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2021年11月18日

人類と類人猿の違い~身体的特徴編~

これまでの記事で、哺乳類・原猿・類人猿(オランウータン)の集団構造・知能発達について扱ってきました。

 

これからは、いよいよヒト(人類)の進化の歴史構造に迫っていきます!

(画像はコチラからお借りしました)

人類の歴史は約700万年前、足の指が先祖返りして樹上に住めなくなった猿人が最初だと考えられています。(諸説あり)

外敵ばかりの地上で生き延びる為に洞窟に隠れ棲み、極限の飢えの苦しみの中でどのようにして生き延び進化してきたのか。

まずは、人類が人類たる所以はどこにあるのか、類人猿との違いから探っていきたいと思います。

 

違いを大きく、①身体的な変化、②技術の獲得(道具の使用・作成)、③言語機能の獲得、④充足行為の発達、⑤集団形態の高度化の5つに分け、それぞれについてこの先の記事で紹介していきます。

 

今回はまず①の身体的な特徴の違いについて扱っていきます。

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ところで皆さんは、「人類と類人猿の身体的な違いは?」と聞かれて何を思い浮かべますか?

人類学的には、「直立二足歩行しているかどうか」「犬歯の消滅」が目安とされているそうです。

 

人類がなぜ直立二足歩行するようになったかについては、色々な学説があります。

(以下、リンクより引用)

*  *  *  *  *

【アクア説】

人間には類人猿とは異なる水中生物と似た形態があることから、一時期、水中活動を中心とする生活を行なっていた時期があったと考える。その時期に、水中での二足歩行を行い、泳ぐための直線的な体型を身に着け、人類への一歩を踏み出したのではないかというのが、アクア説である。

【ネオテニー説】

「ネオテニー」は日本語では「幼形成熟」で、動物が幼生形のままで成熟する現象をいう。ネオテニー説では、次のような点を指摘し、祖先の類人猿から幼形成熟することによって人間への道を進んだとする。

【サバンナ説】

従来から定説となっている説で、アフリカ大陸の気候の変化で森林が減ったため、草原であるサバンナに下りて生活したことが人類への進化につながったとする説である。⇒古代の気象と整合しない為現在疑問視されている。

(引用終)

しかし、確かに常時直立二足歩行する哺乳類は人類だけですが、チンパンジーなどの類人猿も直立二足歩行が可能です。

また、直立二足歩行していた可能性は、残っている頭蓋骨の化石から脊髄につながる穴の方向がチンパンジーよりも直立歩行をしていたように思われる、等の理由がほとんどみたいで、大腿骨とか骨盤の骨などで、「これは直立歩行していただろう」と思わせる証拠があるものは、たぶん、400万年前の初期のアウストラロピテクスの段階のものまでないと言われています。ですから、700万年前の原始人類から直立歩行できたとするのはややあやしく、「人類=直立二足歩行が可能」という定義も正確ではないと言えます。

 

では、直立二足歩行以外の身体的な特徴の違いはどのようなものがあるのか。ざっと下記のような点が挙げられます。

・足の指先が先祖返り(足で枝が掴めなくなる)

・体毛が無くなった

・脳の重さが相対的に大きい

・肩関節の可動域の拡大

・表情(感情)の豊かさ

・発情期の変化、多産戦略(∵弱くて死にやすい)

・オスの陰茎の大型化(霊長類最大)、かつ陰茎骨が無くなった

・雑食性→胸郭と骨盤が狭い

etc.

(出展:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ))

 

これらの特徴が、いつどのようにして変化、あるいは獲得してきた機能なのか

例えば体毛については、無くしたことで発汗による体温調節が可能になり、長距離の移動(長時間運動)ができるようになったと考えられていますが、体毛を失ったことで外圧からは弱くなりますし(病気にかかりやすい、虫に刺されやすい、怪我しやすいなど)、熱帯地域であれ寒冷地であれ厚い毛皮があった方が有利のようにも思えます。

そうであっても、体毛を失う方向へ進化したのはなぜなのか。この点も含め、上記の身体的特徴の変化が、その他の技術・言語・生活様式の変化などと絡みながら、どのように進化していったのか、今後の記事で深めていきたいと思います。

 

次回は、「技術獲得(道具の使用・作成)編」について扱います。

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