2007年03月06日
『ジャワ人の家族関係』
双系社会であるジャワ人には「集うておれば食足らずとも苦しからず」という諺があるそうです。(インドネシア専科より)
この諺の中に、ジャワ人のもつ本源性と双系社会故の共同体意識が凝縮されているような気がします。
ジャワ人の家族が外見的には核家族のように見えてもそこには夫婦とその子供以外の者、例えば兄弟姉妹の夫婦とかその子供などが同居していることが多い。富裕な家族ほど大きな枠組みの提供が可能になる。
ジャワ人の家族関係は西欧の家族社会学の枠組みでは処理しえない。西欧の排他的家族に対してジャワでは家族と親族の区別が厳密でない。自分の子供も兄弟姉妹の子供も全部プールして分け隔てなく育てられている。子供の上下は年齢で区別される。
双系家族ゆえに家系、氏族という意識がないジャワ人にとって家族とは横方向に広がって行き、その関係はイコールで繋がれるものであるようです。だから『自分の子供も兄弟姉妹の子供も同じ』とても合理的です。
裕福な家族ほど大きな枠組みになるというのも、豊かな者が周りの家族を養うという意識でその範囲が広がっていくからなのでしょう。これだと私有財産という意識もあまり肥大していかないように思います。
但し、
インドネシア人と日本人の国際結婚がしばしば破局するが、最大の原因は本人同士の問題より家族である。戦後の新民法の浸透により日本人の意識では夫婦と子供だけが家族である。インドネシア人と結婚した日本人の神経には連れ合いのわけの分からない人が親類と言ってもたれかかってくるのが耐えられない。先方は日本人は裕福だから当然のことと思っている。
と言うように、現代の日本人にはなかなか通用しないようですが…(;´Д⊂)
彼らにしてみたら「家族になったんだから財産は家族全員のモノ。」と言った意識なのでしょうが、私権意識・個人主義に染まってしまった日本人には「????っ!!」と言う感じになるのでしょう。
う゛~ん どちらの意識が健全なのかと言えば…
やっぱりコッチだよなぁ↓↓↓↓
- posted by kato at : 2007年03月06日 | コメント (1件)| トラックバック (0)
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