2007年03月11日
ミクロネシア・サタワル島の母系原理と父系原理の攻防
母系なのに嫁入り婚って?で紹介されているトロブリアンド諸島のように、母系制の中に父系的要素が入り込んでいる事例は、世界各地で見られそうです。
以前、こんなに近くに住んでいるのに父系に変わった理由は?で紹介されたベトナムの、もとは同族と思われるコホー族は母系、マー族は父系というのは、マー族のほうが父系原理の支配度が上回った事例だと思われます。
同様にミクロネシアでも、サタワル島は母系(妻方居住の婿入り婚)ですが、もとは同族のヤップ島は父系(夫方居住の嫁入り婚)へと進展していっています。
ヤップ島は、父から長男への父系相続になっているので(トロブリアンド島のように長男含む男子が母方の集団へ移らない)、上のマー族と同様、かなり父系原理の支配度が上回った形態と考えられます。
まずはサタワル島の父系要素と考えられる父-子相続が、どのように母系社会に組み込まれているかを見たいと思います。
- posted by okatti at : 2007年03月11日 | コメント (1件)| トラックバック (0)