2006年12月04日
縄文気質のベースにあるもの(自然外圧編)
>★日本は世界的に見て、掠奪闘争→武力支配を経験した歴史が非常に短い(西洋の1/3程度)。本源集団・本源共認を維持してきた縄文人的精神風土は極めて貴重である。<(11月26日なんでや劇場レポート2)
日本人は、掠奪闘争の歴史が浅く、現在においても縄文人的精神風土が残されている民族といえるようです。
では、日本人の縄文気質(本源集団・本源共認を維持してきた縄文人的精神風土)の根源はどこにあるのでしょうか?
日本と日本人の特異性について、自然外圧の面から参考となる記事を紹介します。
日本の四季の変化が生んだ多彩で豊かな森は、縄文人に豊富な食料を与えた。豊富な食料は早くからの定住生活を生んだ。食が豊富で分配が公平なところには大きな争いが起きる理由がない。当時すでにある程度の階層があったとしても、けっしてきびしい収奪は発生しなかった1万年という縄文時代を通じてなべて平和であった。
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世界的に見て、日本ほど地震・台風・豪雨・洪水・火山噴火といった自然災害の多い国は珍しい。
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日本人の先祖たちは、豊かな自然に恵まれた反面、その代償とも言える非常に激しい自然現象に晒されて生きてきた。こうした自然現象がわれわれ日本人の形成に影響しないわけがない。そのことをいま、特に指し示す指標を持たないが、一つ言えることは、地下から海からそして空から山から、おびただしいエネルギーが、日本にそして日本人に降り注ぎ、この地を豊かに育み、同時に日本人の活力を生んできたのだとも言える。
森羅万象すべてに神を見た縄文人は、台風は風の神、雨は天の神、洪水は水の神、津波は海の神、噴火は山のそして火の神、山火事は森の神などと、恐れおののき敬虔にその怒りをおさめるため、ひれ伏したことだろう。
日本の神々は豊かな恵みと共に、平安を貪る代償としてか、おそろしい懲罰を用意してきたのだ。異国では荒ぶる神に「生け贄=犠牲」を供えることを習わしとしてきた。しかしながら日本においては、残酷な生け贄とは無縁の社会を築いていった。逆に言えば、こうした天災によって命をなくし、住居をなくした人たちが生け贄の代わりを務めたことになる。
叱責を恐れずに言えば、われわれ日本人は、こうした天災で蒙った犠牲によって、旧弊化した住居を、村を、そして施設を、その都度新しいものに更新してきたことになる。そうした経験は、戦争においても発揮され、破壊し尽くされた都市設備を、まったく新しいものに、しかも以前よりも数段に優れたものに更新=蘇りをしてきたことに通じているのではないだろうか。
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いずれにしろ、恵まれた自然環境とともに、過酷な天災という自然現象の絡み合いが日本人を生み、しかもその絡み合いが厳しい反面、日本の地に降り注ぐ巨大なエネルギーが、日本という国が、滅びかけてはその都度蘇るという、信じがたい活力源になってきたと見ることは出来ないだろうか。
(「森と人の地球史」より)
日本の地理的条件の特異性。それによる自然外圧の特異性。日本人はこんなにも特異な自然環境を生き抜いてきたんだ!と改めて認識させられます。
過酷な天災という自然外圧は数年に一度は遭遇する大きな外圧であったでしょう。また、四季の変化は人々に食料の恩恵を与えながらも、周期的に移り変わる自然環境(寒・暖・暑・涼の変化)として、日常的に適応すべき外圧であったことでしょう。これらの外圧は、単位集団を超えた縄文人たちみんなに降りかかる外圧であり、「自分が」などとは言っていられない、みんなで克服すべき課題(共通課題)であったと思われます。
このように、日本人の縄文気質(本源性)の根源には、「過酷な天災」という非日常的な大きな自然外圧と、「四季の変化」という日常的な(プチ)自然外圧が常に作用していたという状況があること、そして、それらを「活力源」としてみんなで適応してきた積み重ねがあるのだということに気付かされます。
- posted by echo at : 2006年12月04日 | コメント (5件)| トラックバック (0)
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comments
むむっ。日本人のルーツは、苗族ではなく倭族の可能性が高いんですね。母系制から父系制への転換が、民族の性質までも変えてしまうとは、びっくりです☆
苗族と倭族については、学者によって説が異なり混乱しそうなので、また後日整理しますね。
韓半島と日本では、コメの遺伝子が一部異なると聞いています。
長江流域の倭人、呉(周の分家というか末っ子に王位を譲った父と兄でしたか?、長江流域の刺青文化も受け入れたとか?)が越に滅ぼされ(コウチェンでしたか)移動した際に米も持って行き、これがジャポニカ米の起源と聞きました。
ソースはどこかわからなくなりました。
いかがなのでしょうか?
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共同体社会と人類婚姻史 | 北方の苗(ミャオ)族と南方の倭族2
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