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2006年12月08日

北方の苗(ミャオ)族と南方の倭族1

弥生時代に日本にやってきたのは、『苗族って?』で紹介されている苗族(北方系)ではなく、南方系の倭族だったとの説があります。ただし大陸からは幾度もやってきているので、いずれは北方系に支配されることになります。
長江流域にはもともとの南方系住民である倭族――稲作民族で大地信仰=母信仰――と、北方から移住してきた苗(ミャオ)族――雑穀・小麦文化の担い手で天信仰=父信仰――が混在していたようです。

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苗族の出自は黄河・淮河流域とされており、どこかで父系制に転換している。恐らく、黄帝の頃(5000年前頃)を皮切りとする遊牧部族の掠奪闘争に巻き込まれて、逃げ落ちる過程で母系から父系制へ転換したと考えられます。
以下『中国人民』より。

苗(ミャオ)族は、伝説の炎帝、黄帝の頃には、黄河・淮河流域に生活していた。2000年以上前に、一部がいまの江蘇省や浙江省の辺りを経て貴州省東南部に移住し、土地を切り開き、自給自足の生活を始めた。そして長い歴史の中で、多くの支族に分かれ、居住地によって山ミャオ族、高坡ミャオ族、装飾によって黒ミャオ族、花ミャオ族、細ミャオ族、長裙ミャオ族、短裙ミャオ族などと呼ばれるようになった。
伝説上の彼らの祖先は、山中での新生活を始め、共同で外来の侵入者を食い止めるために、兄弟の契りを結び、ともに家族のように助け合うことを誓った。そして、「超短裙ミャオ族同士の結婚を禁止する」との厳しい村の掟を作った。
それ以降、村の少女は成人すると、両親のすすめる男に嫁ぐために故郷を離れ、心を引かれた男性の元を去らなければならなかった。

掠奪闘争というかつて経験したことのなかった戦争圧力が契機になり、氏族内の通婚(母系の勇士婿入婚か?)から氏族外への父系嫁入婚へ、集団の存続をかけて厳しい転換をしたことが読み取れます。
闘争圧力増大に対応する父系化には、女の移籍によって部族連合に代わる氏族間の連帯を強める意味も込められており、後の政略結婚につながる原型が見て取れます。
読んでもらってありがとう(^_^) by岡

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興味深く読ませていただきました。質問よろしいでしょうか。
>だからガロ族の間には未亡人とか、やもめの男は殆んどいないのである。
①母親の夫が亡くなった場合は分かりました。では、
②娘の夫が亡くなった場合はどうなるのでしょうか?
母の夫(父親)が相手では近親になるので、やはり再婚、つまり別の夫を迎え入れるのでしょうか。
③逆に母親が亡くなった場合と、④娘が亡くなった場合は?
やもめの男は殆どいないということは、
③母の夫は別の母系集団へ婿入?
母の夫(父親)と娘では②と同様近親になるので難ありそう。
④娘の夫には母が相手になるのか(一妻多夫状態)、それとも他の母系集団へ婿入?
他の母系集団へ婿入の場合は、一妻多夫状態もあり得そうだが…。
よろしくお願いしまーす♪

  • 台高
  • 2006年12月13日 21:36

コメントありがとうございます。
今まで母系制を維持してきたのは、女の安心基盤の形成が集団をまとめる上で不可欠であったと考えられます。
その上で
③「逆に母親が亡くなった場合は?」
二大系統の存在が意味している様に、近親相姦のタブーが認識されていた事から、夫は他の集団に入るかor母姉妹(未婚or同居していれば・・・)との再婚が考えられます。
②「娘の夫が亡くなった場合はどうなるのでしょうか?」
集団の協議には男が担うとありました。新たに婿をもらわなければその小集団は無くなってしまう。
④「娘が亡くなった場合は?」
未婚の姉妹と一緒になる?(同じ母系制を営む「コマー族(ベトナム)」はその様にしている。)
ガロ族の集団の構成がどうなっているのか(母兄妹・娘兄妹は同居か?)の実態は分かりませんでしたが、母系制が崩れては集団維持が出来ないという視点に立ってみる事が、その婚姻イメージに繋がるのだと思います。
また新たな事実が分かれば投稿したいと思います。

  • ヨネ
  • 2006年12月26日 22:45

>④「娘が亡くなった場合は?」
未婚の姉妹と一緒になる?(同じ母系制を営む「コマー族(ベトナム)」はその様にしている。)
これはすごい納得です。
一度婿入したら転々とせず、何とか母系集団の中でやりくりする方法を考えるのが正解のように思えてきました。
また新事実が分かればお願いしまーす。

  • 台高
  • 2006年12月28日 02:07

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