2014年12月30日
【年末特集】女性の活躍とは何か(前編)~現代の女性論を振り返って~
師走の候。
今年も残すところあとわずかとなりました。みなさん、どんな一年だったでしょうか。
17年ぶりの消費税UP(今年の漢字には「税」が選ばれました。)や、STAP細胞騒動、集団的自衛権行使容認、などがすぐに思い出されますが、記憶に新しいのはやはり、12月に行われた衆議院選挙でしょうか。
「アベノミクス解散」と名付けられてはじまった今回の総選挙でしたが、結果は自民党の圧勝でした。しかし、今回の選挙が戦後最低の投票率だったことを考えれば、民意が安倍政権を「選ばなかった」と捉える方が正しいと思います。
アベノミクスでは、成長戦略の中核として「女性の活躍」を掲げていますが、これは、少子高齢化による労働力不足を、女性の力を活用することで解決しようとしているだけです。それを「女性が輝く」という言葉で美化し、家事と仕事の両立を強いているに過ぎないのです。
事実として、女性の就業者数は増えていますが、その内訳は女性の非正規雇用者が増えているだけであり、実態としては、女性が時間を切り売りしながら、何とか家事と仕事を両立しているだけだというのが分かります。これでは、「女性の活躍」とはとても言えません。
では、女性の活躍とは何を指すのでしょうか。そのヒントは、近代以降の資本主義社会を見直し、村落共同体がまだ残っていた時代の女性の役割を紐解くことで見えてきそうです。
そこで、本日は、菅野覚明さんが著した、『女の心得~社会に出る前に知っておくべきこと~』を参考に、これまでの女性論のおかしさと、これからの女性の活躍について書いてみたいと思います。
- posted by KIDA-G at : 2014年12月30日 | コメント (0件)| トラックバック (0)