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2020年08月14日

言語の進化過程(10)  ~中国語における漢字の多様な利便性と、その結果としての構文の不明化

呉善花・著『漢字廃止で韓国に何が起きたか』によると、韓国の学校教育で「漢字廃止・ハングル専用政策」がとられるようになったのは、1968年春から。(それまでの韓国では小学校4年から漢字を教えていた。)
漢字廃止政策以後の韓国では、教科書をはじめ、新聞・雑誌・書籍からレストランのメニューに至るまで、漢字はほとんどその姿を消してしまっている。その結果、最初に顕在化したのは、膨大な同音異義語から起きる混混。さらに韓国では「概念を用いて抽象度の高い思考を展開すること」ができなくなっていると、同著で指摘している。

今回は、るいネットの記事から、中国で生まれた「漢字」に言及した記事を紹介します。(リンク

●中国語における漢字の多様な利便性と、その結果としての構文の不明化
漢字は世界の文字の中では異彩を放つ表意文字である。つまり、A・B・Cやい・ろ・はが表意文字=単なる記号でそれ自体は何の意味も持たないのに対して、漢字は一文字ずつ意味を持っている。そして、一つの意味内容を持った言葉を表す時、4文字も5文字もの文字を並べるより一文字の漢字の方が遥かに分り易い。

要するに、漢字は極めて便利である。従って、漢人は次々と漢字を作り出し、漢字だけで文章を作っていった。その結果、関詞(て、に、を、は)が無いので、その文字が主体句なのか対象句なのか述句なのかが見分け難くなり、文全体の中で推定するしかない。(但し、少ないながら、いくつかの前関詞(もちろん漢字)は使っている。)

おそらくそれは、漢字が共同体性を濃厚に残していた時代に作られたからだろう。共同体なら、互いに生まれた時から良く知っているので、容易に文意を掴み取ることができる。あるいは、外交や交渉の場において、多様な解釈の可能性を保つために、あえて関詞を切り捨てていったのかも知れない(て・に・を・はを使えば、論理が明瞭で、多様な解釈の余地は小さくなる。)

しかし、その後、共同体が破壊されても漢字だけを使い続けているので、中国語は相手の氏素性を良く知らないと文意を掴み取れない言語になって終った。現代でも中国人が常に「幣」という排他的な擬似共同体を作りたがるのは、おそらく漢字を使い続けている所為だろう。
それに加えて、「て・に・を・は」がないので論理性に乏しいという点も、中国語の弱点として挙げられそうである。

その点では、漢字と平仮名・片仮名を併用する日本語は、極めて高度な表現力と論理性を併せ持っており、本源時代が到来すれば新しい世界共通語になり得る可能性を秘めている。
なお、現在、絵文字という新しい表意文字が世界中で急拡散しつつある。この絵文字は、日本語に大量に残る情感詞を絵にしたものであるが、それが世界の言語をどのように変えてゆくことになるのか、注目される所である。

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