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2009年03月07日

人類の祖先と進化(続編)

今回も引き続き、「人類の祖先と進化」に関する脳とDNAによる研究状況を、ニューズウイークインターネット版の要約という形で紹介していきます。
前投稿リンクのポイントを押さえておくと、
1.人類の祖先は狩をする側では無く捕食される側にあった。捕食される側は生存する為に気転と共同性を選ばざるを得ない。弱い者は互いに助け合い、共同体の中に住んだ方が安全であり、進化はこの方向に進んだ。
2.オキシトシンというホルモンにより、人類は人同士の信頼感を醸成し、グループを共同の目的の為に邁進させている。助け合う人間同士の強い絆が脳の構造に影響を及ぼした。
というところでしょうか。
  クリック してから続きをご覧下さい :roll:
     

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専門家は脳の大きさばかりでなく、頭蓋骨の中の表面をしらべて脳の形状が残した足跡を調べている。250万年前に住んでいた2つの原人(オーストラロピテカス・アフリカナスとパランスロパス)の脳の形を調べて、高度の判断をする前頭葉の形に違いがあるのを見つけた。「パランスロパスの前頭葉は涙のしずくのような形をしているのに対して、アフリカナスのそれは四角に近い。アフリカナスは底部に向けて真っ直ぐ下りている形をしているのに対して、パランスロパスでは上部からなだらかに下りている」とフロリダ州立大学のディーン・フォークが語る。この形はアフリカナスが、発達したエリア10と呼ばれる領域を前頭葉に持っていたことを意味する。エリア10は意志決定、進取の気性、計画性に関わる部分で、アフリカナスはその後も進化を続けたのに対してパランスロパスは絶滅している。

単に脳の大きさだけを測って推し量る従来のやり方では、原人が現生のホモサピエンスに大変化した理由を説明できないが、古神経学はできる。約250万年前にホモハビリスと呼ばれる原人がアフリカに現れた。この原人の化石は伝説的なルーイスとメリー・リーキー夫妻によって発見されたものであるが、ハビリスはチンパンジーより大きな脳を持つ最初の原人であった。大きな脳ばかりでなく、道具を作り、彼等が作った先端の尖った石で作られた薄片も発見された。このハビリス原人の直接の子孫であるホモエレクタスがアフリカを脱出したのである。

グルジア共和国のデマニシと呼ばれる場所で180万年前の直立原人の化石が発見された。「デマニシはアフリカ以外の最初の入植地だろう。彼等は次第にヨーロッパ、アジアの各地に住み着いた」とビンガムトン大学のフィリップ・ライトマイアー氏は言う。デマニシ原人の場合は脳の大きさが600~770立方cmと、もっと古いハビリス原人とあまり変わらない。直立原人達は脳の大きさではあまり違いが無いが、その構造が違っていた。デマニシ原人は現代人と同じ、非対象の脳を持っていた。非対称は特化へのサインであり複雑な認識能力の獲得を意味する。デマニシ原人はその能力を何よりも火の発見と利用に使った。彼等がその能力を使っていないのは技術である。デマニシで発掘された化石からは物を切る為の薄片と、それを作り出した石の塊とナタのようなものだけで、その時代でも大変原始的な道具であった。「今まで考えられていたようなアフリカを脱出するにはもっと高級な石器が作れる技術が必要だというのは間違っているのです」とバーナード・ウッド氏は言う。

Y染色体は変化せずそのまま父から息子へ受け継がれる。丁度我々の苗字に匹敵するからY染色体を調べれば先祖がわかる。しかし、ニューヨーク湾内にあるエリス島で移民が英語風苗字を与えられたように苗字も変化する事がある。この変化したY染色体はその後の男の子孫に受け継がれる。スタンフォード大学の分子人類学者のピーター・アンダーヒルは、世界中の21カ国の1062人の男性から、Y染色体の変異体160個を追跡した。DNA変異を時計に見立てる分子時計技術で、現生男性の共通の先祖は8万9千年前にアフリカに住んでいたと結論した。100万年前にアジアに進出した直立原人は我々の祖先ではなく、現代人の直接の先祖は6万6千年前にアフリカを出発した人達であった。Y染色体の変異を研究すると脱出した時の人数までわかり、その数は驚くほど少なく最大で男性2,000人、女性もいれて4,000人であった。その勇敢な人達がアフリカを脱出して我々の元になったのである。

初期の原人達に共通するのは現在の我々の外観に似ていたことだ。「既に60万年前に彼等は大きな脳を持っていた。20万年前のアフリカ原人は現在の我々とあまり違いが無い。しかし5万年前までは絵とか小さな像、宝石のようなものが発見されていない。それをするには言葉とか作動記憶のような認識力の進歩が必要です。脳の大きさは変化していなから、脳の構造に変化があったのでしょう」とスタンフォード大学の考古学者であるリチャード・クレイン氏は言う。このような構造的変化は遺伝子により起こされる。

我々が言葉を話し、絵を書き、文化を創った頃に発現した遺伝子をくまなく探したところ、3つの遺伝子を突き止めた。
①最初の遺伝子はFOXP2と呼ばれ人間では言葉に関連している。しかし、ネズミにもその変異体が存在する事から動物では何か違う役割をしているのだろう。マックス・プランク研究所のスバンテ・パーボ等は人間版のFOXP2遺伝子が20万年前以降、多分5万年前頃現れているのを発見した。この時期は構造的に現代人と同じヒトが現れ時だから、アフリカを出発した人達は言葉を話していたのであろう。
②もう1つ興味ある遺伝子にマイクロセファリンがある。この遺伝子は脳の大きさに関連していて、3万7千年前に出現している。ヒトはこの頃現代に結びつく高等な思考を獲得していたのであろう。
③5千8百年前頃には3番目の遺伝子であるASPMが出現した。この遺伝子も脳の大きさに関係しているが、この時期はヒトが近東で最初の文明を発達させる直前であり、ホモサピエンスが現生の人類になった後であるから、我々は今も進化の途上にある事を示している。
殆どの化石は未だアフリカに埋まっていて秘密のままであるが、DNAや脳の灰色物質が次第に人類の歴史を明らかにしつつある。

脳の容量が変わらないということを持って、進化がなかったということはできないのだと思います。
脳容量の限界下、脳の構造を変えるには、気の遠くなるような継続した時間を要したのでしょうね。
人類の最先端機能が観念機能にあるなら、その観念の中身がどのように変化していったのかも明らかにしていく必要性を感じます。

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comments

先を越されたぁ^^
ランクリ

  • Kawakatu
  • 2009年5月31日 20:26

Kawakatsuさま、ランクリありがとうございます。
先を越すつもりはなかったのですのですが・・・^^;
まだまだ不十分な部分もあると思いますので、補足いただけたら幸いです。

  • 世界のマツヒデ
  • 2009年6月3日 01:33

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