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2021年6月10日

2021年06月10日

共同体社会の仕組みはどうなる?

このブログで展開してきたことは、共同体社会への転換がもはや人類にとって生物原理に照らして本来の在り様であり、そうならなければ滅亡に至る危機感からである。私有⇒共有、支配⇒自主管理、閉鎖独占からの離脱といった概念をもとに探り、それを実現するには意識構造の転換が不可欠で右脳の開放により本来の状況の捉え方、思考方法に回復することも述べてきた。

時代は遡るが、そういった実現体として縄文社会がある。今回はそういう社会を垣間見ることで共同体社会の総体=イメージとして右脳的に捉えてほしい。

(さらに…)

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2021年06月10日

世界の婚姻制度~イスラム教は夫婦の日常生活まで定めている!?~

世界の婚姻制度の紹介シリーズも、第6弾となりました。
今回は、イスラム教の婚姻事情に迫っていきたいと思います。

イスラム教のイメージは、宗教の戒律が厳しく、女性もほとんど顔をさらさないということから、婚姻事情も厳しいのでしょうか。。。

調べてみて、わかったことは、聖典であるコーランにかなり詳しく婚姻情報が詰まっているということでした!

 

~これまでの記事はこちら~

世界の婚姻制度~スウェーデン人は「結婚しない!?」~

世界の婚姻制度~スイス人は国際結婚が主流!?~

世界の婚姻制度~インド人は見合い婚が8割!~

世界の婚姻制度~インドの結婚式は子づくりのための儀式~

世界の婚姻制度~ロシアは世界1位の離婚国!?~

islam-wedding-10

https://www.f-tsunemi.com/blog/realislam/1072/ より引用

 

■結婚は推奨行為

イスラム教徒にとって結婚は推奨行為。事情が許せば結婚するのが良いとされます。

聖典コーランには「結婚すべき」と明記されています。

『おまえたちのうちの独身者、またおまえたちの男女奴隷のうち善良な者は結婚させよ』(24章32節)

 

■結婚は「契約」

イスラムでは結婚は「契約」関係です。必ず契約書を作成します。

日本のように役所に届け出るだけでは結婚は成立しません。契約書を作成する儀式は「結婚契約式」などと呼ばれ、通常2人の男性の証人が立ち会います。

契約書には、結婚についての色々な条件を書き込みます。男女の年齢、夫の名前と両親の名前、仕事、妻の名前(夫がすでに結婚している場合)などです。

興味深いのは「夫の妻の名前」を記す欄があることです。イスラム教では一夫多妻が認められているからです。

また契約書には、「マフル(マハル=婚資)」の金額も記します。

 

■マフル(マハル mahr)とは?

イスラム教の結婚においては、マフルを払うのが義務です。「マフル」は新郎が新婦に支払う婚資のことで、結婚後は妻の個人財産になります。(イランではマフルのことを「メフリエ」と言います)

日本の結納金と似ていますが、大きな違いがあります。

結納金は男性の家から女性の家に渡されるものですが、マフルは女性本人に渡されるもの。親に支払われるものではありません。

イスラムでは夫婦別財産制なので、マフルは結婚後も妻の個人財産です。生活のために妻がマフルを家に入れることもありますが、後で返す必要があります。

マフルの額に特に決まりはありません。基本的に妻の社会的身分と夫の経済力に見合ったものとされます。女性の家柄が良かったり高学歴だったり美人だったりすれば、額は上がります。

つまりマフルがある意味、「女性の価値」を示す指標だったりもします。

マフルについて「女性がお金でもらわれている」イメージを抱く方もいますが、当の女性たちにしてみれば、「できるだけ高くもらいたい」、「不当に安くする人とは結婚したくない」が本音です。

中東アラブ社会では、マフルは①前払い・②後払いに分かれるのが普通です。つまり「後払い」は、夫を失った後の妻の生活保障での意味があります。

また夫から安易に離婚させないような意味もあります。イスラム法では男性の離婚の権利が女性より大きくなっているからです。そのため「後払い」の方が「前」よりずっと高く設定されるのが普通です。

 

■イスラム教における夫婦関係とは?権利と義務

イスラムにおける結婚では「夫が庇護者、妻は庇護される者」です。夫は妻子を扶養する義務があり、妻は夫に服従する義務があります。

夫婦の権利・義務をまとめると、次のようになります。

・夫の義務=①生活費を負担すること。 ②性行為を行うこと。

 これが満たされなければ、妻から離婚を請求できる。

・妻の義務=①家庭内の運営に責任を持つこと。 ②性行為を行うこと。

 これが満たされなければ、夫から離婚を請求できる。

このように、性交が夫婦の権利であり義務です。

妻が夫との間で性的な喜びを十分に味わえない場合、離婚を要求する正当な理由になります。

 

■夫が生活費を負担すること

結婚したら夫が家計を担う義務があります。

「アッラーはもともと男と(女)の間には優劣をおつけになったのだし、また(生活に必要な)金は男がだすのだから、この点で男のほうが女の上に立つべきもの」(第4章34節)

「男のほうが上」とあるのは、これは肉体的な優劣を指しています。男性の方が体力があるのだから、「男が稼げ」と神が命令しているのです。

男女を区別すること自体を差別を思う人もいるかもしれませんが、イスラムでは性差は否めない事実です。

体格や体力の差から女性は危険に晒されるリスクが高いので、その性差を認めた上で男女平等を目指すのがイスラムの考え方です。だから生物学的な性差において、女性を守る義務があるという思想が出てくるのです。

 

■離婚

イスラム教ではキリスト教と違い、離婚は禁じられておらず、それは「契約の解消」であり、バツイチなど暗いイメージはありません。

離婚した女性もわりとすぐに再婚します。ただ避けるべきであることは変わりなく、コーランでは積極的に和解をすすめています。

離婚の権利は夫の方が強く、夫が「お前を離婚する」と3回宣言すれば離婚が成立します。

2回目までは復縁できますが、3回宣言してしまうと、妻が他の男性と結婚して離婚しない限り、復縁できません。

離婚の際は夫は妻に後払いのマフルを支払う義務があります。

実際には夫婦喧嘩などで怒りにまかせて「離婚だ!」と言ってしまい、冷静になってから後悔する男性はたくさんいるようです。

また離婚の場合、妻が3回の月経を終了するまで扶養や住居を提供する義務があり、彼女を悪く言ったりすることも禁じられています。

 

このように、コーランによって、けっこう具体的に婚姻制度や生活が定められているのが発見でした。またコーランに載っている、婚姻事情をより詳しくみていくと、「性や夫婦生活」についても多く記載されているのも見つけました。(体位は自由、避妊の方法、性交は夫婦の義務、複数の妻にはすべて平等に扱うなど)

 

イスラムという宗教は、性と俗を分けずに、日常の生活についても細かくルールで示されているのです。

 

ルールで単に厳しく縛られている印象が強かったですが、集団の存続のために、ここまで踏み込んだルールを設定し、男女の役割も明確に定めているのは、今の日本のあいまいな男女関係よりもよっぽど合理的なのかもしれないと感じました。

 

 

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