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2019年03月19日

生殖細胞(精子・卵子)と中心小体2(竹内美継説)

以下は、 『中心小体論~「膜」の存在とその階層性について、意志は記憶のベクトルである。』(竹内美継共著 六方出版社 2000年刊)の一部要約。原文の「記憶」は必要に応じて「機能」と読み替えている。

●過去の発生学には、大きく2つある。
前成説=精子or卵子の中に生命体が出来上がっている。
後成説=発生の初期には定まった体制はなく、発育の過程で簡単なものから複雑なものへと形態が新生される。
17世紀までは、精子・卵子の中に小さい個体が存在すると考えられていた(前成説)。18世紀以降、後成説が主流となり、20世紀には、前成説は葬り去られた。しかし、生殖細胞(精子・卵子)の中に統合体(中心小体という生命体)が存在するという点では、原始真核生物以降の生命体については前成説が正しい。

【仮説12】始原生命体→第一次生命体(中心小体)→第二次生命体(生殖細胞)→第三次生命体(成体)とへ階層的に進化した。
生命体は大きくは3つの階層から成る。
第一次生命体=始原生命体との連続性を保持している生命体(原核生物、中心小体)
第二次生命体=中心小体が独立性を保持しつつ階層的に進化させた第二次生命体(生殖細胞=n体)を結果的につくり、第二次生命体に全権を結果的に委任した。
第三次生命体=独立性と連続性を所持する生殖細胞のn体とn体の接合による、受精卵~成体までの生命体。第二次生命体は第三次生命体に全権を結果的に委任している。

第一次生命体である中心小体は、第二次生命体である真核細胞に全権を委任しているが、真核細胞以前の段階では全権を委任していない。つまり、中心小体は、初期真核生物が誕生するまでは、細胞の支配者であった。

38億年間、連続性を所持して生き残ってきたのは、体細胞ではなく生殖細胞である。
この生殖細胞(→精原細胞)より分化した精子の中で、卵子との受精後も生き残るのは、核と中心小体だけである。その他の細胞内小器官(ゴルジ体やミトコンドリア、その他の細胞質等)は、卵子の中で分解される。

生き残った核も、中心小体が原始真核生物以降に所持した外部記憶装置にすぎない。生命の連続性の条件を満たす生命体は中心小体である。実際、中心小体は核の出現以前から存在している。
物質(エネルギー)→記憶素子・記憶単子という蛋白粒状の始原生命体→中心小体→原始真核生物→真核生物となり、この生命体から生殖細胞が独立性を保持するようになった。
中心小体(類)は生殖細胞という家に宿ることで38億年生き残ることができた。その過程で自然から生き残るために、結果的に家の改築を行ってきた(主に2n体の改造)。

【仮説13】全能性を所持する真核細胞の(一対の)中心小体が複製をつくり、分かれることによって、n体の真核細胞が生じ、このn体とn体の細胞が接合することにより2n体の真核細胞になった。減数分裂によってn体⇔2n体を繰り返し、結果的に機能の差が生じ、雌雄が誕生した。

【仮説14】減数分裂は、細胞分裂(=一対の中心小体の複製、移動)に、染色体の複製が伴わなかったという、統合体としての方向性と二次的構成体としての方向性の「交点」に結果として、所持した機能である。

 

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