2020年11月26日
性の営みは、自然界との調和の中にある
現代の常識では、男女の性行為の目的といえば「種の保存と、快楽の充足」だと理解されています。
しかし、「性・愛・命の学び舎」の代表理事・夏目祭子氏によれば、性の営みとは、個人的欲望や人間だけの利益を満たすといった次元を超えて、もっと大きな意味を持つ自然と協力し合う行為なのだと説きます。
以下、夏目氏の著書「あなたが目覚める 愛とと性のギフト」より引用します。
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人が自然の懐に抱かれながら生きていた時代のことを思い浮かべてみましょう。その頃の人たちは、樹木や草花に囲まれた自然の風景の中で、性を営む機会が多かったことでしょう。
私たちは自然界からエネルギーをもらって生きているけれど、それは食べ物や水のような、目に見える形だけではなく、実は風景から直接エネルギーをもらうという形もあるのです。それも、暖かな陽の光に包まれることや、植物から放たれる新鮮な酸素を吸うといった、わかりやすい形だけでなく、もっと繊細な「電子のエネルギー」をもらっているのです。
昔から全国各地には、「そこに行くと病が治る、元気になる」ということから「イヤシロチ(弥盛地)」と呼ばれる特別な場所がありました。この不思議な現象にはきちんとした理由があって、どうやらイヤシロチというのは、大気中のマナイスイオン濃度がほかより高い土地だということがわかってきたのです。
電子の多いマイナスイオンが体に取り込まれると、細胞を老化させる活性酸素が中和されるため、細胞の元気がよみがえって、新たな生命力を吹き込まれたような働きをします。電子もまた、私たちの“ごちそう”なのです。なぜなら、私たちの体の働きだけでなく、心の働きも取り仕切っている全身の神経回路は、まさしく電気信号を使って動いているのだから。
自然の中で性の営みは、自然の風景から放たれる電子のごちそうを、全身の皮膚から吸収します。それが栄養となって、普段より濃密な感覚を体験することができます。そしてエネルギーが高められた男女の周囲に、かすかな光や花火のような姿で全身から放たれて、自然界へと返されていきます。それは美しい「放電現象」です。
その時、自分たちと自然界との境界線がなくなる「一体感」を感じることができます。おそらく精神文明の人たちは、男女の間を通い合うエネルギーの絆と、自分たち自然界との間に通い合う絆が交差する、至福の高揚感に包まれながら、自分がこの世界の一部でありこと、そして「自分たちがこの世界に歓迎されてうること」を、頭の考えからではなく、いやおうなしに全身で体感することができたのでしょう。
自然が美しいのと同じように、性も美しい。私たちの性は、自然界との調和の中にあるのだと。
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2020年11月26日
日本人の性意識はどうなっているのか? -8
前回は、女性本来の持つ充足性を、「いい女」の代表例として挙げられることの多い夏木マリさん、岡本敏子さんの記事を通して探った。自らが充足感あふれる存在のみならず、その充足感がまわりに伝搬することが共通点としてあげられる。そして徹底して「相手第一」を基本に感じて、考え、行動する。一見すると「相手」とは固定して閉じた関係に見えるが、彼女たちの意識は、その相手の背景にある闘いや安息の場、集団、そして社会、果ては宇宙全体にまでつながっている。そこにこそ性の本質があるといえる。
現代人に欠けているのは、この集団、社会や時空総体としての宇宙とのつながりであろう。すべては原初、混然一体としたものから生命が発している。本来の性はあらゆるものとつながる感覚が呼び起こされると言われる所以は生命原理そのものであるからに他ならない。
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