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2008年11月27日

2008年11月27日

氏姓制度における二元性

騎馬民族は来たのか?②騎馬民族系王朝による日本征服説の証拠!?に続いて、騎馬民族国家と共通する、大和朝廷国家の氏姓制度における二元性を紹介します。(江上波夫著『騎馬民族国家』より。)
氏族制度における二元性
大和朝廷国家は、皇室すなわち天皇氏を中核とした緒豪族の政治的・軍事的連合体であったが、大和朝廷国家の創始・発展に関与した二つのグループがあった。
第一は、世襲の職能をもって朝廷に奉仕し、朝廷に直結ないしは直属した身内的な豪族で、大和朝廷の軍事的・経済的基盤をなし、また大和朝廷を機能せしめたもので、この種の豪族の出自は天孫天神(アマツカミ)系が主要なものであるが、のちには諸蕃系が加わった。
第二には、土着の豪族で、皇室や大和朝廷との関係は、婚姻関係などを通して非常に親縁なものから半独立的なものまでいろいろな段階があるが、要するに、政治的な結びつきで天皇氏とともに大和連合政権を構成した主要な豪族に他ならない。その出自は国神(クニツカミ)と認められるものが大部分である。
この氏姓制度における二元性は、発生的にまったく別個のものの併存的存在として理解されねばならない。
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