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2008年06月28日

カヌーの民が渡ったサンゴ礁の島々 タヒチ

 今から遡ること二千数百年前、紀元前の時代に、古代ポリネシア人はなぜ、死の危険を冒してまで、カヌーで、数千キロにも及ぶ太平洋の大航海へと出かけていったのか。
 また、海図も磁石もない時代に、なぜこのような大航海が可能だったのでしょうか。



ナショナルジオグラフィックの6月号に興味深い記事があったので紹介します。
 
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 記者は最初、『南太平洋に浮かぶ、このような美しすぎるさんご礁に囲まれた島々が、古代ポリネシア人をも深く魅了し、同時に水平線の遥か彼方に存在するであろう道の島々への強い憧れを抱かせ、そして実際に彼らは危険を冒してまで、数千キロ単位の大航海へと旅立っていったのだと確信した。』と書いていますが、実際に人々が命がけの危険を犯すのは好奇心や憧れといった曖昧な理由ではなく、止むに止まれぬ理由があったようです。

古代ポリネシアの人々が命がけの大航海を行なった理由に興味をもたれた方は、
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2008年06月26日

家族・婚姻に関する人類学の系譜2(モルガン社会進化主義)

今回から、 『家族・婚姻に関する人類学の系譜1』で取上げた各時代の人類学説について、その主要な論点を整理していきたいと思います。最初は、19Cの進化主義人類学を体系化したアメリカの人類学者 L・H・モルガン(1918-1881)を扱います。


1.モルガンの業績************************

Morgan.jpgモルガンの過ごした19Cのアメリカは、農業国から工業国へ転換していくと同時に、西部開拓(≒先住民の迫害)が進行していく時代と重なります。青年期のモルガンは、弁護士業として活動するかたわら、郷里の近くのインディアン(イロクォイ先住民)の生活と文化に関心をもち、彼等の保護を目的とする運動→政治活動を展開します。
先住民の社会に深く関わる中で親族組織を中心とした社会・歴史構造を研究し、晩年にはその集大成としての『古代社会』(1977)を刊行します。
 L.H.モルガン(画像元:ウィキペディア)

モルガンについて特筆すべきは、大学や研究機関に所属することなく、生涯民間の研究者として研究活動を行ったことです。この“素人として立場”が、自在な発想→追求→創造に繋がったと考えられます。その結果、主著『古代社会』は、特定の領域を扱うのではなく、人類の歴史構造や社会構造を総合的に分析した“グランド・セオリー”としての性格を帯びています。

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2008年06月17日

哺乳類の群れ社会の原型は、メス(母親)とその娘を核にした母系的な結びつき

  『霊長類学の家族の起源』シリーズ
  『初期人類をとりまく外圧状況下で、父系的な家族は成立しないのでは?』

初期人類は「母系か?父系か?」が話題になっていますが、初期人類の集団を追求するために、まず哺乳類の群れ社会はどのようなもので、それがどのような過程を経て形成されたのか?に迫ってみます。

さすがに歴史を戻して確かめることは出来ないので、現在生息する哺乳類のなるべく小さなグループや群れに焦点をあてて、その構成と個体間の関係に注目して、群れ社会の成立過程を追跡してみます。

哺乳類の群れ社会をみると、一部を除き哺乳類の群れ社会の原型は、メス(母親)とその娘を核にした母系的な結びつきであるといえるようです。人の社会の原型が一夫一妻にあると考えがちですが、哺乳類全体の検証からは、一夫一妻を原型とした社会進化はかなり特殊な事例であることを示しています。

以下、『哺乳類の生物学4~社会』(三浦慎吾著、東京大学出版会 1998)より抜粋引用して、紹介します。

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2008年06月12日

家族・婚姻に関する人類学の系譜1

本ブログでは現在、「家族の起源」について、霊長類学の分野でどのように考えられているのかがテーマになっています。これまでの投稿は、 、 、 、 にまとめられており、現在も追求が継続されています。

今回は霊長類学の議論と平行して、文化人類学・社会人類学と呼ばれる分野で、家族の問題がどのように考えられてきたのか、その系譜を整理してみたいと思います。

***********************************
■19C後半:社会進化主義
1859年に発表されたダーウィンの『種の起源』の影響を受けて、19Cの後半は、人類の社会形態についても、原初の時代から19Cの当時に至るまで連続的な発展段階を経て進化してきたと考えられていました。この考えを社会進化主義といいます。
J・J・バッハオーフェンの『母権論』(1861)、L・H・モルガンの『古代社会』(1977)がこの流れにあります。
モルガンは、アメリカ・インディアンの親族名称が欧米のものとは異なっていることに着目し、親族名称が過去の時代の家族の発展段階を表していると考えて、人類社会の進化モデルに取り組みます。その結果、人類社会は原始乱婚の時代から血族婚家族、母系の半血族婚家族(いずれも集団婚)を経て、私有財産制の発展に伴って父系制に転換し、最後に一夫一婦制からなる核家族に到ったという立場をとりました。

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2008年06月10日

都市化した日本における公共組織 「町内会」

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これまで、中世~近世の農村の共同体組織もしくは、共同体に準ずる組織について歴史をさかのぼりながら見てきました。
東洋と西洋 ~日本:惣村の崩壊から近世農村へ~ 
東洋と西洋 ~近世農村:「水」をめぐる共同体社会~ 
水利が育む日本の共同体性 
日本の共同体性を維持し続けた「用水組合」という仕組み 

それに引き続いて、今回は、明治時代以降のお話。開国後、近代国家として工業化や都市化を推し進めていく時代のお話です。

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2008年06月04日

初期人類の生息環境は、豊か?or劣悪?

先の、<霊長類学の家族の起源4 人類の進化ストーリー(2)>の山際寿一著『家族の起源 父性の登場』(1994年)の要約と、前回<初期人類にかかっていた外圧状況>で紹介した投稿文との相違を決定付ける【ボタンの掛違い】として感じられるのは、よりプラスの可能性を求め進化したと言う山際寿一さんの説に対し、紹介した投稿文は圧倒的な逆境ゆえに適応すべく進化したという真逆の史観に立っているということだと思います。

その起点となるのが、初期人類の生息環境は豊か環境に暮らしていたのか?それとも劣悪な環境に暮らしていたのか?という初期人類の状況認識の違いに起因していると思います。

生物学では恐竜が絶滅した為、生息域が拡大し、生物進化が多様化し進化したという様に、プラスの可能性を求め進化したという見方が強いと知人から聞きました。

果たして、その実体は、どちらの見方が論理整合するのでしょうか?事実と言えるのでしょうか?
山際寿一さんの追求も、現代社会が抱える様々な問題に答えるべき視点から、集団とは?家族とは?共同体とは?と答えを導き出さそうとされています。

これからのこのブログでの追求においても、初期人類の状況認識を改めて検証する必要があるのではないでしょうか?

るいネットに、【逆境⇒進化】の投稿があったので、紹介します。
みなさんどう思われます?

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