2021年06月17日
共同体社会の仕組みはどうなる?-2
前回の流れで共同体社会のイメージ像をとらえて頂いた。そのうえで、社会構造として私有から共有を前提とした仕組みが最も重要となることを展開していきたい。
御存じのように現在は全てのものを私有しなければ生きていけない構造にあり、それが個々のつながりを阻む分断を生んでいる。その中で、世界を見渡せば、市場経済の末期において、ベーシックインカムという基礎保障制度を試みる動きがある。慎重に社会実験を行い、導入に向けて動いている。これは私有という概念を基礎保障制度を通じて、共有する概念に転換させる力をもっている。
つまり保障があれば、私有することに執着せずに生活できるので、むしろどのように活動していくかに収束していく。大きくは人との関係をつなぐ活動、すなわち役に立てるかどうか。その目的自体を共有すること、その為の過程を共有しなければ実現できない。もはや個々の閉鎖的な生き方ではなく、組織的、開放的なつながり、活動、意識が主流となっていく。
共同体社会ではそのような活動を根幹とした仕組みになっていくであろうと思われる。古来からの私有を前提とした仕組みからの大転換であることは間違いない。
そういう仕組みの事例としてクラウドファンディングもその一つ。その原理は取引ではなく贈与という概念にある。
- posted by KIDA-G at : 2021年06月17日 | コメント (0件)| トラックバック (0)