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2021年05月20日

世界の婚姻制度~インドの結婚式は子づくりのための儀式~

世界の婚姻制度シリーズの第4弾。
前回は「インド」の婚姻事情を調べ、「ほぼ見合い婚」という日本では信じられない事実を発見しました。

婚姻制度の可能性が少しずつ見えてきた感じがするので、今回もより詳しくインドの婚姻に迫っていきたいと思います!

~これまでの記事はこちら~
▶世界の婚姻制度~スウェーデン人は「結婚しない!?」~
▶世界の婚姻制度~スイス人は国際結婚が主流!?~
▶世界の婚姻制度~インド人は見合い婚が8割!~

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みんなが「子孫繁栄」にまっしぐら。 インドの結婚式に参列したら「結婚」の意味を考えさせられた。より引用

◆インドの結婚の目的は、ズバリ「子づくり」

今回私が参加させてもらったのは、15年近くお互いに顔見知りという20代の2人の結婚式だった。歩いて5分ほどの家に住んでいるご近所同士で、新婦の姉が新郎と学校の同級生だったらしい。

インドの結婚の目的は、ズバリ「子づくり」。儀式における全てが、若い男女が子どもをもうけるための重要なプロセスとして設計されていることに、私は衝撃を覚えた。

また、インドの結婚式に参列して印象的だったのは、日本が過去のものとしはじめている伝統的な性別役割分業だ。儀式のスタイルも、その準備も、全てに「男の仕事」「女の仕事」というカルチャーが見てとれる。

まず結婚式がとにかく長い。日本ではせいぜいお昼頃から始まって数時間といったところだろうか。しかし、インドの結婚式はとにかく伝統的な儀式が数日にわたって延々と続くのだ。私は、メインの儀式の当日の朝から参加させてもらった。まず、家の庭に大量の水とお花を用意して、家族全員が新郎にお花入りの水を浴びさせるところから始まる。そんな細々とした取り決めが山のようにあり、様々な儀式をこなしていくことになる。

儀式を取り仕切るのは、女性たちだ。新郎の母親や従姉妹がぞろぞろと10人ぐらい出てきて、ワイワイと、そしてテキパキと全ての儀式の準備をこなす。この地域ではいまだに専業主婦が多く、男性が外に働きに出て、女性が家のことを完璧に取り仕切っている。数日間続く儀式の間、男性たちはまるで空気のように振る舞い、何かを手伝うわけでもなく、邪魔になりそうなタイミングを察知してはその場から消えていった。

なんで男性は何もしないのか? と尋ねると「家のことをやるのが私の役割だから。それに彼らにやらせたら大変なことになるわよ」と笑っていた。

やや脱線してしまうが、インドの女性たちは女性同士で極めて強固なコミュニティを形成している。遠い東の国からきた私に対しても、とてもインクルーシブで、一緒に過ごした数日間、いつも私が孤立しないように誰かが一緒にいてくれた。こうやって女性たちが団結して家を守るのだなと、感心してしまう。

日本で結婚式というと、新郎新婦が場を用意して、みんなをもてなすのが一般的ですが、インドでは、二人のために親族総出で場づくりをするようです。

◆「ファーストナイト」をみんなでお膳立て…。

さて、メインの儀式が迫ってきた。

伝統的なアレンジマリッジの風習に則って、二人がやっと顔を合わせるのは、新郎が新婦の親を目の前にして、「彼女を一生養っていく」という誓いをたてた後だ。新郎が誓いをたてると、二人の間を隔てていた布が取り払われ、初めてお互いの顔を知ることになる。今回の新郎新婦のケースのように、もともと知り合いであることもあるが、儀式は伝統に則って遂行される。

なんといったらいいか、まるで下見に行かずに不動産を契約するようなものだなと驚愕させられる。どんなものが出てくるかわからないのに、その人を一生養う誓いを立てるというのはどんな気分なんだろうかと、見ているこちらとしては、悶々と考えさせられてしまう。

何よりも生々しいのが「ファーストナイト」と呼ばれる儀式である。結婚式の翌日に新婦が初めて新郎の家にやってくるのだが、その日の夜が、二人が過ごす初めての夜、通称ファーストナイトだ。

夕方をすぎると、これまた家の中で粛々と儀式が進行される。この儀式が何とも独特だ。既婚の女性たちと新郎新婦の二人の間でココナッツの実を行き来させるのだ。一体どういう儀式なんだろうと思い聞いてみると「子どもを授かることを祈る儀式よ。インドでの結婚の目的は”これ”だから。」と儀式の準備を取り仕切っていた新郎のいとこがニヤニヤしながら教えてくれた。

そのあとさらに、何やらそわそわした空気が漂い、新郎新婦のスキンシップを促すためにあれやこれやのゲームが続く。

天井から吊るしたリンゴを新郎が新婦を抱っこしてとるゲームだったり、新郎の足の上に新婦の足を重ねるゲームだったり・・・ 次第に二人の物理的距離が近くなっていく。

新郎新婦は前日の儀式で初めて顔を合わせているので、ファーストナイトではまだ心理的にも距離がある。初対面の人と一緒に夜を過ごす前に、ふたりが仲良くなるための儀式なのだった。そして、二人は新郎の部屋に消えていった。

時には生々しく感じるほどに徹底して、子どもをもつための合理的選択として機能する彼らの結婚。その始まりの儀式としての結婚式であった。インドでの結婚の目的はとにかく単純明快、子どもをもつことだ。そのために男性が仕事をして、女性たちが家庭を守る。女性側の家族は経済的に支えてくれる適当な男性を探し、男性側の家族は子どもを産み家庭のことを完璧にこなしてくれる女性を探す。お互いのニーズが一致した適当な相手と適当なタイミングで結婚するのだ。それは着実に人口も増えるなと、納得してしまう一連のイベントである。

わたしたち人間も生物として捉えたときに、集団を継続するためには子孫を残すことが何よりも大切です。インドでは、この子孫を残す過程も大切にしているのを感じます。そのための男女の役割もはっきりとしています。

当たり前のような流れですが、実は現代の日本では個人の自由が行き蔓延してしまっているがゆえに、結婚も子育てもすべて個人任せですよね。
なんだか、インドの女性たちの一致団結感が羨ましくなってきました。

次回はより深くインドの結婚事情に迫っていきたいと思います。

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