2020年08月12日
これからの共同体社会はどのように創られていくのか-11
前回は、時代を貫通して性を中心とした母系集団の強さを「誓約」、「おかみさん」の事例から探った。歴史的に、男だけの闘争(生産)集団や、女だけの生殖集団だけでは社会は成立しないので、仮にそういう集団分化がなされても婚姻様式によるつながり(規範)によって統合が図られ、バランスをとるものである。
しかし、かつて権力の中枢に婚姻によって絶対的な勢力を持つ「家」が存在した。中世~近世ヨーロッパのハプスブルグ家、古代日本においては藤原家などである。ともに私権社会として、身分秩序が絶対化世襲化した中で、いかに権力を手に入れるかを「婚姻」という手段を核に実践してきた。権謀術に長け、性そのものを幻想化していった。
これらの事例は、これからの本源的な性、そして共同体集団の婚姻規範としては「反面教師」の事例として取り上げておきたい。しかし、その権力を手に入れるための手段ではあるが「性」にかける執念は並外れたものであった。 (さらに…)
- posted by KIDA-G at : 2020年08月12日 | コメント (0件)| トラックバック (0)