RANKING
にほんブログ村 歴史ブログへ
NEW ENTRIES
RECENT COMMENTS
RECENT TRACKBACK

2018年9月3日

2018年09月03日

シャーマンとは何か?4~扁桃体と共感回路(ミラーニューロン)

「【仮説】扁桃体の「危機察知」「仲間認識」回路に、ミラーニューロンによる「同一視」回路が塗り重ねられ、「共感回路(共認原回路)」が形成されたのでは?」から転載します。

危機察知、共同体環境での能力の発揮、認知できない情報のキャッチ、幻覚・幻聴現象に近い予知予言、巫病現象、意識と無意識の線、記憶の構造等々、多くの部分がこの「扁桃体」に由来すると考えられる。

扁桃体の歴史は古く、魚類の段階で扁桃体に相当する領域が形成されている。その機能は多々あるが、その中心機能は「危機察知→逃避行動の発令」と「仲間認識」にある。

危機に面した時、扁桃体(扁桃核)は過去の記憶との照合を行い、自らに危機を与えるものと判断が行われると、神経伝達物質の分泌によって、脳と身体を危機に備えるように指令する。
一方で、扁桃体は仲間認識や社会性の形成にも関わっており、魚類段階でも扁桃体に相当する領域が仲間を認識し、群れを形成する動因となっていることが解っている。
これらのことから、「危機察知」と「仲間認識」は一体であり、脊椎動物の進化過程で、「仲間認識」によってより高度な「危機察知→逃避」回路が形成されたと言うことが解る。

なお、この「危機察知」と「仲間認識」を行うのは、主要に右脳の扁桃体であることが解っている。
右脳・左脳の機能分化の中で、特に右脳は危機察知・危機対処と仲間認識の機能を分担して進化してきたことが解っており、扁桃体をその中心核として、右脳が危機察知・仲間認識脳として進化してきたと言える。
また、扁桃体は、危機察知・仲間認識を行う上で、快・不快、有益・有害などの情動判断を行っており、情動反応に基づいて多様な神経伝達物質を分泌、脳の興奮と抑制を制御する。

ところで「仲間認識」に深く関わる脳内機能としては、この扁桃体の他にものまねニューロンとも呼ばれる「ミラーニューロン」の存在が知られている。
このミラーニューロンは、現在のところサル~人類にのみ存在が確認されており、ものまねニューロン・ミラーニューロンの名称通り、相手の行動を自分の行動に置き換えることを可能にし、共感の原点ともなっている。

このミラーニューロンと扁桃体は、実は強い結びつきがあり、神経回路のリンクによって同時に活性化することが証明された。(2003年 UCLA マルコ・イアコボーニ)
相手との共感を可能にするには、相手と自分を重ね合わせた(同一視した)上で、情動反応を起こすことが必須となるが、扁桃体による情動反応とミラーニューロンによる相手への同化・同一視が、「共感」を生み出していると考えられる。

誰もが実感するように、相手との同一視による共感は、深い充足感を生み出すが、これを脳回路的分析すると「ミラーニューロンによる同一視が、扁桃体の同時活性化を起こす。扁桃体の活性化によって引き起こされる情動反応が快感物質(βエンドルフィン)や親和物質(オキシトシン)を分泌させ、深い充足感を生み出す」と整理することができる。

興味深いのは、このミラーニューロンによる共感回路が、魚類時代から形成された扁桃体による危機回路との結びつきで形成されている点である。
実現論で展開されているように、共感回路(共認原回路)は(原)猿時代に、縄張り闘争に敗れた弱オス達の(本能次元を超えた)極限的な不全感によって、適応欠乏が刺激される中で形成された。
このことから考えると、魚類段階で本能レベルの危機察知回路として形成された扁桃体に、同時に存在していた「仲間認識」機能を土台として、(本能不全を超える為に形成された)ミラーニューロンによる同一視回路が上塗りされることで、「共感回路(共認原回路)」が生み出されたと仮説立てが出来、具体的な脳回路構造として、本能・共認の塗重ね構造を見出すことが出来る。

>