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2022年02月23日

一体充足に全面収束した人類~生殖器も変化している~その①

 

前回の記事では、人類が無毛化したのは、一体充足を高めるためではないかという仮説をたてました。私たちヒトは、祖先である類人猿と比べて、無毛化しただけでなく、柔らかく弾力があり、きめ細やかな素肌になっていること。とりわけ女性や赤ん坊の肌がそうであることから、「触って気持ちがいい」「触れたくなる」方向へ進化したのではないかということです。

 

では一体充足を高めるため、身体的な変化が起きたのは皮膚だけなのか?

男女の一体充足といえば性。となると生殖器も変化しているのではないか?

 

ということで、生殖器の変化も調べてみました。結論からいうとナカナカ変化しています♪

 

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オスの生殖器をみてみましょう。

■哺乳類~原猿

哺乳類の生殖器をみたとき、例えば猫やライオン等、陰茎にトゲがあります。爪と同じ繊維質のトゲが陰茎にたくさんあるので、交尾のときはメスの生殖器に傷をつけます。この刺激がスイッチになってメスは排卵する仕組みとなっています。

 

この仕組みは原猿も同様です。天地敢人氏の著書「ペニス」によると、原猿のペニスにはトゲが密生し、しかもその先端がペニスの基部に向かっている。つまりフックのような形になっているので、膣に挿入したあとはなかなか引き抜くことが困難な構造となっています。下の図版の(a)がキツネザルで、ブツブツしているのがトゲです。

 

図版はこちらからお借りしました

 

 

では、人類の祖先である類人猿はどうでしょう。これが色々とあります。

 

■チンパンジー

まずチンパンジーの陰茎。

画像は、このツイートからお借りしました

 

チンパンジーの成人オスの体重は概ね40キログラムくらい。陰茎の大きさは約8センチです。人の体重比で見れば、サイズは少し小さめでしょうか。しかし、画像を見て頂ければ一目瞭然のように、その特徴は陰茎の先端が先細りしたカタチにあります。先ほどの図版では(h)がチンパンジーです。この陰茎のカタチにはちゃんと理由があって、射精すると精子は粘性をもち膣内に壁をつくりますが、次のオスはその壁を突き破るために先端が先細りしているようです。乱婚のチンパンジーならではの、精子競争(性闘争)に勝つ為の戦略です。

 

またもう一つの特長として睾丸がヒトよりも大きいこと。チンパンジーの睾丸(精巣)は精子形成細胞が多数見られ活発に精子を生成しています。チンパンジーの交尾は1分もないくらい短く、かつ複数のメスと交尾するので、精子生成能力も大きくなったのでしょう。

 

■ゴリラ

ではゴリラはどうでしょうか。

成人オスは体重150キログラムほどありますが、陰茎のサイズは3センチとかなり小さめです。下の図版では(g)となりますが、カタチはチンパンジーと違って少し丸みがありますね。人の子どもに近いかたちのようにも見えます。

精巣は精子形成が不活発で、精細管の退行性が見られること等、生殖機能の弱さが見受けられます。ゴリラは単雄複雌のハーレムをとっており、子宮内での精子競争は殆どみられません。

 

図版はこちらからお借りしました

 

■オランウータン

ではオランウータンはどうでしょうか。

成人オスは80キログラムほどありますが、陰茎のサイズはゴリラ同様に3センチほどとかなり小さめです。記事のはじめの画像からみても解るように、丸みがありまるで子どものおちんちんのようです。ではゴリラと同じように、生殖機能が後退しているかというとそうではなく、精巣はゴリラやチンパンジーと違った特徴が見られます。

その特徴の一つが、先体システムが非常に発達していること。卵子を取り囲むように防御している放線冠構造を、先体によって和らげる働きがあり、受精確立をあげている可能性があります。精子形成も活発であり、生殖機能は決して後退していません。

 

精巣の構造では、精子形成、間質など、オランウータンはチンパンジーとゴリラの中間の位置にあり、最もヒトとよく似ている構造となっています。このことからみても、人類の祖先はオランウータンのように思えてきますね。

★参考:京都大学霊長類研究所の論文「霊長類進化の科学」より

 

以上のように、哺乳類~原猿~類人猿の生殖器を概観しましたが、ここからヒトになり生殖器はどのように変化したのか?また、何故そのような変化がおきたのか?

次の記事では、その謎・本質にせまりたいと思います。

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