RANKING
にほんブログ村 歴史ブログへ
NEW ENTRIES
RECENT COMMENTS
RECENT TRACKBACK

2007年01月31日

一妻多夫の目的とは?

チベットの婚姻形態として、世界でも珍しい一妻多夫になった理由を考えてみました。
もともと子孫=子を多く残したいのなら、子を産む女性の数が多いほうがよいという考えもありうる。が、はたしてそうなのでしょうか。
以下は「ヒルカワの断片的論考集:「人類学講義」チベット社会の婚姻体系を参照させてもらいました。
・・・・応援よろしく

にほんブログ村 歴史ブログへ


>■チベットという土地は、インドと中国という二大文明圏のはざまにあって、地政学的に厳しい立場に置かれつづけてきた場所である。
ご存知の方もいると思いますが、この土地では決して生産高は多くは望めません。飼っているヤクの数にも限りがあるわけですよね。つまり、あまり人口が増えたら困るわけです。 🙁
その意味では子供の数を増やさねば、ということは重要な課題ではなかったと考えられますね。
>■一妻多夫婚というシステムの機能については、いくつかの説が考えられる。ひとつは、兄弟が「分家」することによって財産が分割されること(日本語の「田分け」?)を防ぐという機能が考えられる。
耕せる土地が広ければ、分家してもどんどん財産は拡大していくことが可能ですが、それが無理なら分家によって財産が縮小することを防がねばなりません。
つまり、人口を増やすどころか、食料のほうが増やせない以上食い扶持確保の為には財産さえ縮小しないようにすることのほうが重要課題だったのでしょう。
>■チベットという土地は、インドと中国という二大文明圏のはざまにあって、地政学的に厳しい立場に置かれつづけてきた場所であると同時に、二つの文化圏の間の交易ルートとしても栄えた。航海術に長けたミクロネシアの社会では、一妻多夫婚ではないが、夫が長く航海に出ている間、その兄弟が夫の代わりをする、という慣習があった。チベットの一妻多夫婚も、これと同じような機能も果たしていると考えられる。
つまり、長男が長らく家を開けている間は兄弟で妻の面倒を見るということであり、女性が好きな男を複数「囲う」といったものではないようです。
つまり性的欠乏を満たす為ではなく、分家による食いぶちの減少を防ぐ為に、本家において兄弟みんなで協力して家を守る為ということですね。
少なくとも以上のことからチベットにおける一妻多夫の婚姻様式とは、特殊な地理条件と生活様式における『血筋を絶やさない』為に取り入れられたモノのようです。
ちょっと探すと同じような理由だと語っているサイトがすぐ見つかりますね。

> List 

trackbacks

trackbackURL:

comments

こんにちは。
“縄文と古代文明を探求しよう!”にコメントありがとうございます☆
すごい仕組みですねー(^^)
でも、それは現代だから思うだけかもしれませんね。ある意味、私権(所有権)とかそういうのを取っ払ったら、普通に考え付くし、持続できる仕組みだよなーって思いました。

そうですね。私有権を合い争う社会では混迷・破壊するばかりなので、人類が拠って立ってきた共同性の再生は突破口になると思います。
その一つの仕組みに、分配・共有制があり、見方を変えれば贈与による社会的連帯があると思います。
この仕組みをどう継承・発展させていくかは我々の課題ですね。

  • 2007年2月25日 20:18

mbt shoe review 共同体社会と人類婚姻史 | サン(ブッシュマン)の分配・共有制

moncler outlet 100 共同体社会と人類婚姻史 | サン(ブッシュマン)の分配・共有制

hermes bag zindagi na milegi dobara 共同体社会と人類婚姻史 | サン(ブッシュマン)の分配・共有制

共同体社会と人類婚姻史 | サン(ブッシュマン)の分配・共有制

comment form
comment form