみましょう。
はじめは聞こえなかったり言えなかったりする音が、口にしているうちにだんだん聞こえるようになって言えるようになっていきます。そして自分のことばを聞いてくれる家族(ファミリー)のような仲間をつくることがポイント。人に向かってことばを発したときに、ことばは育ちはじめます。

人の話すことばには、どの国のことばにも美しいリズムやメロディーがあります。細かい意味や正しい発音、そんなことは気にせずに、音を楽しみ、ことばの波に乗ってみる。それもひとりではなく、たくさんの仲間と。それは、決して語学習得の新しいメソッドではなく、母国語を習得するときに誰でもがやっていること。リズムやメロディーから捉えたことばは、違う言語でも決して混ざることはないのです。インドやアフリカなどいくつものことばが自然に飛び交う国では、ひとりでいくつものことばが話せるのは当たり前。しかもそんな国の人にとっては、新しいことばを身につけることはとても簡単なことだといいます。

ことばをその言語に独特なメロディーとリズムで上下する、「波」として考えてみましょう。生まれたばかりのころにはまだ、ほとんど上下しない、フラットなところからスタートします。それが時間がたつにつれて少しずつ上下を始め、徐々に大人の話すことばの波に近くなっていきます。そして3、4歳にもなると、大人とほとんど変わらない波で話せるようになるのです。このように大まかな全体から、徐々にはっきり、明確になっていくというのが「自然の道筋」なのです。
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具体的な方法はHPでは定かではないが、ネット上の口コミによると、
言語習得の基本は聴いて真似する事。基本的に文字を見ない。
主にCDの音声を聞きながら、影のように後についてその音声を真似ながら声に出していく。シャドーイングという方法らしい。

言語交流研究所の創設者である榊原陽の著書『ことばはボクらの音楽だ』によれば、赤ん坊~幼児の言語習得過程は次のようなものらしい。

生まれたばかりの赤ちゃんには言語の複雑な個別音など全く聞こえない。
赤ん坊は、まず全ての人間言語に共通の普遍的な言葉らしさ(型)を認識する。やがて言語一般の型認識から個別言語のらしさを見つけ、その型の中にぼんやりとした意味を見つける。だから、ルクセンブルクのような3~4つの言葉が飛び交う国でも、赤ん坊は決して混同することはなく、それぞれの言語を区別して聞き分けている。
次に、文の意味を理解するようになるが、ここで幼児は単語の一つ一つを理解して、それを組み合わせて文を作るのではないということである。例えば、幼児が寂しい時に「アイムソーローンリィ」と言うようになっても、Ⅰもamもsoもlonelyの意味も解っておらず、一つ一つの単語の意味を理解するのは一番最後である。

★重要なことは、音声認識は複雑な波形の型認識であり、赤ん坊の音声認識は、人類共通の言語型(波動)→個別言語型(波動)→文の意味→単語と、ぼんやりとした全体の認識から、徐々にくっきりとした細部の認識へと発達してゆくということ。
★赤ん坊~子供はその音声認識を真似=同調・共鳴することによって獲得する。
★赤ん坊が最初に真似=同調する人類共通の言語波動こそ、人類が言語機能を獲得した時に同調・共鳴した波動=リズムに違いない。

聴覚も視覚も周波数情報である。光の波動をキャッチした網膜の奥で視物質が化学変化を起こし、イオン密度が変化し視細胞内に電位変化がもたらされ、光の周波数情報が電気信号に変換される。光の波動と視覚機能の同調である。聴覚も同様で、音の波動に同調して鼓膜が共振し、それが電気信号に変換される。認識機能とは、波動・リズムとの同調・共振であると言ってもよい(ちなみに電波も、発信電波と受信電波が同調・共振したときに受信可能となる仕組みである)。
共認機能も、何らかの周波数情報=リズムとの共振・同調だと考えられる。
「新生児の共鳴動作」
「共認機能の基礎に共鳴機能があるのでは?」
「同期することで充足する機能?」
サルやヒトの共認機能は、このような緻密な周波数の識別能力を土台にして、相互の発する周波数が「同期」する時に充足回路が強く刺激される、という機能を塗り重ねたものかもしれない。
とりわけ心音のビートやリズムが安心感やトランス状態を生み出しやすいのは、胎児期の記憶に繋がっていると同時に、自らの体にも心臓の鼓動として常にそのリズムを持っているからではないか。
さらに、この同期充足回路を視覚情報の処理機能と結びつけることで、僅かな目や顔の動き、身振りから豊かに相手の感情を読み取ることも可能になったのではないだろうか。

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