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2019年03月12日

中心小体は始原生命体に最も近い生命体(統合体)2

物理学者のペンローズは、脳の神経細胞内の微小管が意識を発生させると主張する。
意識は何らかの量子過程から生ずる。意識はニューロンを単位として生じるのではなく、微小管と呼ばれる量子過程が起こりやすい構造から生じる。それを量子力学と数式によって証明しようとしたのがペンローズである。
以下は、次の3つの記事を要約したもの。

中心体原基と意識の連関性「ペンローズ・ハメロフ・モデル」
中心体が共認機能の中核か
人の意識は「脳」ではなく、「微小管」にある

●ペンローズ「脳の神経細胞内の微小管が意識を発生させる」
この微小管とは中心体原基に他ならない。中心体原基は細胞の分裂装置(原核生物:収縮環FtsZ、真核生物:中心体)として働くだけでなく、細胞骨格から脳内ニューロンまで構成する。ペンローズはこのうち、脳内ニューロンに存在する微小管に注目した。

微小管を構成するチューブリンは分子中の電子の位置によってデジタル的変化(開くor閉じる)を取りうるので、それを束ねた微小管は、一つ一つがコンピューターのように機能でき、そのデジタル的変化こそが、ニューロンの発火=意識を呼び起こすとペンローズは考え、これを量子力学によって証明し、数式として提示しようとしている。

●ハメロフの麻酔実験
ペンローズの共同研究者である麻酔学者スチュワート・ハメロフの麻酔実験がある。
全身麻酔に使う麻酔ガスは、脳のほとんどの機能を維持しつつも、意識だけを消失させる。

神経細胞の軸索内には「微小管」と呼ばれる細長い管の束が存在する。この微小管はチューブリンタンパク質で作られているが、麻酔ガスの分子は、このチューブリンの分子構造の隙間にはまり込む。
アリゾナ大学の麻酔学者スチュワート・ハメロフ教授は、このチューブリンの隙間に麻酔薬の分子がはまることで、一つの電子の動きを阻害することを発見した。チューブリンは“開く”“閉じる”という二つの状態を交互に変化させているが、そのどちらかになるのかは、先ほどの一つの電子の位置で決定される。

量子力学によると、一つの電子が二つの違う位置に、同時に確率的に存在するという重ね合わせの状態を作れる。
ということは、一つの電子の位置で開いた状態と閉じた状態が変化するチューブリンも、量子力学的効果により「開いてもおり、閉じてもいる、重ね合わせの状態」を作れることになる。
もし、麻酔ガスが一つの電子の動きを阻害することで意識が喪失するのだとしたら、電子の動きが阻害され、その電子の位置が決定される・・・すなわち電子がどちらでもある状態でなくなったときに意識が消失してしまうという仮説が成り立つ。
「チューブリンが、量子力学的な重ね合わせの状態にある状態から、開く閉じるのどちらかである状態に崩壊する過程が、意識を生む働きと関係がある」と考えた。これが「ペンローズ・ハメロフ・モデル」という仮説である。

●中心体電磁気説
ペンローズの「微小管意識仮説」を実証するためのキーワードが、「八木・宇田アンテナ」である。

八木・宇田アンテナは、導電性の管がその長さに応じて特定の波長の電波を受信する装置。微小管は中空の管で、弱導電性。
つまり、微小管がアンテナとなって電磁波を受信している。微小管の電磁力の向きは、コイル構造をしたチューブリンが、右ねじの法則に従う(右旋性)か逆向き(左旋性)かで規定されています。中心体は0.4μmの微小管がおよそ40度で交わっており、断面が車輪のような構造をしている。
中心体が受信した電磁波の波長を変換し、微小管が導波管となって細胞液中の各小器官に伝えていると考えられる。その波束が収縮したものが膜電位であると考えれば、ペンローズ説が生物物理的に強化される。中心体の細胞内運動と細胞分裂、アメーバの移動、イオンチャネルの開閉、脳波の生成と睡眠など、生命現象を広く説明できる。

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量子力学の「2つのスリットを通る電子の位置が測定できない」ことの理由は未だ解明されていない。
それをそのまま麻酔に当てはめる論理には飛躍も感じるが、微小管→中心体が電磁波≒量子(光子や電子)を受信・発信するのは間違いなさそう。 とすれば、微小管→中心体の解明には量子論~宇宙論的なアプローチが必要かつ有効であると考えられる。

 

 

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