2017年09月22日
教育イノベーション事例~学校から飛び出し、生きた社会課題を担う!
これまで「学校教育」について多方面から扱ってきたが、
「学校教育」をめぐる問題、課題は山積み、教育改革は社会の最重要課題の位置にある。
では具体的にどうしていくか? どのように実現していくかが問われる。
最も急がれるのは小さな子ども達を強制教育の檻から解放し、自由な追求の場をつくることであるが、
まずは先端事例から探ってみたい。
◆学校から飛び出し、生きた社会課題を担う!
九州産業大学「KSUプロジェクト型教育」の事例:リンク
○学びの舞台は、実社会の「現場」。
学部学科の枠を超え、企業や行政、地域・団体などとのコラボレーションにより新たな価値を産み出す。
教室を出て、生きた社会に飛び出す。
そのなかで答えを見つけながら学んでいく。それが、「KSUプロジェクト型教育」。
他の学部の仲間や、社会で活躍するプロと連携して、プロジェクトを立ち上げる。
そこにある課題や目標と向き合い、自ら考え、行動していく。
そうした体験をとおして、将来、社会の第一線で活躍するための「実践力」「共創力」「統率力」を身につける。
~実践力・・・「実現力」
変化の連続で、予想がつかない。従来の手法では答えが出ない。
そうした時代を生き抜くために必要なのは、「現場での実体験」。
実社会の現場とは、何なのか。
そこでは、どういうことが語られているのか。どう動けばいいのか。
これを、身をもって実感すること。この現場こそ、KSUプロジェクト型教育の舞台。
「キク・シル・ウゴク。」を合い言葉に、現場の声を聞き、現場を知り、現場で動く。
この体験をとおして実践力を養成。
~共創力・・・「G追求」
組織の全員が同じ方向を向いて、競争に打ち勝つことだけに努力する。そんな時代は終わった。
今は、グローバリズムの時代。組織や地域や国を超えて、地球規模でモノや情報をやりとりする時代。
文化も考え方も違う人たちと向き合い、ともに考え、答えを求める。
そうしたプロセスをとおして、新しい価値を創り出していく力が求められる。
KSUプロジェクト型教育では、さまざまなコラボレーションをとおして、異なる価値観をもつ人々と出会う。
そのなかで、刺激しあい、互いの力を生かしあう共創力を身につける。
~統率力・・・「仲間をまとめる力」「共認形成力」
どんなに優秀でも、ひとりの力には限界がある。
そのため、あらゆる分野で、「チーム」が注目されている。
そこで重要となるのは、チームのメンバーを鼓舞し、そのパワーを活性化させ、ひとつにまとめていく力。
すなわち、リーダーシップです。
KSUプロジェクト型教育は、大学内外のさまざまなメンバーで構成する「プロジェクトチーム」が主体。
そのなかで、目標を明確に示し、仲間の力を結集して、成功に導いていく統率力が養われる。
◆KSUプロジェクト型教育事例
社会とつながる、学びのかたち。
○嬉野温泉活性化プロジェクト
経営学部×嬉野市×嬉野温泉観光協会
○大川家具工業会と連携した家具・雑貨開発・PR映像作品の制作
芸術学部×工学部×大川家具工業会(14社)× 大川市役所
○学生ブランドによるマンションリノベーションⅨ ~日本に住む外国人の部屋~
工学部×㈱三好不動産×㈱サンコーライフサポート
○柳川夜の川下り照明による空間演出
芸術学部×柳川市
◆「元来、教育は生産者を作り出すためにある。」
つまり、生産活動と切り離された教育では意味が無い、ということ。
「学校」のあり方、「学び方」を根本的に変えていかなくてはならない。
何の生産課題も無く、現実社会から切り離された無圧力空間たる学校教育を、
生産活動を軸とした教育機関に変えなければ、根本解決にはならない。
地域産業と教育の一体化。
そうすれば、教育改革も産業再生も地域活性化のもとに地域一体で取り組んでいける皆の課題となる。
行政と、生産者と、教育者と、子ども達(家庭)とがひとつになれば、何だって出来る気がする。
- posted by TOKIO at : 2017年09月22日 | コメント (0件)| トラックバック (0)