2014年03月25日
発見の学問=民俗学から学ぶ「脱・教科書」への道~柳宗悦による追求。民藝から学ぶ技術伝承~
前回は「共同体の答えの出し方」というテーマの下、宮本常一氏の村落共同体の実態、そこから現代に活かすことのできる要素を抽出しました。今回は、柳宗悦氏を切り口として『技術の保存・伝承』をテーマに、明治時代から始まった民藝運動に着目します。
現在、産業の生産基盤を日本から海外へ移す企業が多い状況にありますが、この先技術の保存・伝承についてどのように考えているのでしょうか。人件費、土地代、建設費等の経営上の問題からそのような判断に至ると考えられますが、そのような状況下でも日本の技術は日本で受け継ぐ!という企業も存在します。またサラリーマンではなく、職人として技術を身に付けていこうとする若者も増えてきています。
民藝に着目し、日本各地を巡りながら品々の保存・収集の活動を明治時代に開始した柳宗悦はまさに技術の保存・伝承の先駆者でした。日常的な暮らしの中で使われてきた手仕事の日用品の中に「用の美」を見出し、活用する日本独自の運動(民藝運動)を日本へ広めた人物です。個人主義が広まりをみせる中で庶民が生み出す日用品に着目した柳氏は民藝をどう捉え、考えていたのでしょうか。
- posted by KIDA-G at : 2014年03月25日 | コメント (0件)| トラックバック (0)